5月31日で京都「グルニエ・ドール」が閉店になります。それは開店のときからシェフが公言されていた「65歳で、閉店」を実行されるため、です。
先日、知人が東京から西原金蔵シェフに会いに来るとのことだったので、私もご一緒しようとやってきました。
行列とは聞いていましたが、着いたのは4時過ぎで、ちっとも行列などありません。
ラッキーだったかも、と思ったのもつかの間。なぜ行列がなかったかというと、すでに何もケーキが残っていなかったからなのです。
ショックで、しばらく茫然。その日に食べ納め・・・などと甘く考えていたのが大間違いでした!
2階で出していただいたのは、赤い実のシロップを炭酸水で割った飲み物。氷もちゃんと同じ味のシロップです(薄まらないように)。
おいしかったけれど、あああ、もう食べられない!
聞けば週末は早朝からもう行列ができはじめるとのこと。別の知人は土曜日に並んで3時間ほどでりんごのタルトが買えたとのことでした。
ふいに時間ができた平日、意を決して私も行ってみることにしました。到着したのは10:50。開店10分前です。行列はすでに100メートルくらいに見えました。
それから並ぶこと、結局のところ3時間。(お店の前まで1時間。じつはその脇の建物の階段を回ること1時間。いよいよ店内に入ってからも1時間・・)
どきどきしましたが、ぎりぎり買えました!
残っていたのはもうこの赤い実のタルトと木の実のタルトと、あとはリンツァートルテの3種類。へとへとですが、とにかく買えてよかった! 私の後にもまだ少し行列はありましたが、どこまでお菓子が買えたかは分かりません・・。あんなに苦労して待ったのだから、とにかく最後の人まで何かは買えるといいなあ・・と思いつつ帰ってきました。
名店が閉まるのはとても残念です。しかしパティシエとしてその潔い生き方には感銘を受けます。有言実行されるお姿も。後につづく方々もきっとあることでしょう。
この6月に、卒業パーティが計画されていて、私はその事務局をお引き受けしています。じつは卒業といいつつも、次につながる勉強会の第一歩という位置づけでもあります。
お店は閉められますが、金蔵シェフは仕事全部を終了されるわけではなく、まだまだご活躍の予定です。息子さんが別の名前のお店をこの秋にも開店されると聞いています。
きっとこれからの仕事と趣味に充実した暮らしを楽しみに、今の繁忙期を乗り切ろうとしていらっしゃるのではないかしら、と思っています!!