ふろしきの日〜ふろしきを使うつもりが使われて〜 | Yukoのリズム...リズム...音は全てリズムでミュージックを奏でてる!

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十人十色。
我思うままに、徒然なるままに…クラッシックから邦楽まで音が奏でるものは何でも好き。雨音だってリズムを奏でてる…って感じで、様々な曲を中心にブログ投稿しています。





自分は泥棒を稼業にしている。天下の大泥棒だ。


今じゃ考えられないだろうけど、昭和40年代頃までは泥棒といえばふろしきだったのさ。


明治から昭和40年代までは、どこのうちにでもあったふろしき。

贈答品を包んだり、ものを包んで背負ったりと生活の様々な場で活用されていた。


ふろしきは奈良時代からあり、正倉院からも宝を包むために使われていたものが見つかっている。


平安時代は衣包みと言われ、風呂の際にはふろしきを持参し、そのふろしきに自分の衣を包んでいた。風呂が終わるとふろしきを広げた上で身支度を整えた。

だから、ふろしきと言われるようになった。


江戸中期には商人が行商でも使うようになり、明治では書生が教科書などを包む姿も見られるようになった。


ふろしきは、日本の生活では欠かせないものだった。


自分の稼業である泥棒。泥棒は手ぶらで盗みに入って、まずはふろしきを盗み、そのふろしきに盗んだものを包んでいた。


中にはふろしきを用意してねずみ小僧のように頭にかぶり、鼻の下で結んでいた泥棒もいたようだが、これは漫画の世界だけかもしれない。


泥棒に入った家でふろしきを探すのに時間がかかっては元も子もない。

だから自分はいつもmyふろしき持参なのさ。


やっぱり泥棒といえば唐草模様。



ふろしきを折り畳んでポケットに入れて泥棒に入る。

ハンカチ代わりに手をふく。泥棒稼業ではひやっとする場面も多いから、冷や汗をふくこともできる。

突然の雨には頭にかぶり、肩にかければマント!

よく子供の頃ふろしきをマントにして遊んだなぁ。月光仮面!って。月光仮面は正義の味方。

今自分は泥棒だ。正義の味方とはほど遠い。


早速泥棒に入る。


よし、留守だな。と思ったら、子供が1人昼寝してる。

「おい、おい、こんなとこで寝てたら風邪ひくだろ」

昼寝してる子供にふろしきをかけて家を出た。


いったい自分は何をしてるんだ。これじゃただのいい人。いや、ありがた迷惑な人かもしれない。


気をとりなおして2軒目に。


よし、留守だ。

留守なのだがよほどあわてて出かけたのか、飲みかけのお茶がこぼれている。

「ふく時間もなかったのか」

ふろしきでこぼれたお茶をふく。


またまた自分は何をしてるんだ。

これじゃいい人、ではなく怪しいありがた迷惑な人ではないか。


気をとりなおして3軒目行こう。


よし、ここも留守。

「あーあ、こんなに部屋中におもちゃ散らかして」

これじゃお母さんにこっぴどく叱られる。自分が叱られるみたいにハラハラする。

ふろしきに散らかされたおもちゃを包んで片づける。


またまたまた自分は何をしてるんだ。また怪しいありがた迷惑な人になってしまった。


その後も紙袋が切れてしまって困っている人がいて、荷物をふろしきで包んであげて感謝された。

キャリーバッグの他にバッグを2つ、持ちにくそうに歩いている人がいる。バッグ2つをふろしきでまとめてあげて、キャリーバッグにくくりつければ、ほら難なく荷物を運んで歩ける。

キャリーバッグだけじゃない。荷物の入ったふろしきを、ベビーカーにだってくくりつけることができる。ベビーカーからはずせば、ほらふろしきが、お子様用リュックに早変わり。


寒そうにしているお年寄りがいる。

ほら、ふろしきをマフラー代わりに、肩にかけてショール代わりに。


何、八百屋なのにお客さんに渡すビニール袋をきらしてしまった。ほら、このふろしきに野菜を包んで。

ふろしきをたたんでバッグに入れておけば、いざという時はエコバッグ。


なんか、自分は泥棒には向かないかもしれない。

ふろしき使って人助けばかりしている。これじゃあただのいい人じゃないか。


こんなことではいけない。

気持ちもあらたに泥棒に。


留守宅にしのびこむ。

この家では子供も昼寝していないし、お茶もこぼれていない。おもちゃも散らかっていない。

持参したふろしき、もちろん唐草模様のふろしきに、どんどん盗んだものを包み、家人が戻らぬうちに、さあ、とっとと逃げる…逃げる…逃げるんだ…逃げろ…逃げねばならぬ…包んだはいいが、ふろしきが、ふろしきがうまく活用できない。首のところで結んで背負う形にしなければならないのに、うまくいかない。何度やってもできない。


自分は天下の大泥棒なんてふろしきを広げてみた。

実際にふろしき使って泥棒しようとしたが、ありがた迷惑な人になったりいい人になったり。

挙げ句の果てに盗んだものをふろしきで持ち出せない。

ふろしきたたんで泥棒成功のはずが、ふろしきをたためない。


ふろしきを使いこなす泥棒のはずが、ふろしきに使われてしまっている。


自分は泥棒には向かない。


しかし、泥棒稼業のためにたくさん買い込んだ唐草模様のふろしきは、様々なことに活用できる優れものだということがわかった。

これからは、このふろしきをマントに正義の味方になろう。

人助けをしていい人になろう。


これでふろしきに使われるのではなく、使いこなせるようになるだろう。


ふろしきは泥棒稼業からも足を洗わせ、改心させる優れもの。

日本に古くからあるふろしき。最近は所有している人は少ない。そんなふろしきを見直そうではないか。


しかし、なぜ泥棒は唐草模様のふろしきが定番なのだろう。

疑問だ。