デンジャラスプレイに関する考察の続きです。
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今回紹介するのは、オーストラリアのトップレベルでプレイするメン部門の選手(J)からの意見です。
J:
恐らくディフェンダーの走るラインが違ったら、疑いの余地がないほどクリーンなディフェンスをすることができたと思う。彼女の一歩目が少しだけ私に近すぎたし、君をかわすのが少し遅かった。もし彼女の一歩目がもう少し外側だったら、この議論は起こらなかっただろう。
この映像からだと、彼女はこのプレイをする正当な権利があったと思う。
彼女がこのスローに対して先にアクションを起こせるくらい、ディスクは遠くから投げられていたと思う。
もし君がダイブをしたなら、それは"reckless"なプレイだっただろう。
自分は【「ディスクを見ている」ことを理由に、その選手がある一定のスペースを得る権利がある】とはまったく思わない。
ルールには「もしディスクを見ているなら、その選手は自分の目の前のスペースを確保できる権利を持つ」などということはどこにも書かれていない。
選手はディスクを見て(追いかけて)いるときでも、自分の周りで何が起きているのか把握し、他の選手のスペースを尊重しなければならない。
こんな風に考えてみて:
全く同じ状況で、ディフェンスが完全に止まった状態でディスクに対してオフェンスよりも5m近い位置にいて、先にディスクを取ろうと待っていたとする。
この場合、オフェンスが(周りを)見ていないからといってその走るコースからディフェンスがどかなければいけない、なんてことはあるだろうか?
まったくもってそんなことはない。
私:
確かに、「オフェンス側の選手はディスクを見ているとき/待っているときに一定のスペースを確保する権利がある」とはルールブックのどこにも書かれていない。
もしそんなばかげたルールがあったなら、ディフェンスなんてできなくなっちゃう!
J:
「ディスクを見ること」は選手の権利ではない-ただの「特権」である。
このことはアルティメット(のルールの)中でもっと理解を深めなければならないことのひとつだと思う。
※特権=その行動をするかどうか選ぶことができるということ
最優先すべきは自分が向かっているスペースを見ること。
もし必要があるならディスクを見て(追いかけて)いるときでも止まらなければならない。
※もし必要があるなら=危険な状況が生まれることが予測されるなら
どちらの選手がより「近く」「先に」もしくは「そのスペースに対して権利があった」と言い切るのはいつでも難しいと思う。
もしあの状況で、君がもう少しディスクの近くまで迫っていたら、この議論はもっと難しいものになっていただろう。
その場合は、OとDの双方が(接触を起こさないために)お互いに避ける責任があると思う
-その結果、お互いにディスクに触ることができなくても。
私:
あの状況で、私がダイブをしていたらかなりひどい接触が起こったと思うけど、それはデンジャラスプレイになるのか。それともただの不運な事故になるのか。
J:
正直に言うと、あの状況でもしダイブをしたのなら君のデンジャラスプレイになったと思う。
ディフェンスは私の走路に入らなくてもブロックすることができた(と、自分が見た限りはそう思う)。
でも、かなり早いタイミングでダイブをしない限り、君が彼女の走路に入ることなくディスクをキャッチすることはできなかったと思う。
私:
言ってくれたことは理解できるけど、完全には賛成できない。
だから(私のデンジャラスプレイになるのかどうか)ずっと考えているけど、まだ結論には達していない、ただいくつかの考えがあるだけで。
・もし私が彼女があそこにいることを知った上でダイブをしたのなら、それは完全に私のデンジャラスプレイだったと思う。でも、私はまったく知らなかった。
・でも「ディスクを追いかけているときでも、選手は周りで何が起きているか知らなくてはいけない」というあなたの考えには賛成する。
・でも、ディフェンスだって私がダイブをするかもしれない可能性を考えなくてはいけないのでは?
う~ん…複雑。。。
J:
確かに、とても複雑だね。そして、こういった議論は常に明快な答えがあるわけじゃない。
でも共通理解を深めるためには役立つよね。
確かに-君の言った通り、「ディフェンスがそこにいたことを知らなかったから」といって(ボディコンタクトが起こるかもしれないのに)ダイブをする権利はない。
自分は、もし自分の周りで何が起きているのかまったく知らないままダイブをするのは、誰かにとって非常に“reckless”なプレイになりかねないと思う。
※要するに、周りを確認しないでダイブをするのは危険だよね?ってこと。
君がディフェンスに対して“彼女がダイブするかもしれない”と予測しなくてはならないように、ディフェンダーもまた君がダイブをする可能性を考えなくてはならない、という点には賛成する。
繰り返しになるけど、このケースでは「どちらが先にクリーンなプレイができるか」を言い切るのは非常に難しい。もしディスクがあと少しだけ君に近かったら、(君がプレイできる)スペースが明らかな状態で最初にアクションを起こせただろう。もしディスクがもう少しだけディフェンスに近かったら、そのスペースは明らかに彼女のものと言えるから恐らくこの議論は起こっていない。
もし、OとDの両方があるスペースに対して同じだけの距離のところにいるような場合には、どらちの選手もダイブをする権利はないと強く思う。ディスクを取りに行くことよりも、選手の安全を何よりも考えなければならない。
選手同士がお互いに全力で(同じスペースに向かって)走っている場合には、以下のいずれかのようなことを考えなくてはならない。
・(相手との)距離を保つ
・早めに減速する
・片方の手でキャッチを試みて、もう片方の手で相手を支える
こういったことをするのはもどかしく感じることがあるだろう
「ディスクをキャッチするために、もっとできたことがあったのに!」と。
でも、自分はこういった考えを変える必要があると強く思う。
試合に勝つことよりも、他の選手(の安全)を守ることに価値を置かなければならない。
君のケースでは、自分はディフェンスの選手が先にクリーンなプレイをするチャンスがあったと思う。
でも、他の人からはまた違うように見えたかもしれないね。
こんな感じです。
最後に、彼との会話を通して感じたことを記しておきます。
・故意かどうかは問題ではない
・「知らなかった」ことは言い訳にはならない。
※むしろ、自分の周りで何が起きているか把握しないままダイブなどの接触が起こりうるプレイをすること自体が“reckless”なプレイになりうる
・デンジャラスプレイを避けるためには周囲の選手がどういう動きをしているのか、常に気を配る必要がある