本当に、帰る従業員。 | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



2023年11月17日


絶賛仕事中




日本へ送るオリーブオイルを箱に詰めたら、宅配業者に持っていく。連絡をすれば、取りに来てくれるのだけれど、自分のペースで仕事ができるし、余分なお金もかからなくて済む。その日も、いくつかの箱を用意して、13時までという営業時間に間に合うように行ったのだった。12時半。宅配業者は閉まっていた。あれ?休みだったっけ…と思いながら、担当の人にメールをし、営業時間を調べる。Googleでは「営業中」となっているのに、シャッターまで閉まっていた。しばし、呆然と立ち尽くしていると、「いやぁ、ごめん、ごめん。今、開けるから…」と、後ろから声が聞こえた。いつものお兄さんだった。ちょっと安心した。このご時世で、倒産しちゃったら、洒落になんない。「いや、若いのが中に居たんだけど、時間が来たから帰っちゃったんだよね。俺が戻ってくるまで居てくれてると思ったんだけど。」用事で外出した代わりに中にいた若者は、自分の勤務時間が終わったから、とっとと家に帰ってしまったのだった。シャッターまで閉めて。時間が来たら、とっとと帰るのは、イタリアのスタンダード。時には時間が来る数分前に閉めちゃう事だってある。でもさすがに、家族経営でもない会社だったら、勝手に閉めることはないだろう…と思うのは、日本人的感覚なのだろうか。ちょっとびっくりした。でもまあ、倒産っていうわけではなかったから、ホッとした。まったく、イタリアという国は…。本当に帰ってしまうんだ。怒りを通り越して、可笑しい気分になる。良い人材を探すのは、至難の業だというイタリア人の経営者たちの気持ちが、なんだか凄くよくわかる気がした。






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