札幌「モリエール」へ | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

札幌のモリエールに行きました。たぶん、人生初の「一人フレンチ」です。

 

美しいサラダがでてきました!

まず中心に欠けられたバターのソースを混ぜてから、周囲に散らしてある緑のソースや赤いソース、レモンのコンフィ、胡麻を和えていただきます。それぞれの野菜の味にバターの丸みとふくよかさが合わさり、幸せな気分に!

レモンと胡麻がアクセントになり、とてもいい仕事をしています。

 

ホッキ貝のリゾット

あっつあつでとてもおいしい!

 

北海道産の仔羊のロースト

 

たぶん炭でふんわりと焼いてあり、羊はそれはそれは滋味深く、よい香りです。

 

忍路エグヴィヴの丹野さんのライ麦のパンにクロタン・ド・シャビニョール(羊のチーズ)に胡椒の組み合わせ。とってもよく合います。

 

1929年のシェリーを出してくださいました。とろんとろんです。甘く、酸味もきちんとあり、ココアのような、レーズンのような、貴腐のような香りもどこかにあり・・・なんと貴重なものでしょう。1929年といえば世界恐慌の年だったような。80年も寝ていたとは、そんなものを頂いてしまってよいものやら、です。

 

巨峰のデザート。

このあとサバイヨンソースがかけられました。甘すぎず、繊細な泡がほぼ生の巨峰にマッチして、心楽しい味わいです。そういえばデザートが通ると、奥の厨房からカシャカシャと泡立て器の音が聞こえていましたが、これだったのです。活気のある厨房の音、サービスの方と料理人のやり取りの声が聞こえてきて、それは私には心楽しい時間でした。

 

一人でしたが、メートル・ドテルの方、隣のテーブルの方、若いサービスの方々、みなさんがよくしてくださり、とても楽しい時間を過ごせました。そしてお料理はもちろん申し分なくおいしく、熱々で活気があり、素晴らしい体験でした。

一人もなかなかよいものです!