瓢箪から駒、甚平から愛 6 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。

Side O



絵を描くというのは半ばこじつけだったが、やり始めるとそれはそれで面白い。



夢中になって描いていたら、ニノは目を閉じていた。



眠っちゃったかな…。



描き進めて、出来上がりそうになって、ふと気づく。



これ、仕上げちゃうともう来る理由なくなんじゃねーか?



甚平を着て、ソファに寝ているニノを見る。甚平の濃い色と白い肌のコントラストがこっちを何回でもどきっとさせる。少し体をかたむけているせいか、襟がだらしなく開いて、鎖骨のラインが誘うように奥に続いている。





…うーん…



よし、今日完成させるのはやめよう。また、こんな風に一緒に過ごしたい。



別に会うのに理由なんかいらないのかもしれないけど…。



理由がないと、怖い…。



「ん…」



寝ているニノがかすかに吐息を漏らす。上下する胸を見ていると、こっちの胸がぎゅっとつかまれるような感覚に陥る。



やばい、やっぱり可愛い…。



吸い寄せられるようにニノの寝ているソファに近づいた。



じっと顔を見つめる。



こんなことしたら、余計辛いのわかってんだけど…



ソファのへりに手をかけて、寝ているニノの唇に自分のをそっと合わせた。



ニノの体温が感じられて、胸がしめつけられる。



「ん…」



ニノが少し身じろぎしたので、離れがたさを感じつつ立ち上がる。



まだ眠っている様子をみてホッとした。



…よし、今日はもう帰ろう。

これ以上、何かする前に。



俺はテーブルの上を片付けて、荷物をまとめる。





「…大野さん、帰る?ごめん、俺寝てた」



気づくとニノがソファの上で上半身を起こしていた。



「ん、帰る」



「描き終わったの?」



「いや…また描きに来ていい?」



なるべく、さりげなく聞こえるように、少し早口で聞いた。



「うん。いいよ。また来て」



ニノがにこっと笑うから、ホッとして、こっちも笑ってしまう。



「じゃ」



「気をつけて」



ニノは玄関まで見送ってくれた。



とりあえず、いろいろ頑張ったな、俺…。