先日shi-ryo-gaさんの書いてらしたブログがと~っても気になって
shi-ryo-gaさんお借りしました
読ませて頂いてすぐに知らなかった済州島4.3事件の事を漁ったりして知らない歴史に
おお~っと驚くばかり。
やっぱりまだまだ知らない事あるなぁ。
そして気になったヤン・イクチュンも出てるという映画っ!!
早速見てみましたよ。
アマプラで日本映画NETの14日間お試しで見ましたっ
「かぞくのくに」
2012年 監督:ヤン・ヨンヒ
在日コリアンのソンホは朝鮮総連の重役を務める父の勧めに従い、当時「理想郷」と称えられていた北朝鮮の「帰国事業」に参加し半島に渡り、現地で結婚し子供も生まれたが、離れ離れとなった家族の再会は果たされていなかった。
それから25年、ソンホの一時帰国が実現する。ソンホは脳に悪性の腫瘍を患い、その治療のため、3ヶ月の期間限定で日本滞在が許されたのだ。久々の再会に妹のリエや母ら、家族は歓喜し、ソンホを温かく迎え入れる。だがソンホには常に同志ヤンが付き従い、その行動を制限・監視していた。
検査の結果、ソンホの治療は3ヶ月では足らず半年以上の入院が必要だと告げられ、手術を断られてしまう。なんとかソンホの腫瘍を治療させようとリエがソンホの幼馴染で医者に嫁いだスニに相談していた矢先、朝鮮本国より突然の帰国命令が下る。
尋常じゃない雰囲気の帰国
帰国した兄を迎えに行った時の雰囲気・・・
物々しい感じなのよ、やっぱり。
まずは代表者が北からのメッセジを伝える・・・偉大なる将軍様のおかげで日本に訪問出来たとか
目的の治療を全うしたら無事ピョンヤンに戻れるよう祈る的な・・・
儀式が終わってやっと息子や兄弟と抱き合えるっていう現実。
家で待ってる母(宮崎美子)25年ぶりに息子との再会果たす。
感動的なシーンですがやっぱり上白石萌音と似てるなんて思いながら見る。
家族団らんの時。言葉少なめな兄ソンホ(井浦新)
妹リエ(安藤サクラ)は兄を北に行かせた父になんで?の思いがあるよう。
だいたい帰国事業って何なのさ?
1950年代から1984年にかけて行われた在日朝鮮人とその家族による北朝鮮への集団的な永住帰国あるいは移住のこと・・・だそ~です。
えっ?1984年までそんな事が?ですよね。
当時の韓国は朝鮮戦争の荒廃の中で荒れた政治情勢に不安を持つ人が多かったそう。
社会主義体制のもとで躍進的に復興していると北朝鮮への憧れもあったみたいで・・・
衣食住に困らない、地上の楽園との謳い文句で北へ向かった人たち。
船で出された弁当は腐敗臭がしてとても食べられないモノだったのに北朝鮮の随行員達が
貪り食っているのを見て騙されたんだと思ったとか
何とか他の家族は来てはダメだ!と伝えるにも手紙1つ出すのにも北の検閲があったので
切手の裏に書いて家族に知らせた人も居る様
凄すぎる話だわっ
劇中、新潟から北に向かうソンホは叔父に「自分が行かなかったら父親に迷惑がかかるから」
と言っていたってセリフが出て来るんだけど辛すぎるよね・・・
実際ヤン・ヨンヒ監督は兄3人が北に行ってるらしいわ。
滞在中の監視役にヤン・イクチュン
もっさりした髪型で見過ごしそうになったわ
やっぱり部屋には将軍様の写真が飾られてるのねぇ。
そしてやめないかっ!て位タバコ吸いまくってるヤン同志(ヤン・イクチュン)
コーヒー出されて砂糖を山盛り3杯、ミルクもドボドボ入れて一気飲みのヤン同志
それ見て笑い堪えるリエ
やっぱり美味しい甘いコーヒー飲めないのかしら??
ここで家族にソンホは非公式の訪問って事を忘れるな、許可なく東京からも出られないなど
注意事項伝えられるの
刑事役かよって位監視任務のヤン同志
在日の同級生たちとクラス会なんかも行ったりして
そこでキョーレツキャラの友達登場っ!!
ギター持ってる自称オカマ 歌まで披露っ!!
同級生で当時ちょっといい関係だったっぽい既婚女子に京野ことみが出てました~っ!!
そもそもの目的の治療って事で病院に行くも3カ月では足りないって医者から告げられるの
治す為には期間の延長をお願いすればいいと思っていた家族。
そんな時にいきなりの帰国命令が下るのよ
この本国からの帰国命令はヤン同志の所に電話が来るんだけどっ!!
ホテルでのんびり滞在中のヤン・イクチュン
TVはおねえちゃんの怪しい声っ!そうエロ映画見てましたっ
とそこへ外線おつなぎします~っ
映画停めてたわ タバコふかそうとしたら北からの電話でタバコも下ろし
「イエェーっ!!!アルゲッスムニダっ!!!」
直立不動っ!!
凄すぎるわ・・・マジで。
いきなり明日帰国だと告げられるソンホ
母と妹に話すも はっ?!どういう事? って反応
でもこういう事はよくあるんだ、あの国はって
もうどうしようもないって事身に染みて分かってるソンホなのよね。
あの国では考えずにただ従うだけだ
考えたら頭がおかしくなる
考えることはどう生きて行くか
あとは思考停止だ
そんな風にしか生きられないなんて
旅立つ日、車で出て行くソンホを見送る時
最初のテイクはリエは台本通りにただ佇んでいてOKが出たらしいんだけど
安藤サクラは監督から当時私が出来なかった事を表現してみてと言われて
あのシーンになったそう。
淡々と進んで行く映画で特に凄い事が起きる訳ではなく
大どんでん返しもないまま終わって行きます。
劇中ほぼ日本語、ヤン同志と話す時は父とソンホは韓国語
リエは日本語で話してるんだけど家族の呼び方だけアボジ、オモニ、オッパ
叔父さんが出て来た時もサムチュン呼び。
それがすごく不思議だったんだけどこの予告編見て納得しました!!
「スープとイデオロギー」
2022年 監督:ヤン・ヨンヒ
本当に日本語だけど呼び方はオモニなのね~っ!
自分ではどうすることも出来ずただあの国で生きている
想像も出来ないけどどれだけの人が楽園と思って北に降り立ったんだろう。
知らなかった事を少しだけ知る事が出来た映画でした。
shi-ryo-gaさんに感謝っ
試写会での写真 監督素敵な方ねっ