4月6日 城の日。
4し6ろで城の日。
姫路城を中心とした市の復興目的で、姫路市の観光課が制定。
姫路城はその美しさからしらさぎ城とも言われ、国宝、重要文化財に指定されており、ユネスコ世界文化遺産としても登録されている。
名古屋城においても4月6日を城の日として、様々なイベントが行われている。
城に思いをはせている。
2003年リリース。
♪夢まぼろしの人の世は 流れる雲か城の跡
苔むすままの石垣に 栄華の昔偲べども
風蕭条と哭くばかり
城 黙して語らず 天 永遠に動かず
人 人のみ心ゆれて
月影浮かべ満々と 湛えし堀も水涸れて
名もなき花に宿る露
幾星霜のわくら葉が つもりて朽ちし大手門
心の褥草まくら 誰が吹く笛か琴の音か
月下に起てる若武者の 凛々しき姿今いずこ
あ丶荒城の秋がいく
日本の古典の歌同様、歌詞が七五調になっています。
城跡にて。
その昔、城栄華を極めし。今朽ちき城目の当たりにし、凛々しくもあり悲しくもあり。
天動かず城の上にありし、石垣動くことなきたたずみ、苔むそうともそこにあり。
人のみ心ゆれつつ右往左往しつつ命絶ちて世を去りし。
凛々しきたたずまいの若武者いずこへ。
天は動かず、石垣も動かずにずっとそこにあるのに、人は右往左往したあげくに命を失いあの世へ。
その栄華を極めていた時代、城主である大名がいた時代と朽ちた今の城を見て感慨深い気持ちになっているのですね。
余談ですがあの石垣、石工という職業があり、目で見て石を選び、その石をどう組み合わせるか、敵の攻撃にも耐えてくずれないようにするために瞬時に石を見抜いて石垣を組み立てていたそうです。
石を山から切り崩して運ぶのさえ大変な技術が必要だった。
特に滋賀の穴太衆と呼ばれていた石工は腕が良く、戦の最中も城にこもり石を積み上げたり、鉄砲で撃ち抜かれた箇所を修復したりしていた。大名にも頼られ、いわば大名が命を預けているような存在でもあった。いつ鉄砲の弾が当たってもおかしくない中で命をかけて大名を、城を守ったそうです。
城を目にしたときに、その立派なたたずまい、日本独自の文化の素晴らしさに感動する。
城跡にて、その城がたたずんでいたときのことを考え、懐古的な気持ちになる。
そしてその城の城主であった大名の栄誉ばかりに気をとられてしまうのだが、城を建てるのにどれだけの人々が犠牲になり、また大名が大名であるがために戦によりどれだけの人々が命をおとしたのか。
どれだけの人々が城建設に関わり、尽力したのか。
今の時代も、全て1人で行って自分自身の生活を人生を築いているのではありません。
様々な方々が動いてくださって、尽力してくださって、協力してくださるからこその築きなのです。
自分勝手な見方でのみ判断し、素直な尽力を理解できない、表面だけつくろっている人を理解した気になっている、すなわち見損なっている。もしくは表面だけをつくろいつくろい生きている、人をだましだまし生きている、すなわち人を見下しているのでは朽ち果てているも同然だと思うのです。
再建された城中などが資料館のようになっているケースがありますが、私はあの城中に入れないケースがあります。
戦によって大名の犠牲になったのか、その大名に足蹴にされたのか、そういった方々の魂の叫びが聞こえるようで入れないケースがあります。
自分を足蹴にして犠牲にしてのし上がった者に対する恨みつらみが漂っているようなケースがあります。
見損ないも見下しも、恨みつらみにつながる、すなわち後世まで残るケースもありと思います。
自分1人が築きあげてはいないのに、様々な方々の尽力があるからこそなのに、その行動を認められずに理解できずにいたならば、移ろいやすいこの世では全てを見失ってしまうかもしれない。
♪夢まぼろしの人の世は
流れる雲か城の跡
苔むすままの石垣に
栄華の昔偲べども
風の蕭条と哭くばかり
定まらぬ心持ちし者が造りし城なれど現世に残りし。
いと嘆かわしくもあり趣き深くもあり。