ゆっこママの消費生活相談ブログ -6ページ目

少額訴訟

 少額訴訟は、簡易裁判所で扱います。簡易裁判所の窓口には、少額訴訟用に、すでに訴状のモデルができています。それに書き込んでいけば、訴状は出来上がりです。弁護士や司法書士に頼まなくてもできますから、安上がりです。

 主に、争いのない60万円以下の金銭トラブルを扱います。たとえば、個人間の金の貸し借り、店の売掛金の回収、賃金の未払い、商品代金を払ったのに商品が引き渡されなかったときの代金返金、そして敷金返還などです。それぞれモデルがあります。

 訴状を提出するときに、請求の根拠となる書類も提出します。たとえば、借用書、、契約書、内容証明など。

 審議は1日で終わり、その日のうちに判断が出ます。円卓で開かれます。全面的に訴えが認められることもありますが、それぞれの責任を認めて和解になることもあります。争っているどちらか一方が、判決に納得できなければ、本裁判になります。本裁判になれば、弁護士に依頼したり、お金がかかりますから、できれば、ここで和解したいものです。この少額訴訟に、もし訴えられたら、欠席してはいけません。欠席裁判で負けてしまうからです。

アパートの敷金

 アパートを引っ越すときにトラブルになりがちなのが、敷金の精算です。本来、敷金とは、家賃が遅れたりしたときに、充当するためにあらかじめ預けておくお金です。家賃の2か月分くらいが普通です。

 でも退去するときに、修理代をこの敷金から差し引く、というのが、慣例になっているようです。修理代は、故意、または過失で設備を壊したり、汚したりした部分の修理に使われます。たとえば、ペットや幼児が傷つけた柱、破いてしまったふすま、重いものを引きずって傷つけたフローリングなどです。でも、普通に住んでいて、古くなった部分については、修理代、リフォーム代は貸主が負担します。たたみや壁紙が日にやけるのは当然ですし、冷蔵庫を置いていた裏の壁が黒くなるのも当然。どこまで、借主の負担なのか、については、国土交通省の「原状回復のガイドライン」がありますから、参考にしましょう。東京都では、「東京ルール」を作ってもっとはっきりさせています。

 最近は、一度入れた敷金は返金しない、という貸主がいてトラブルになります。こういう場合は、面倒がらずに、きっちり、精算してもらうように交渉しましょう。まず、口頭で言ってだめなら、内容証明郵便を出します。それでも、返金額がない、とか、極端に少ない、というときは、少額訴訟をします。少額訴訟については、またあした。

アパート

 春に新生活を始める人は多いですね。アパートを借りて一人暮らしをする人も多い季節です。アパートは借りる時、意外にお金がかかります。前家賃、敷金、礼金、仲介料、保険料など、数十万円かかるのが普通です。その上、契約書が細かい字で何枚もあります。面倒だからと言って、よく読まないで契約すると、後で後悔します。

 たとえば、備え付けエアコンの修理代金が借主負担になったり、水道やトイレの修理をなかなかしてくれなかたり。

 借りる側も、大事に使いましょう。禁止されているのに、ペットを飼って、傷つけたり、くぎや棚を打ち付けたり、勝手に壁を塗り替えたりするのはNG.

 しっかり、契約書を読んで、納得できない不利な特約がついていたら、気に入っている物件でも、契約しない決断も必要です。

新聞契約

 春になって、人が移動する季節ですね。この時期に頻発する苦情相談を紹介しましょう。
 まず、新聞契約。新聞の購読も契約なんです。ずっと昔から配達されているものだから、契約の意識なんてない、という人も多いですね。でも、新聞拡張員が家庭を訪問して、いつから何ヶ月間と言って契約を取るやり方が一般的です。この販売員が、こわいんです。ピンポーン、「荷物でーす」というからドアを開けたら勧誘員、なんていうのはザラ。「いつもありがとうございます。○○新聞です。お礼をもってきました。」でドアをあけたら、ライバル新聞だった、もよくあるテ。最近は洗剤だけでなく、ビール券、遊園地券、など金券をちらつかせて、景品でつるのは当たり前。
 消費者も、(景品も魅力的だし)配達日の直前にキャンセルすればいい、と思っているひとも多いんです。でも契約は契約。クーリングオフ以外はキャンセルできない、と思ったほうがいいです。
 特に、上京したての学生は気をつけましょう。こわもてで契約をせまられると、断りきれず承諾したり、クーリングオフも仕返しが怖くてできない、というケースがあります。だから、うかつにドアを開けないこと、とるつもりがないなら、はじめからはっきり断ることです。月に4000円くらいの料金ですが、学生にとっては、意外に負担になるものです。

続・クリーニングトラブル

 クリーニングに出すとき、気をつけることをもう少しお話ししましょう。
 まず、素材。最近の服は、ストレッチパンツだけでなく、アウターもインナーも伸縮性があります。これはポリウレタンが入っているからです。ただポロウレタンは数年すると、ポロポロ、ベタベタ、ゴワゴワになることがあります。クリーニングに出すと、突然ひどくなることもあります。
 レザーもトラブルになりやすいです。レザーパンツ、レザージャケットはかっこいいですが、ドライクリーニングに出してすぐに着ると、まだ石油溶剤が残留していて、化学やけどを起こすことがあります。引き取ったら、カバーをはずして2~3日陰干しするといいでしょう。
 人口皮革と天然素材の布をつぎはぎしているようなデザインは、クリーニングできないことがあります。肌に直接ふれるインナーや夏物で、洗濯できないって困りますね。買う前に、タグをよく確認して、自宅で洗えるものなのか、クリーニングもできないものなのか、チェックしましょう。
 でも、洗濯の心配ばかりするのも、楽しくないかもしれませんね。デザイン重視で服を買ってしまうのは、若者の特権かもしれません。

クリーニングのトラブル

 クリーニングに出して、服がだめになったという経験はありませんか?しみがかえって目立った、ふわふわだったのにぺちゃんこになった、とか、ひどいと、紛失したなんてこともあります。クリーニングに出すと新品になると思うのもまちがいです。
 洋服には、必ず裏にタグがついていて、洗濯に仕方などについて、メーカーが注意書きをしめしています。そのとおりにクリーニングしたのに、変になってしまったら、それは、メーカーの責任です。
 でも、クリーニング店のミスが原因でトラブルになったら、クリーニング店が賠償します。その基準がきめられていますが、消費者には、なかなか納得できない金額です。
 ただ、着ていた人の責任で、しみが目立ったり、毛羽立ったりすることもあります。
 クリーニングは、安ければいい、というのではなくて、きちんと組合にはいっている店を選びましょう。そして、カウンターでよく説明することです。ここに、何のしみがある、とか。仕上がったら、できれば、カウンターで、チェックしましょう。うちに保管して次のシーズンに出したら、汚れていたと言っても、もう補償してもらえません。

海外宝くじ

 ある日突然、エアメールが届きます。ぜんぜん心当たりはないのですが、開封してみると、「おめでとうございます!300万ドルが当選しました!」とにかく申し込んでください、と書かれています。返信用の申込書に、名前、住所などを書いて送り返せば、大金が手に入る、というのです。でも、よーく読んでみると、2000円を払わなくては申し込めません。支払い方法は、クレジットカード、振込み、送金など。さらに、よーく読むと、宝くじを買うクラブに入る契約でした。 
 こんなエアメールに乗せられて、申し込んではいけません。クレジットカードで払うことにすると、毎月2000円請求されて止められなくなります。もちろん、300万ドルは手に入りません。
 そもそも、国内で海外宝くじを購入するのは、刑法違反です
 以前、テレビ番組でこの海外宝くじのからくりを追求していましたが、実際宝くじは購入していなかったようです。
 突然、幸運が天から降ってくるということはありえないのです。

続・旅行トラブル

 旅行会社とのトラブルその2は、パンフレットと旅行内容が違ったという場合です。たとえば、オーロラを見る旅、と銘打っておきながら、オーロラが出なかった、ホエールウオッチングと言いつつ、鯨は現れなかった、など、旅行の目的が達せられなかったというケース。五つ星ホテルに泊まる、とパンフには書いてあるのに、満室だからと直前に別のホテルになってしまった、など期待はずれのケース。ヨーロッパ直行便と書かれているのに、目的地に着く前にヨーロッパの別都市で乗り換えた(ヨーロッパまでは確かに直行したけど、目的地に直行したのではない)なんて紛らわしいケース。
 旅行の楽しみも半減しますね。帰ってきてから、損害賠償してほしい、とクレームを言っても、「パンフレットには、記載されています」と言われますし、実際、安いツアーでは、仕方がない面もあります。こういうときは、やはり、感情的に話してもらちがあきませんから、日本旅行業協会に相談して、一般的にどう処理されるか、聞いてみるといいでしょう。仲介もしてくれます。

旅行トラブル

 行楽シーズンです。春休み、さらに、ゴールデンウィークに旅行の計画を立てている人も多いでしょうね。
 旅行会社とのトラブルになるのは、まずキャンセル料です。申し込んだときは行けると思っていても、直前になって行けなくなることはあります。キャンセル料は、30日前なら0%、当日なら100%など、旅行のパンフレットには書いてあります。だめそうだったらすぐに連絡しましょう。日本旅行業協会や全国旅行業協会の会員の旅行会社なら、キャンセル料については、キチンと書かれているのがふつうです。 
 消費者にとって納得できないのは、キャンセル料についてはっきり書いていないのに、高いキャンセル料を請求するケースです。上記の協会に相談するのもひとつのテです。
 消費者は、ただ安いから、というだけで軽い気持ちで申し込まないようにしましょう。契約成立はいつなのか、お金の払い込みはいつまでにするのか、キャンセル料がかからないのは、いつまでなのか、申し込む前に、しっかり確認しましょう。

続・通信販売

 通信販売で気をつけなくてはいけないのは、返品と支払いです。支払い方法は、クレジットカード、銀行または郵便振込み、代引き、コンビ二払いなどがあります。それぞれ一長一短があります。クレジットカードなら、もし届かなかったり、不良品だったらカード会社に支払いを止める手続きができます。でも、信頼のおける会社でなくては、自分のカード番号を言いたくありませんね。振込みなら手数料がかかります。商品が安いものだったらもったいないですね。でも、後払いなので、買う方は安心です。代引きは、商品と引き換えですから、安心です。ただ、箱は立派だったけど、中身がなかったなんてクレームがないわけではありません。コンビ二払いは、信用のある会社なら手数料もまずかからないし、便利です。でも、すぐに支払わないと無効になるケースが多いようです。最近は、宅配の会社の配達員がクレジットカードの端末を持ち歩いていて、受け取りと同時にクレジットカード払いにしてくれることもあります。
 それぞれのメリット、デメリットを考えて自分に都合のよい方法で払いましょう。いずれにしても、信用のおける会社から買うのが大切。つまり、必ず、会社の連絡先、所在地がはっきりしていることです。