先日、LINEにご質問をいただき
お返事をさせていただいたのですが
LINEの返信ではお伝えしきれなくて
ライブでもお話しさせていただきました。
［いただいたご質問です］
「自分のために生きる」とよく聞きますが
先日、人から「自分にために生きる」よりも
「人のために生きる」ことに
意識を変えた方がいいと言われました。
自分の軸を持って
自分を生きることも大切だと思うし
自分のことばかりではなく
相手の立場に立って思いやることも
大切だと思います。
自分軸？他人軸？
自分のため？人のため？
なんだかぐるぐる状態です…🌀
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こんな風に分からなくなること
私も以前ありましたが
皆さんもあるのではないかな？と思い
自分の見解を踏まえ
2つの教えを参考に
お話しさせていただきました＾＾
一つが仏教の教え
「十牛図」からと
もう一つが心理学から
「トランスパーソナル心理学」です。
禅の修行をする前に心得ておく教えに
「十牛図」があります。
真の自己を見つけるまでを
牛を探しにいく旅の
10枚の絵で伝えられています。
①尋牛（じんぎゅう）
牛を探しに旅に出る
本当の自分を探すための旅に出る
自分が分からない
自分とは何か？と
外側に目を向け探そうとする段階
②見跡（けんせき）
牛の足跡をみつける
良き教えに触れて歩むべき道を知る
煩悩の本質を知るために修行したり
正しい教えとそうでないものを見極める
目を養うこと
自分は自然の一部であるということに気付き
自分の姿を俯瞰して観察する段階
③見牛（けんぎゅう）
ようやく牛を見つける
六根を手掛かりにして
本当の自分を見つけていく
六根とは
眼・耳・鼻・口・身・意の働きが
外側に触れることで活動するもの
（命の働きがあってこそ可能なもの）
その働きに対する行動で煩悩にもなる
心こそが仏
あらゆる感情や心の動きの中には
全ての仏が備わっていることに気付く段階
④得牛（とくぎゅう）
野生の牛はすぐに暴れだす
野性の心はちょっとしたことで
すぐに暴れだす
真の自己に気付くも
すぐに外側や元の世界に
心が引っ張られてしまう
ACT療法でいうと、フュージョン
悪あがきのスイッチがオン状態
錨をおろし、呼吸に意識を向け
心をコントロールしている段階
⑤牧牛（ぼくぎゅう）
暴れる牛をいかに飼いならすか
訓練によって野性化した心を
飼いならしていく
自分に心の状態に気付くこと
気づかない＝迷い
気づくこと＝覚り
呼吸に意識を向けると
心は落ち着いていく段階
ACT療法でいう「自己観察」
⑥騎牛帰家（きじゅうきか）
馬に乗って故郷へ帰る
理想の自分と現実の自分が一つになる
貪りや怒り、憎しみで
すぐに暴れだす状態から
綱を引いて本来のところに戻すことを
繰り返すことによって
だんだんと心が落ち着いていくと
引き戻す力も少なく済むようになり
ゆっくり落ち着いた状態で帰る段階
⑦忘牛存人（ぼうぎゅうそんじん）
飼いならした牛は忘れてしまっていい
牛と自分が一体となれば
もはや牛は必要はない
目指す自分と本来の自分が
ピタッと一体に
今の自分がそのまま
仏の心になっていく段階
⑧人牛俱忘（じんぎゅうぐぼう）
人も牛もいないゼロの世界
牛も人もいなくなった
一円相の世界
何もかもなくした「無」の状態になったとき
何もかもがありがたくなって
何もかもが光り輝いて見える
一円相とは
「充実した無」の世界
何にも執着しない
迷いのない状態
迷いの心がなくなり
悟りの心だけが残っていても
これもまた迷いを生ずる
⑨返本還源（へんぽんかんげん）
無の世界から有の世界へ還る
「空」の世界から
「あるがまま」の世界へ
空の世界を経験して
現実に戻るから
ありのままの世界をみることができる段階
色即是空
空の世界があるからこそ
色の世界がある
頭や感情のスイッチをオフにすることで
本来の心の静けさが
失われていないことに気づける
⑩入鄽垂手（にってんすいしゅ）
町に出て人々のために働く
山の中から町に出て
救いの手を差し伸べる
自分を空にし、無になる
あの一円相のような心になって
はじめて真の愛情が起こる
慈悲の心で
何も見返りを認めず
人々の役に立って働く段階
簡単ですが
これが「十牛図」の教えです。
座禅や瞑想で心を整え、落ち着かせ
賢人たちの書物を学んで自覚していくこと
それが自分を目覚めさせる道へ
トランスパーソナル心理学の観点からは
自己探求・自己実現のための
3つの段階があります。
走り書きで失礼します🙏
①混沌とした世界
プレパーソナル
個としての自分を確立
周囲に合わせすぎたり
他人に服従している状態から抜け出し
”自分が生きている”という実感ができ
自己決定・自己判断ができる
「自分」を確立する段階
自分が”自分の人生の主人公”になる
プレパーソナルからパーソナルを目指します。
②個の確立パーソナル
自分を越えた”いのちの働き”に目覚める
個を確立し
自分の人生の主人公になった人が
つながりから切り離された
個であるがゆえに襲う不安に駆られ
ただひたすら真理を
人間として”ほんとうの生き方”を
どこまでも問い求めていく段階。
難しい限界に直面しながらも
その問いが破れる時
人は究極の真理
［この世の一切は空である］に目覚める
パーソナルからトランスパーソナルへ
③究極の真理
トランスパーソナル
日常の中で自分を越えた
”向こう側からの呼び声”を聴く
真理を体験した人は
この世界の万物
この人生の一切の出来事を悦び
一つ一つのものごとに
心を込めながら生きる段階
地に足の着いた
ごく普通の暮らしを送りながら
その中に自分を越えた向こうからの
”呼び声”を聴きつつ生きていきます。
外的な現実よりも
内的な体験にリアリティを感じ
間の取れた姿勢で
魂が豊かに育っていく。
トランスパーソナルからパーソナルへ
日常生活の中で危機が訪れたりすると
退行するが、混沌としっかり向き合い
やりぬいた後、また「個」としての再スタートをきる
トランスパーソナル心理学でも
究極の真理（空）に達したからといって
そこに留まり、快楽的に生きることは
魂の成熟拒否だといわれてます。
この世界を包んでいる
大きな流れを感じ
それに心を開くこと
向こう側からの”呼びかけ”こそが
天命かもしれないですね
トランスパーソナル心理学も
ほんの一部で簡単にですが
お伝えさせていただきました。
十牛図もトランスパーソナル心理学も
なんだか同じこと伝えてくれているようで
アプローチは違えど
真理は同じなんだと感じます。
ご質問いただいた
自分のために生きるのか
人のために生きるのかは
どちらも間違っていません
ただ、それぞれ段階があるということ
まずは、自分
自己を確立することや
心を知ること
自分を満たすことをする
自己確立ができれば
さらに自己探求を行い
「空」の境地へ達し
それができてようやく
人のためにも生きれる
空を経験したからこそ
見えてくるものがある
本当の愛が湧いてくるからこそ
人に手を差し伸べることができます。
利益や損得など考えず
ただ無目的に
苦しみ、悲しむ人の心に寄り添い
慈悲の心で…
多くの人たちと同じように
苦しみを味わいながら
それでいて同時に
仏の心、仏の目を持ってみること
こういう生き方を
大切にしていきたいですね＾＾
YouTubeにもアップしています＾＾
質問いただいたのは
自己分析心理学講座の7-8月クラスの
グループLINEから…♡
講座が終わってもグループLINEで
あたたかな交流が続いています＾＾
最後に、メンバーの一人が住む島の
自然豊かな写真を♡
【講座・カウンセリング一覧】
・心理コミュニケーター養成講座
・自己分析心理学講座
・ナラティブセラピー
・マンツーマンリクエスト講座
・個人カウンセリング
［対面(神戸御影) or Zoom 60分 3,300円］