瓢箪から駒、甚平から愛 5 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。

Side N



自分の家に戻って、部屋を見回す。そんなに片付けなくてもよさそうだ。



大野さんがくるの、久しぶりだな…。



昔はたまに来ていたけど、いつの間にかあまり来なくなった。



絵を描くという理由があっても、来てくれるのは嬉しい。



そりゃ、大野さんの家に行けた方が嬉しいけど…。



シャワーを浴びて、タオルで髪をふきながら、買い取ってしまった甚平を広げてみる。



これ、どのタイミングで着るのが正解なんだろ…。



これを着て出迎えた方がいいのか。しかしそれだとすごい待ってたみたいだし…。



ま、いっか。着ておこう。着替えるのは面倒だし。



さっきまで衣装だったそれにするすると腕を通す。ズボンも身につけたところで、インターホンが鳴った。ロックを解除すると、大野さんが部屋まで上ってきた。



「早かったね」



「そう?結構買い物手間取っちゃった」



画材の入っているらしい紙袋と、コンビニのビニール袋を左右の手に一つずつ持っている。



リビングの床に荷物をおろして、リーダーが廊下に立ってる俺に向き直る。



「それ、似合ってる」



「なっっ‼不意打ちヤメろ」



ふって柔らかく笑いながら言われて、どきりとした。



ズルいんだよなー、この人。



「可愛い」



近づいてきて、頭をぽんぽんと撫でられた。



顔が熱い…。

思わず目をそらす。



「…絵、描くんでしょ?なんかポーズする?」



「ふふ、まあまずビールでも飲も。買ってきたよ」



コンビニの袋から取り出した商品をリビングのテーブルに並べていく。



床に直に腰を下ろして、缶ビールで乾杯した。



しばらくだらだら飲み食いしていると、大野さんが画材を取り出した。



「どうしようかな~」



俺を見つめて思案する。



「楽なポーズがいいよね。ソファに寝る?」



寝ると俺が収まるサイズのソファを指さす。



「いいよ。こんな感じ?」



ソファの肘掛に頭をおいて、体をソファに沿わせる。



「ふふ、寝そう…」



「眠ってもいいよ」



リーダーはにこっと笑うとペンをとって、描き出した。



俺を見つめて、視線をスケッチブックに落として、また俺を見つめて、ペンを動かす。真剣な表情。



そんな大野さんの様子を見ているだけで俺は満たされていく。長いまつ毛がゆれるのにみとれた。



「ビール、飲んでもいい?」



「いいよ」



あまり体の他の箇所を動かさないように手だけ動かしてビールを取る。



だるまさんが転んだの要領で、リーダーがこっちを見つめているときは動きをとめ、描いているときを見計らって缶を口に近づける。



「ふっ…」



リーダーが堪えきれず笑う。



「普通に飲んでいいよ」



「いやいや、ふふふ…モデルですからね」



リーダーは興が乗ってきたのか、ビールには目もくれない。



俺は体があったかくなったせいか、睡魔が襲ってきた。



「ダメだ、ほんとに眠くなってきた」



ポーズを変えずに寝なきゃ…