韓国語の勉強で難しさを感じるポイントといえば、発音です。
発音がどんどん変化してしまい、知ってるはずの単語が聞き取れない!って経験を誰もがしています。
この発音の変化について、どこまできちんと理解すべきか!
もちろん、なぜこうなる、どうしてこういう変化が起きるのか、きちんと理解できたら最高です。
でも、鼻音化、流音化、濃音化・・・いろんな「化」に「ぎゃーっ」ってなる人も多くいます。
たとえば、日本語で「2016年」を意味する「이천십육 년」を韓国語で発音すると、
【이천심늉 년】
となります。
スペルと全然違うやん。
なんで?ってなりますよね。
タネをあかすと、
まず、発音変化の「ㄴ挿入」と「鼻音化」という2つのルールが適用されているからなのです。
さて、ここで生徒さんのタイプは2つにわかれます。
①きちんと理屈を知って、発音のルールを理解したいタイプ。
②ルールを理解するの大変そうだから、理屈はいいからとにかく正しい発音だけを学びたいタイプ。
分かりやすく、
①の方は、理論派。
②の方は、フィーリング派
と、勝手に名付けておきましょう。
私は初級の頃、完全に②のフィーリング派でした。
例えば、私が住んでいた釜山には〈동래〉という地名の場所があります。
日本語カタカナ表記にするなら「トンレ」です。
周りの韓国地はみんな〈동내〉(トンネ)って発音してたんです。
ここにもからくりがあって、鼻音化のせいで〈래〉が〈내〉になるのです。
でも、韓国語がまだつたない当時の私は、そんな「化」は知る由もなく・・・
「なんで、『レ』が『ネ』になるのか?」
ってちょっと不思議に思ったりもしましたが・・・そんな疑問にさらっとスルー。
「みんなが『トンネ』って言ってるから、『トンネ』って私も言っておこうっと♪」
っていうかなりいい加減、軽いノリ、完全にフィーリング。
そういうことが他にもいくつも、いくつもあります。
みんなの真似して過ごしていたら、理屈はわからなくても、なんとかなりました。
後になって
「ああ、鼻音化だったのか。だから〇〇って発音するんだ~。なんだめちゃシンプルなことだったんだ~」
って気づきました。
何を言いたいかと言いますと、「〇〇化」という発音変化の理論に苦しんでしまうぐらいなら、もう理屈をいったん忘れましょう。
そして、理由はわからんけど、まあいいかと、正しい発音をひたすら真似ておきましょう。
それも、秘策としてOKだと思うのです。
逃げと言えば、逃げですが、ちょっと視点を変えることも必要です。
正しい発音を真似てすごしているうちに、発音変化の共通点が何となく見えてくるんです。
その時、初めて理論や理屈を改めて見直すのもいいんじゃないかと思います。
ちなみに、発音の変化にこだわる生徒さんには、こちらにテキストで授業をしています。
各発音の変化が丁寧に説明されていますし、「発音変化100本ノック」と題した練習問題が載っていて、がっつり練習できます。