世界観episode38~大学1年生・テニスサークルと女子の牽制(HSP大学生前期編③)

 

 

 

 

 

  前回は、

  大学に入り、

  素の自分を出せる

  気の合う友達との出会いの

  ことをお話ししました。

 

 

   世界観episode37~大学1年生・気の合う友達との出会い(HSP大学生前期編②)

  

 

  今回は、

  大学1年生のときに

  入ったテニスサークルでの

  出来事について

  お話しします。

 

  私の大学時代の 

  サークルですが、

  テニスと英会話のサークルに

  入っていました。

  

  もっとも、

  英会話のサークルは 

  途中で煩わしくなったので、

  1年生の秋には

  やめましたが。

 

  テニスのサークルも

  結局最初に入った

  サークルは3年生のときから

  幽霊部員になり、

  別の大学のテニスサークルで

  テニスをしていました。

  

  今回は幽霊部員になった方の

  テニスサークルでの

     出来事についてを

  お話しします。

 

  まず始めに、

  サークルに入った

  経緯をお話しします。

  

  それには

  大学の履修科目の選択の

  話が密接に絡みます。

 

 

  大学に入ると、

  必須科目以外の

  教養科目は、

  自分で選択します。

 

  必要単位数をスムーズに

  落とすことなく

  取得することが

  楽しい大学生活を

  おくる上でものすごく重要です。

 

  というのも、

  私が通っていた大学では、

  英文学部は

  1・2年生の教養課程と

  3・4年生の専門課程とでは

  キャンパスが分かれていたからです。

  

  教養課程のキャンパスから

  専門課程でのキャンパスまでは、

  電車でいうと、

  地下鉄乗り換えこみで

  約1時間くらいかかるくらい

  離れています。

  

  このため、

  専門課程に移った後に

  教養科目を取得するとなると、

  時間と交通費がものすごく

  かかることになるのです。

 

  入学して数日後には、

  履修表を大学に提出しないと

  いけないので、

  1年生は結構入学後は

  慌ただしいのです。

 

  もちろん、

  入学したての1年生に

  おすすめの教養科目や

  やめておいた方がよい教養科目の

  区別がつくわけもありません。

  

  しかも、

  科目によっては

  先着順での

  人数制限があるので、

  早く履修届を

  提出する必要があります。

 

 

  そこで、

  教養科目の履修選択の

  ヘルプを兼ねた

  サークルの勧誘活動の

  出番となるのです。

 

  大学が大所帯なため、

  大体どのサークルにも

  各学部の先輩が入っていました。

  おかげで、

  1年生の履修すべき

  教養科目につていの

  アドバイスは、

  漏らすことなくスムーズに

  行われます。

 

  私がテニスサークルに入った理由ですが、

  硬式テニスにものすごく

  憧れていたからです。

 

  理由は子供の頃観た 

  テレビアニメ

  「エースをねらえ!」です。

  子供のころの私は、

  主人公の岡ひろみに

  憧れたのではなく、

  縦ロールで背景に

  バラの花が似合う

  お蝶夫人に強く憧れました。

 

  お蝶夫人の

  華やかで美しい

  竜崎麗香という名前に

  ふさわしいビジュアルにも

  さることながら、

  私はお蝶夫人の人となりに

  強く憧れたのです。

 

  気高く、強く、優しく

  美しい心....。

 

  自分を脅かす存在となる

  ひろみが他の部員から

  いやがらせを受けるときに、

  お蝶夫人がはっきり、

  「わたくしのためなら

   そんなことは

   しないでちょうだい

   迷惑よ」

  的なことを、

  はっきり言い切る回で

  私は彼女の虜になりました。

 

  しかも、

  お蝶夫人は、

  ひろみが自分を上回ることを

  察した後は

  ひろみを助ける側に回るのです。  

  

  なんという

  心の強さと美しさ!

 

 

  そしてそんな

  お蝶夫人の心を映し出す

  一人称の「わたくし」を始めとする

  「~よくってよ」

  「お父様」

  という美しい言葉遣い....。

  

  今思えばあんなに

  非現実的なキャラクターも

  いないのですが、

  子供の頃、

  「ベルサイユのばら」の

  オスカルに続いて

  お蝶夫人は私の憧れの

  女性キャラクターでした。

 

  そういう理由で

  大きくなったら

  絶対硬式テニスをする!と

  私は子供の頃から

  決心していました。

 

  残念ながら

  私の通った

  中学・高校には、

  硬式テニス部は

  ありませんでした。

 

  このため、

  私の夢の実現は、

  大学まで持ち越しになりました。

 

  テニスサークルですが、

  サークル活動の華でした。

  男女の部員も多いため

  恋が生まれる確立も

  必然的に高くなります。

  

  このためサークル選びは 

  さらに重要度を増します。

 

  テニスサークルを選ぶのは

  かなり苦労しました。

 

  というのも、

  一つには選択肢の多さでした。

  私の通った大学は、

  1学年で

  法・経・商学部の

  各部が約900人程度の生徒が

  いました。

  これに同程度の生徒数の工学部、

  そこまで大人数ではないにせよ、  

  数百人程度の学部があったので、

  サークル数自体も多く、

  当然人気サークルの

  テニスサークルは

  たくさんありました。

  

  問題は

  私の希望条件に合う

  数少ないサークルを

  少ない情報で、短期間で

  探すことでした。

 

 

  私は華やか雰囲気に

  憧れる一方、

  自分に自信がないため

  気後れするので、  

  

  「そこそこ華やかで、

   大人数ではなく

   地味すぎない

   楽しく明るいサークル」に

 

  私は入りたかったのです。


  もう一つは、

  疲労との戦いでした。

 

  そもそも

  キャンパス内は広いいっても、

  時差があるにせよ、

  1年生全員や、

  サークル勧誘の2~4年生で

  ごった返すキャンパスは

  活気に満ち、

  よく言えば賑やか、

  悪く言えば

  うるさかったのです。  

 

  しかも、

  一人でマイク持参で

  ギター片手に熱唱・弾き語りを

  する人もいたので、

  さらに賑やかでした。

  耳をよく塞いだものでした。

 

  HSS型HSPは、

  賑やかな環境は苦手なので、

  この賑やかな状態は、

  初めて見る世界に

  大興奮の私でも

  かなり過酷な環境でした。

 

  そんな中無事、

  履修科目もアドバイスにより

  無事決まり、 

  サークルも決まりました。

  

  少人数だけど、

  のりの良い男の先輩を

  中心とした明るく

  楽しいサークルを

  選ぶことができました。

  

  私は、

  後から体育の授業で

  親しくなった子も誘い、

  桜の花びらが舞い散る

  テニスコートで

  授業の後テニスをし、

  テニスも上達しました。

 

  練習後のアフターでは、 

  楽しく先輩方と

  おしゃべりしたり、

  ボーリングやカラオケに

  興じたりする楽しい日々を

  数ヶ月間おくりました。

 

  なぜ数ヶ月かというと、

  他大学から入った女の子と

  気が合わなくて、

  サークルが楽しくなくなったのです。

 

  サークルで

  1学年上に親切で

  長身で、彫りの深い細身の 

  かっこいい男の先輩がいました。

 

  その人は、

  時々近づくのが怖いほど

  無愛想になる人でしたが、

  普段は愛想が良く、

  冗談も言い、

  他のサークルの先輩方とも

  仲良しでした。

  しかも、

  カラオケが上手な 

  とても声の良い人でした。

 

  その人は長男だったので、

  私を妹のように

  可愛がってくれ、

  サークル内では

  私の一番の

  お兄さん的存在でした。

 

  ※私はサークルでは、

   男女問わず妹ポジションを

   得ていました。

 

  白状しますが、

  私はその人に

  ほんのり恋心も

  抱いていました。

      

  その人に会うと

  嬉しくて、

  目が合うと

  どきどきして

  頭をなでられると

  嬉しくて口から心臓が

  でるかと思うほど

  どきどきする....。

 

  

  当時のことを思い出すと

  余りの自分の初心さに

  身もだえします。

 

  今思えば、

  あれが私の初恋でした。

 

  どきどきほんのり

  甘酸っぱいキャンパスライフを

  私が楽しんでいた

  6月頃に

  他の大学の女子学生が

  加わりました。

  

  その中の一人が

  性格がきつい感じで、

  言葉遣いもあらい女の子が

  いました。

  彼女と仲良くしようと

  努力したものの

  私は彼女が怖くて苦手でした。

  

  私が憧れていた

  お兄さん的先輩と話していると、

  ほぼ途中から入ってくるのです。

  そして楽しげに話し始め、

  私が話しに加わろうとすると、

  嫌な顔を露骨にするのです。

  このため

  私は2人の話の輪から

  外れていきました。

  

  ほどなく

  その子の関係で、

  さらにその子と同じ大学の

  女子学生が5人ほど

  入ってきました。

  

  憧れの先輩と話そうとすると、

  女子学生ガードが発動され、

  近くに寄れない状態になりました。

  

  私はますます

  先輩と話すことができなくなり、

  夏を迎える頃には

  話すこと自体が

  なくなりました。

 

 

  こんな切ない状態の中

  8月に入りました。

  8月はサークルで

  合宿がありました。

  

 

  合宿は2泊三日、

  富士山のほとりで行われました。

 

 

  この合宿を機に、

  他大学の女子学生が完全に

  サークル1年生の中心になりました。

  

  この頃になると 

  男女問わず

  他の先輩とも話をすることが

  できなくなりました。

 

  当時の私は

  その女の子は先輩のことを

  好きなのだと思ったのですが、

  そうではなかったようです。

  

  後から聞いたのですが、

  結局その憧れの先輩は、

  その合宿を機に

  彼女の仲良しの

  大人しいしっとりした女の子に

  付き合うようになったそうです。

 

  先輩のことがなくても、

  私が苦手だった女の子とは

  どのみち決裂したと思います。

 

  今にして思えば、

  彼女も私のことが

  気に食わなかったのだと思います。

  

  

  女子特有の

  気が合わない人への

  容赦ない牽制と排除は、

  私にとって苦手だということを

  はっきり自覚したのも

  この頃でした。

  「すくむ」という感覚が

  ぴったりします。

 

  「はい、もういいです。

   すみません、

   私、邪魔ですよね...。

   ごめんなさい」

 

  こんな気持ちになるのです。


  

  HSS型HSPの特性に、

  人の気持ちを察しすぎると

  いうのと、

  自信のなさから

  傷つくのを恐れるというのが

  あります。

 

 

  私の先輩への

  淡い思いに比べ、  

  女子の牽制への恐怖心の方が

  圧倒的に強かったのです。

 

  今でも

  彼女の顔と名前は

  はっきり覚えているくらい、

  私は彼女を怖かったのだと

  思います。

  

  そして、

  自分可愛さに、

  ぶつかることを恐れ、

  自分の「好き」に 

  ちゃんと向き合わず

  大切にしなかったことが、

  私にとって

  長く悔いが残る出来事となりました。

 

  結局

  このテニスサークルが

  楽しくなくなり

  居づらくなった私は

  3年生になったとき、

  同じ学部の友達に誘われ、

  別の大学主催のテニスサークルに

  移りました。

 

 

  やはり、

  そこでも華やかな女子同士の

  牽制が行われていました。

   

  もっともこのときの

  牽制対象は私ではなく、

  私を誘ってくれた友達でした。

 

  彼女は華やかな美人で

  おっとり天然さが

  魅力の素敵な人だったのです。

  

 

  明日は、  

  家庭教師のアルバイトをして、

  自分が人の役に立つことが

  好きなことを

  自覚したことをお話しします。

 

 

       

 

 

 

 

   

   に続きます。