ベルギーの老舗メゾン・ダンドワのスペキュロス | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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ベルギー旅行のお土産に、

 

メゾン・ダンドワmaison Dandoyのスペキュロスをいただきました。

 

スペキュロスspéculoosはパン・デピスに、人物を型押しして作ったベルギーのビスケットのこと。

スパイス入りクッキーといった感じで、ベルギー(speculoos)だけでなく、オランダ(speculaas)、ドイツ(Spekulatius)やアルザスにもあります。フランスでは伝統的には聖ニコラの形をしていて、待降節やとくに12月6日のサン・ニコラの日にスペキュロスを食べます。

スペキュロスspeculoosという言葉の語源は、ラテン語のspeculator(オブザーバーや監督者を意味)で、司教を任命する人。あるいはラテン語でスパイスを意味するspeciesという説もあるのだそう。
どっちもありそうです。

これは麦の穂がデザインされているのかと思いましたが、マークからしたら、風車でしょうか。

食べてみると、なかなかにしっかり固い!

スパイスが香ります。

 

それにしても固いと思っていたら、翌日ほどよく日本の湿気を吸って

絶妙なほどよい固さに変身し、とってもおいしくいただきました。

ちょっとクセになる味わい。

 

メゾン・ダンドワはなんと1829年創業の老舗。

ブリュッセルのお土産といったらこのメゾンのクッキーやスペキュロスなのだそう!

ちょっとおかしかったのは住所が、ブリュッセルの

rue au beurre バター通り

になっていること。

 

たまたまというよりは、もしかしてこのメゾンがあったことでいつもバターの香りが漂い

いつしかバター通りの名前になったのかしら、などと楽しい想像をします。

(HPによると、実際は創業者がその地に移転し、そこでメゾンは大躍進した的な事が書かれているので、バター通りは偶然のようです)

さてスペキュロスの量産品としてはフランスではLotusという会社(本社ベルギー)のものが有名で、

カフェによく添えられています。

成城石井にも「caramelised biscuits」の名前で売られています。