週末、NYへ戻る友人のパートナー用のお土産を探しに浅草へ出かけた。

彼は歌舞伎や忍者のグッズが好きなようである。以前、刀を買って来てほしいと頼まれたようだが、偽物の玩具でも入国の際に誤解されたりしたら面倒ということで却下された経緯がある。女性用のお土産なら歌舞伎フェイスパックでもと思うけれども、男性用のを選ぶのは難しい。

 

この日は何故かいつもより人出が少なかったので、ぷらぷらと浅草を巡り、スカイツリーまで歩いた。今まで民家だった建物の外壁が新しくなり「ホテル」のプレートが貼ってあるところを何軒も見かけた。今は、ホテルはいくらあっても不足していると聞く。すっきりとした新しい外観からは、以前に漂っていた生活感はまったく見られない。

 

秋に帰省した時、友人が民泊をしようかと悩んでいた。場所は駅から徒歩10分もかからない、交通も買い物も便利な街なかである。夏の1週間のお祭りの期間だけで、1年分の固定資産税が支払えるくらいの収入が見込めるという。同じ町内の知り合いから勧められているらしい。「いい話よね」と気持ちは傾きかけている。

 

叔母の家がほぼ空き家状態になっている。家を管理している従兄弟に民泊の話をしてみた。「えっ、そんなに収益があがるの?」と驚きながらも、面倒だからやらないという。確かに、営業するとなるといろいろな手続きや日々の仕事が増える。また、海外からのお客様が多いようでもある。慎重な従兄弟は何か問題が起きた時のことばかり考えている。こういう人はやらない方がいいと思う。

 

どの町もこれからどんどん変わっていくのかも知れない。

 

結局、お土産の品は決められず、東銀座にある歌舞伎座の下の売店へ行ってみようかと思っている。あそこなら、何かあるだろうと期待して。