タイムのブーケ | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

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2011年8月
丹波の岡田さんからたくさんのタイムをいただきました。
「畑からざっくりと刈ってきた」だけのものなのだそうです。いいなあ。


タイムはシソ科の多年生の香草で、和名は「立麝香(たちじゃこう)」というそうです。なんだか素敵なネーミング! 名前からもよい香りが立ち上ってきそうです。地中海原産。
フランス料理ではブーケ・ガルニに必須であることの他、香り付けには頻繁にタイムを使います。
パリで料理学校にいたときには、太短い茎をずぼんと土から引き抜いてきたようなタイム(まだ根と土がついたままのもの)がときどき大量に納品され、洗って根を切り、低温のオーヴンで乾かしていました。いい香りがぷんと漂います。私はこの作業がとても好きでした。

今もスーパーに売っている生のタイムをオーヴンの上で干して使っています〔郷愁!?)。
料理教室ではかなりたくさんのタイムを使います。1パック198円分なんて、干せば本当にあっという間になくなります。

そこでフランスに行ったら必ずスーパーかマルシェで買って、いくつも買って帰って来ます。
旅行予定の生徒さんが「お土産は何がいいですか?」などと親切に聞いて下さる場合は、迷わず
「タイムをお願いします。スーパーに束で売ってるやつ!」
と厚かましくもお願いしてしまいます。
ああぁぁ、プロヴァンスの香り!!!などと言いながら、教室で大事に使わせてもらいます。

しかしこれもあっという間。
今年ははじめて母に頼んで実家で作ってもらいました。気持ちの上ではいつもより相当大事に使いましたが、これも速攻で終了。

今回は使いでがありそうです。私には何よりのうれしい贈り物です。