キリマンジャロ登山は、マチャメルート5泊6日の行程です。
アタック日、ついに恐れていた高山病を発症しました。
キリマンジャロ5日目、2023年8月16日のことです。
2時アタック開始。
6時半ご来光。
そこから3時間登っても、
まだ頂上には着きません。
本来であれば、ご来光を山頂で見るようなスケジュールなのに、なんで日の出からもう3時間も経ってるのに山頂につかないんだろう。
山頂になかなか着かないから、ブログもなかなか頂上までたどり着きませんが、許してチョンマゲ
高山病の症状で、
もうほぼ意識はありません。
起きろっ、自分
って自分に喝を入れても入れても入れても、
意識が飛んじゃうのです。
そんななか、薄れゆく意識のかなたに、これまでの行程が無意識に思い起こされ、
自分を奮い立たせます
キリマンジャロ2日目のキャンプでのことです。
2日目にして超順調に、富士山よりも高いシラキャンプ(3845m)に到着しました。
その時の記事はこちらから。
1日目のキャンプは出発がお昼時で、キャンプに到着する時間も遅かったので、コックさんとあと2人くらいポーターさんを紹介してもらっただけで、2日目のキャンプで歌を歌って私の歓迎パーティするからねっ言われてました。
昼過ぎにキャンプ地に到着し、お昼ご飯食べて昼寝して、夕方に少しだけガイドと高度順応のための散歩をしてキャンプ地に戻ってきたら、
ちょうど日が暮れようとしてました。
夕陽もきれいでしたが、
夕陽を浴びて燃えるようなキリマンジャロもまたきれいでした。
そして、私のサポートをする、私のチームが、歓迎会を開いてくれました。
私のチームは、この時点で知ったのですが、7人いました。
私をいれると8人です。
私一人に7名のサポートチームということです。
構成は、ガイドのジャクソン、コックのヨセフ、ポーター兼お世話係のイスラエル、ポーター兼トイレお守り係のロバートとここまでは前日までに紹介されてて、この時に残りのポーターのラシッドとアデル、そしてメリーちゃん(女の子)が新たに紹介されました。
そしてみんなで歌を歌ってくれたのです。
いずれも20秒くらいの動画です。2本目は景色が特にきれいです。
歌が流れます(^^♪
そこで歌われたのが「ハクナ・マタタ」でした。
「Hakuna Matata (ハクナ・マタタ)」は、スワヒリ語で「問題ない、大丈夫、なんとかなるさ」といった意味です。
聞いたことある歌だったので、私も一緒になって合唱しました
キリマンジャロの夕暮れに歌う歌
サイコーか
そして、メンバーみんなからひとこともらいました。
ポーターも半分は英語をほぼ完ぺきにしゃべりますし、残りのポーターも片言の英語は話します。
スワヒリ語でしゃべった言葉はガイドが英語で通訳してくれました。
みんなのコメントをひとことでまとめると、
ようこそキリマンジャロへ
絶対登ってね
全力でサポートするから
って感じでした。
もちろん私からのひと言もありました(当たり前ですけど英語です)。
なんつったかな
私は登る
いろんな意味でチャレンジするためにここに来た
だから絶対キリマンジャロに登る
サポートしてくれてありがとう
そしてよろしく
そんなことを、キリマンジャロに沈む夕日を背に、宣言したかと思います
「Hakuna Matata (ハクナ・マタタ)」の全体版はこちら。
そしてアタック当日
薄れゆく意識の中で、
ひたすらこの時のことを想い、
頭の中ではこの歌を歌いながら、
「俺は登るんだ」
という強い信念で前に進みました。
ところで、昨日までの記事でこの日のアタックについて書き忘れていたことがあります。
ガイドは高山病を発症して、亀の歩みになっていた私にこれ以上の登山は危険だから(命にかかわるから)下山するぞとか言うことは一切ありませんでした。
ただ、ずーっとガイドから何十回(百回くらいか?)も言われ続けたのは、
どうする?
登るか?
それとも、下山するか?
と、登頂を目指す決断は常に私にゆだね続けられました。
まぁ、キリマンジャロ登山で高山病で意識が朦朧とする登山客くらい、キリマンジャロあるあるだったのだと思います。
もちろん私は、
俺は登る
俺は出来る
と、ずーっと意識朦朧とした状態で答えてたのははっきり覚えてます
そうして、
ようやく、
ようやく、
ガイドのジャクソンが、
ステラポイントが見えてきたぞ。
あと20mだ。
と言った頃には、もう足が前にこれ以上進まなくなってました。
まぁ、これまでも亀の歩みだったのですけどね
私がこの先の人生で何か行き詰ったら、まず一番に思いだすのはこの時のことだろう。
キリマンジャロアタックよりもつらいことなんて、この先死ぬとき以外ないだろうと思う。
キリマンジャロに沈む夕日を見ながらハクナマタタを歌ってくれて、
みんな、
ありがとう。
私はキリマンジャロを一生忘れない。
てか、
あーた、
まずは目の前のキリマンジャロに登りましょうよ
あと20mですよ
私をキリマンジャロ登山に奮い立たせた男たちのお話はこちらから。
キリマンジャロ登山の記事はこちらにまとめております。