世界観episode76~ストレスによる限界とHSPとの出会い(HSP社会人後編⑥ )

 

 

 

  前回は

  苦手な環境で

  体調が悪化する中、 

  優しい上司に救われ、

  仕事も頑張れたことを

  お話ししました。

 

 

   世界観episode75~合わない環境下での救いは優しい上司と仕事(HSP社会人後編⑤)

  

 

  今回は、

  前回お話しした係長が

  異動になり、

  悩みが深まった頃に

  HSPの概念に出会ったときのことを

  お話しします。

 

 

  私にとって、

  安心して働ける環境を

  つくってくれていた

  係長が異動したのは、

  大きな転機でした。

 

  というのも、

  新しく異動してきた

  女性の係長により、

  係内の雰囲気が

  一遍したからです。

 

 

  新しく来た係長は

  声が低めの方だったので、

  話し声に疲れることは

  ありませんでしたが、

  言葉遣いや語調が

  きつめな方でした。

  

  このことは、

  言葉使いや、

  態度に敏感に反応してしまう

  私にとってはきついことでした。

 

  また、

  この方は、

  圧が強く、

  自分の心念は正しいという

  強い心念を持っている方だった

  ように思います。


 

  係長が

  自分の仕事に忙しくても

  仕事で必要だから

  「今少しよろしいですか。」

  と断った上で話しかけているときに、

  「え、何っ???

   今忙しいんだけど」

  ときつい語調で反応されるのは、

  きつかったです。

  

  語調や言葉遣いがきついため、

  ご本人は悪気がなかったかも

  しれませんが、

  こういう対応を受けることが

  無かった私は、 

  面くらい、

  疲れました。

 

  後に、

  言葉遣いや語調がきついので

  柔らかめにと

  お願いしたのですが、

  治すのは難しかったのでしょう。

  厳しさは増しただけでした。

  

  また、

  係長は

  とても細かい方だでした。 

  完璧の完璧主義というと

  わかりやすいかもしれません。

 

  この細かさにも

  私は戸惑いました。

 

  

  HSS型HSPの特性に、

  完璧主義だが、

  ささいなミスをおかしがち

  ということがあります。

  

  ものすごく些細な例を挙げます。

  例えば、

  ワードで書類を作成する際、

  微妙に桁がずれてしまうとか、

  行間の微妙な不揃いとかの

  見落としです。

 

  「美は細部に宿る」と言いますが、

  全体を見ながら、 

  本質と関わりないことの

  細部まで見て処理をするのが

  得意ではないのです。

 

  もちろん、  

  細部の発見ということであれば、

  HSS型は完璧主義なので、

  かなりきっちりした精度で確認し、

  訂正箇所を発見することは、

  得意です。

 

  つまり、

  HSS型HSPは、

  大きな枠で物事をとらえ、

  その中から本質を探し出し、

  考察し、

  問題点を洗い出す、 

  改善策を考える、

  わかりやすい方法で伝える

  といったことのは得意な反面、

  あまり細かいことは

  苦手なのです。

  

  こういった

  私の特性が絡み、

  細部を大切にする方と

  そこまでの細部を追求しない

  (追求が苦手)な私とでは、

  相性がとても悪かったのです。

 

  今にして思えば、

  私のHSS型HSP

  係長も私に対するストレスは

  すごかったのではないかと

  思います。

 

  係長は

  異動してきたばかりで、

  覚えることも多く、

  自分の業務も

  完璧にこなしたい方だったので、

  自分の仕事をきっちりしたいのに

  必要な時間を奪われて

  いらいらしていたと思います。 

  

  HSS型HSPの特性が絡む

  見解の不一致は

  埋めがたいものでした。

 

  係長との日々の

  やりとりの積み重ねで

  だんだん私は

  自信を失っていきました。

 

  HSS型HSPは、

  繊細で、

  気持の切り替えが苦手なのです。

  

  自信を失うと、

  気持が沈み、

  職場での騒々しい話し声、

  きつい話し方、 

  圧の強い方に対しての

  耐性が激減します。

  

  そうして私は

  さらに自信を失っていき

  負のスパイラルに

  はまり込み、

  かなり早い段階で

  抜け出せなくなっていきました。

 

  一時的に事態が

  好転するかに見えても、

  翌日には元通りで、

  本当に良くない状態に

  陥っていました。

 

  体にも

  ひずみが生まれてきました。

 

  ささいなことがきっかけで

  5月頃、

  私は胃が痛くなり、

  ほぼ一ヶ月くらい

  お昼はシュークリーム

  だったことがあります。

 

  なぜシュークリームだったかというと、

  コンビニで手軽に買え、

  甘さは心を慰め、

  しかも

  高カロリーで

  手っ取り早くかつ無駄なく

  エネルギー摂取ができたからです。

 

 

  このころ、

  どうにか事態を好転させようと

  本屋さんで

  心を整える本を買おう!

  と書店に寄った私は、

  HSPの概念との

  運命の出会いを果たしました。

 

  自己啓発やメンタル系コーナーで、

  ふと平積みになっていた本に

  目がいったのです。

  本の宣伝に心惹かれ、

  本を買って帰りました。

  

  

  本を読みつつ

  「HSPは繊細で生きづらい...。  

   ふ~ん、

   特徴はDOES...。

   DOESって何??

   思慮深く深く考えてから行動する

   刺激に敏感...

   人の気持に振り回されやすく

   共感力が高い....

   いや、私、

   共感力はあまり高くない...。

  

   人と一緒にいると疲れる。

   完璧主義で自責思考になりやすい、

   音や匂いに敏感、

   人の目が気になる

   自己肯定感が低い.....。」 

 

   心の中でぶつぶつ独り言を

   話しながら一気に読みました。

 

   ただ、  

   そのときは、

   人との関わりが苦手で内向的、

   何より高い共感心を持つ、

   刺激が苦手という点で、

   自分には

   ちょっと当てはまらないなと

   思いました。

    

   ホッとする判明

   少しだけがっかりしたのを

   覚えています。

 

   それでも、

   「この繊細さや

    自己肯定感の低さ、

    音や匂いや言葉に敏感、

    人と一緒にいるのが苦手といった

    長年私が苦しんできた

    生きづらさの源は

    私が精神的な問題を抱えている

    というよりは気質なのだ!

 

    そして、

    この悩みを持つ人は

    私だけではない、

    おかしくない」

    と分かったことは、

    ものすごい衝撃でした。

 

   ただし、

   この本は、

   なんか違うかも...と思い、

   気分が悪化したころ、

   処分しました。

   その頃の私は、

   「やっぱり

    私はだめなんだ...

    気質なんていっても

    救いがない、

    こんな本はもう要らない....」と

   捨て鉢気味だったのです。

 

   このとき以降、

   自分が周囲と合わないのは、

   私が繊細さんだから!

   (ちょっと

    当てはまらないところも

    あるけど)

   と思うと気が楽になり、

   また、職場でも

   そう言えるようになりました。

 

   もっとも、

   この特性の認知は

   この頃はまだまだ走り

   でしたし、

   自分に関係無いことに

   人は興味を持たないので、

   職場でも知られていなかった

   と思います。

 

   HSPだけど、

   ちょっと当てはまらない、

   でもどう考えてもHSPという

   私の疑問が晴れるのは、

   もう少し後でした。

 

    

  明日は、  

  ストレスから適応障害を

  発症し、

  新しく生き直すために

  25年ちょっと続けた

  公務員をやめたことを

  お話しします。  

 

 

  

 

 

 

 

   に続きます。