帯に、あなたの隣にいる10人の良医たち とあるように、お医者さんが主人公の10作品の短編集です。
感涙必至! ともあったので、電車で読むときに、泣かないように注意してましたが、2編は泣いちゃいました。
「かがやく」と「震える月」
「かがやく」は、アルコール病棟に長期入院する患者さんと医師のお話
「震える月」は、大教授で名医だった父に反抗していた主人公が、ベトナムからのメールを機に、父の遺した自費出版の小冊子を読み、自分が知らなかった父に出会う作品
こんなお医者様に、出会えたらなーってお話がつまっています。
まあ、病院には、あまりお世話になりたくないので、なんともいえませんが....
主治医って大事ですよね
子供の頃は、近所の内科が家の主治医だったって、はっきり認識できるんですが、今は、いろんな病院に行くので、主治医って呼べる先生がいないです。ちょっと寂しいかな
子供の頃の主治医の先生は、祖父母が寝たきりになった時に、いつも往診に来てくれていたし、夜中でもとんできてくれました。良い先生だったなー
私は、伝染病の時ぐらいしか、お世話になってなかったですが....
帚木蓬生さん自身も、お医者さんであり、かつ、白血病で闘病されていたこともあるので患者でもあり、両方の視点をお持ちです
あとがきに、
映像作品にしと、小説にしろ、物語の俎上にのせられる医師像は、神の手を持つ天才外科医だったり、金もうけに専心する悪徳医師だったりする。あるいは大学内で権力闘争にあけくれる医師だったりだ。
だが、実際の医療現場を担うのは、名医でもなく悪医でもなく、「普通の良医」なのだ。
とあります。
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