世界観episode74~ストレスからの耳の不調と失意の人事異動(HSP社会人後編④)

 

 

  前回は、

  刺激的な上司に出会い、

  知見を広げ、

  めいいっぱい

  仕事に励んだことを

  お話ししました。

  

   

 

   世界観episode73~刺激的な上司との出会い(HSP社会人後編③)

  

 

  今回は、

  もともと音が苦手だった上に、

  人事異動により

  気の合った同僚の異動による  

  ストレスバランスを

  崩したことから

  低音障害型感音難聴になったこと、

  待ち望んだ人事異動は

  失意に終わったことを

  お話します。

 

  

  このときにいた職場は、

  音が多い職場でした。

 

  プリンターや

  電話、機械の操作音、

  人の話し声...。

  

  音が苦手なHSS型HSPの私にとり、

  毎日そこで過ごすだけで

  疲れて、

  ストレスがたまる

  職場でした。

 

 

  そんなストレスを感じやすい

  環境で毎日働く中、

  気晴らしのちょっとした雑談や

  私がいらっとしたときに

  面白おかしく

  緩和してくれていた

  気の合った同僚の存在は

  (episode72参照)

  世界観episode72~相性の良い同僚とやりがいと苦手な環境(HSP社会人後編②)

  大きな支えでした。

 

  ところが、

  もうその部署に長くいた彼女とは

  2年一緒に働いた後

  異動してしまったのです。

 

  彼女の存在は、

  私が思っていた以上に

  はるかに大きかったようです。

 

  というのも、

  私はストレスから

  右の耳に低音障害型感音難聴を

  発症してしまいました。

 

  発症した時期は、

  4月で、

  ちょうど3月から続く

  人事異動や

  業務の報告等諸々の仕事で

  業務に追われストレスで、

  神経がピリピリしている時期でした。

 

  4月中旬ごろから

  右の耳に違和感を覚え、

  音を聞くと、

  音がだんだん耳に突き刺さるような

  痛みを感じ始めました。

 

  高音がつらいのです。

  人と話をするときも

  女性で声の高い人だと

  痛みのあまり、

  右の耳を押さえるくらいでした。

 

  

  次第に

  声が低めな同僚と

  話をしている際に

  彼女の話をうまく聞き取れない

  ことが何度もあるように

  なってきました。

  (episode72参照)

 

  さすがに私も

  普通じゃないことに

  気づきました。

  自分をごまかすことが

  できなくなってきたのです。

 

  彼女もおかしいなと

  思い始めたようです。

  病院に行くといったとき、

  ほっとした様子でした。

 

  というのも、

  私はそもそもは

  耳がとても良かったからです。

  

 

  連休前に

  耳鼻科に行った方が良いと思い、

  近所にある耳鼻科に、

  仕事を

  早く切り上げて行きました。

 

  すると、

  診断の結果は

  低音障害型感音難聴。

 

  低音が聞こえづらくなっているため、

  音が調整されなくなり、

  その結果

  高音を拾いすぎ、

  耳に痛みを

  覚える気がするようになる

  ということでした。

 

  私が

  お医者さんに行ったのは、

  発症してから

  2週間ぎりぎりでした。

  

  お医者さんからは

  「ギリギリだから

   治らないかもしれない。

   仕事が忙しいのと

   自分の体とどっちが大切なのか!」

  と叱られました。

 

  お医者さんによると、

  耳の不調は

  2週間くらい放置すると、

  完治が難しくなるそうです。

 

  私が行ったのは、

  まさにぎりぎり。

 

  処方薬をもらい、

  静かな環境で過ごすしか

  治療法はないそうでした。

 

  暗い気持ちに

  圧し潰されそうになりつつ

  心配する母に、

  「大丈夫、

  きっと神様が守ってくださるから」

  と不安を隠し、

  笑って伝えました。

 

  幸い、

  ゴールデンウイークに入ったので、

  仕事を長期間休むことができ、

  耳を十分に

  休ませることができました。

 

  どきどきしながらの

  連休明けの診察で、

  先生から、

  聴力は普通に戻っていると

  告げられた瞬間、

  ほっとして、

  泣きそうになりました。

 

  音がダメになると、

  私の趣味がほぼ打撃を

  受けるからです。

 

  人と話すのもダメ。

  映画を観るのもダメ。

  静かなヒーリング系の

  音楽が多いけれど、

  音楽を聴くのもダメ。

  たまに行く

  クラシックのコンサートもダメ...。

  

  ストレスの発散のやりようが

  無くなってしまいます。

  

  そして何より、

  思いっきり働けなくなる。

 

  仕事に

  自分の承認根拠を

  求めていた私は、

  働けない自分には

  価値がなくなると思え、

  それは恐怖だったのです。


  3月末から4月にかけ、  

  私はストレスと

  頭の使いすぎによる興奮状態で

  やや不眠気味でした。

 

  睡眠不足も耳には

  良くなかったそうです。

 

  HSS型HSPは刺激に反応し、

  頭が興奮するため、

  睡眠が苦手という特性が

  あるのです。

 

 

  私の耳ですが、

  確かにいったんは

  良くなりましたが、

  環境は変わっていなので、

  根本的な解決には

  なっていません。

 

  お医者さんからは、

  癖にもなるし、

  再発するごとに

  聴力は落ちるから

  気を付けるように言われました。

 

  実際に、

  この後もちょっと疲れると

  耳に痛みを覚えることが

  たびたびありました。

  聴力が落ちることは

  なかったのでほっとしました。

 

  結局

  先生の予言通り、

  翌年同じ時期に

  再発気味になり、

  即お医者さんにかかりました。

 

  そのときは対応が早かったので、

  聴力に支障が出ることは

  ありませんでした。

 

  このことがあってから、

  私は意向調査では、

  完治はしたが静かな部署を

  希望すると書くように

  なりました。

 

  そして、

  この部署にいた最後の年、

  異動してこられた

  女性は、

  人がとても良いのですが、

  声が高めな方でした。

  

  明るい方で

  周囲にもよく気を配り、

  話しかけていたので、

  私にとり、 

  耳のストレスが

  増えてしまいました。

 

  ひたすら我慢・我慢・我慢で、

  つらかったです。

 

  一年間、

  ひたすら異動の日を待ち、

  静かな環境に異動できることを

  期待して

  頑張って働きました。

 

  特にこの3月で

  異動すると思っていたので、

  仕事のやり残しは

  したくありませんでした。

  本当に色々頑張りました。

 

  頑張った結果ですが、

  残念ながら

  期待に添わぬ部署への

  異動が私を待っていました。

  異動先は

  女性が多い職場だったのです。

  

  女性が多い職場は、

  相対的に声が高めで

  疲れます。

  しかも男性の目が少ないため、

  女性も遠慮が無くなります。

 

  そうすると、

  圧が強めの女性がいれば、

  抑止力がないので、

  私にとっては

  不利益な事態が起こることは

  想像に難くなかったので

  異動の発表のときの

  ショックはひどかったです。

 

  (実際に

   異動先ではそうでした。)

 

  さすがにショックすぎて、

  丸三日起き上がれなくなり、

  仕事をやめようかと

  思いつめたほどでした。

 

  結局、

  本当に無理になったら

  辞めよう、

  今はとりあえず

  もう少し頑張ってみようと

  周囲からの励ましもあり、

  踏みとどまりました。

 

  もっとも、

  最終的には

  別の道を歩むことを

  私は選ぶのですが。

  

 

  HSS型HSPの特性に、

  音が苦手である、

  繊細である、

  傷つきすぎると途方に暮れる

  気持ちの切り替えが苦手である

  ということがあります。

 

  今にして思えば

  職場での不調と

  人事異動の発表の日の

  私の動揺と落胆は

  まさにこの特質によるものでした。

 

  

  明日からは、  

  最後の職場に

  異動してからの日々について

  お話していきます。

 

 

 

     

 

 

 

  

 

   に続きます。