※あくまで私自身の経験に基づいた考察であり、これが正しいかどうかは私には判断できません。ただ、日本のみなさんがルールについて考えるきっかけになれば幸いです。



【デンジャラスプレイ】

17.1.1. 共にプレイをする選手の安全を軽視することは、接触の有無、もしくは接触したタイミングに関わらず危険なプレイ(デンジャラスプレイ)とみなされ、ファウルとなる。このルールは、他のどのルールよりも優先される。コンテストとならない場合、このファウルは17章に記載されている中で最も類似しているファウルとして扱われる。

《2017年発行WFDFアルティメット公式ルール(日本語訳)より引用》




《デンジャラスプレイ》とは一体なんなのか。




過日行われたオーストラリア選手権にて、このことについて考えさせられるプレイがいくつかありました。




Bauhaus vs Fuseでの試合のことです。


下記、リンクから映像をご覧いただけます。



Bauhaus vs Fuse




25:55のDFのインターセプトについて。




私はこのときディスクを追いかけており、あと一歩か二歩、もしくはダイブすれば取れるかな~くらいの位置まで走ってきていました。


私は足が遅いのです。

普通の人なら走って追いつくとこでもダイブになってしまうのです。




DFが同じスペースに走り込んで来ていることに気付いたのは、本当にインターセプトの直前でした。



カットされたときは

ギリギリで身体接触をかわし


「ひえ~~あっぶね~~」


といった感じ。



映像を見ていただければ、私がとっさに方向転換をして相手を避けている様子がお分かりいただけると思います。




このDFのプレイに対し、私は特に何も考えませんでした。




強いて言うなら


「うわ!来てたのか!」



くらい。




しかしこのターンのあと、チームメイトのGとHから



「あれはデンジャラスプレイをコールすべきだった」


と言われました。



ちなみにGはU24オーストラリア代表、Hは超ベテランプレイヤーで何度もA代表を経験しています。




私は


•身体接触はなかった


•インターセプトの直前まで彼女に気付かなかった(=私のプレイには影響を及ぼしていない)

※映像を見ると私はDFに気付いた瞬間に若干減速していますが、そのときはそのことに気付いていなかったのです



以上の2点から、コールはできないのでは?と2人に聞いてみました。



2人の答えを簡単にまとめると


•DFは私がそのスペースに走り込んで来ていることが見えていた


•私はDFのことが見えていなかった


•それをわかった上で、身体接触が起こりうるかもしれないスペースに走り込んできた



•結果、私は足を止めている(100%の走りができなかった)



以上の4点から



彼女は


身体接触が起こることを予期した上であのプレイをした


よって、デンジャラスプレイと言うべき


とのことでした。




私の感覚からすると、もし自分がDFをしていて、同じ状況でデンジャラスプレイをコールされたら正直納得できないと思います。






イマイチ腑に落ちなかったので、ゲームアドバイザーの1人に聞いてみました。



あの映像を見せて、自分の考えを伝えた上で


「デンジャラスプレイの定義とは?」


と。




ゲームアドバイザーからは、このプレイについては確かにデンジャラスプレイをコールすることができる、と言われました。

(必ずしもコールをしろ、というわけではないけど)



理由はGとHが言っていたこととほとんど同じ。



DFからは私が走りこんできていることが見えている


•私はDFが見えていない


•DFは身体接触が起こりうる状況を避けることができた




この状況で、仮にDFが完全にストップしている状態ならばデンジャラスプレイにはならないとのこと。



DFが止まってるところにOFが走り込んできたならそれはOF側のレシーブ時のファウルになる。




ここから導き出されたのは


•もちろん身体接触は可能な限り避けるべき


•加えて、身体接触が起こりうる状況を作ることも避けるべき

(実際に身体接触があったかどうかは論点にならない)



という考えがあることがわかります。


ルールには「接触の有無に関わらず」と書いてあるので、規則に則っていると言えるでしょう。



また、同じゲームの1:08:28のインターセプト。



チームメイトのMはこのインターセプトに関してデンジャラスプレイをコールしました。


論点をまとめると


•OF側の主張

DFが自分に向かって走ってきており、このまま進むと確実にボディコンタクトが起こることが予期できたので、怖くなって足を止めてしまった。



•DF側の主張

身体接触の前にスペースに入っており、決してOFに向かって走っていたわけではない。




結果はコンテストとなりました。


ちなみに私の角度からは、確かにDFがMに向かって走っているように見えたので私は意見を求められたときにMの考えを支持しました。

(映像を見るとそうとは言い切れない気がしますが…そのときはそう思ったのです)




正直、どちらのプレイも日本だったらなんのコールも起こらないと思います。


私自身、最初のDFのインターセプトについてはいろいろと考えを聞いた今でもデンジャラスプレイをコールしようとは思いません。


むしろDFのナイスプレーだと思います。



と先述のゲームアドバイザーに伝えたところ



オーストラリアではここ2~3年、ルールに関する議論が頻繁に行われるようになっている。

その中で、上記のような基準が定着しているのだとのこと。



なるほど。



では、日本の基準は?



正直、私日本のトーナメントでデンジャラスプレイがコールされているところを見たことがありません。




日本人のプレイが安全だからなのか?


もしくは


その点に関して日本で十分な議論がなされていないだけなのか?



果たしてどちらなのでしょう。


私は後者だと思います。


恥ずかしながら、私も


「これだ!」


と言い切れる考えはありません。



今回の経験を基に、考えてみたいと思います。