韓国語の生徒さんから、よく聞かれます。
「〇〇を間違えて△△って言ったら、通じないですか?」
「こんな表現って、通じますか?」
と。
「通じる」か「通じない」か。
どんな韓国語が通じないのか?
発音がおかしいと通じないのか?
文法がおかしいと通じないのか?
いろんな要素があって「通じる」「通じない」が分かれて行くのですが、きちんとハングル文字を読めれば、たいがい通じます、と私は思います。
多少、イントネーションがおかしかろうが、
母音の区別が雑だろうが、
濃音激音できなかろうが、
ハングルという文字を意識していれば通じます。
例えば、元SMAPの草彅くん。一時、チョナンカンって名前でいろいろやってまして、韓国のバラエティにも出て韓国語で話してました。
彼の韓国語は、日本語なまりがありますし、文法的な間違いも時々ありますが、きちんと通じてますし、何らコミュニケーションに問題がありません。完全に「通じる」韓国語です。
私も、韓国に滞在時代の初めの頃は「変な韓国語」で、普通に会話してました。
ある時、食堂のおばさんと話してた時のこと。普通に会話してたんですが、なんかおかしいと思ったんでしょうね、会話がおちついたタイミングで、
「ところで、なんで、そんな変わった話し方をするんだ?」
とストレートに聞かれました。
外国人とも思われなかったし、かといって、韓国人だとも思われなかったし・・・
でも、とりあえず、通じてたってことです。
では、「通じない」韓国語ってどんなのか?
一度、経験しましたよ。
私が釜山にいたとき、日本のロックバンド「スピッツ」が、コンサートを釜山でやったんです。
当時は、日本文化解禁後間もなかったのですが、日本文化好きの人の間では、「スピッツ」は、有名で、人気でした。
地元の韓国の人にだけ来てほしい、ってことで、日本のファン向けにはチケット販売はされてなかったようで、けっこう内密(?)的なコンサートでした。
私も、韓国人の友人たちとコンサートに行きまして・・・・
で、冒頭、ボーカルの草野マサムネさんが、カンニングペーパーのようなものを見ながら、何か言ったんです。
どうやら、韓国語で挨拶をしたらしいのですが、全くもって何を言ってるかわからなくて、会場が、一気にシーンってなりました。
「あれっ?」って感じで、再度、草野さんがカンニングペーパーをみながら、何か言いましたが、さっぱり、何を言ってるか通じず・・・ギブアップ。
おそらく、カンニングペーパーには、カタカナで韓国語が書かれていたんでしょう。それを、草野さんは、とりあえず、読んだんでしょう。
でも、カタカナハングルでは、ダメだったんですね。
ハングルという文字を知っている、パッチムの意味が分かる・・・
そして、それを忠実に読む。
時には、忠実になりすぎると、発音の変化に対応できないこともありますが。
まずは、ハングルを意識して話す・・・そうすれば、たいがいは通じるはず。
それが、私の信条です。