
園芸趣味の夫へ、今年ひとつ、お願いごとをしていた。
「シソを育ててほしい」ということだ。
緑色の、青しそ。大葉ともいう。
時々スーパーで買うが、ボリュームの割に高い。
シーズン中であっても、10枚で120円とか。一瞬で食べ終わるシソが一枚12円だ。
田舎道のそこら中に生えてるのによシソ。
割高な理由のひとつは、パッキングに手間がかかるからじゃないかと思っている。
大葉5枚の茎がわざわざ輪ゴムで留めてあったり、乾かないようにパックの中にあえて水が張ってあるのも見たことがあって、「これ手作業ですんのか!?」と思っていた。
虫食いの無いものを、とか出荷に向けての色んな手間暇を考えたら、1枚12円でも安いくらいかもしれない。
そんなシソ(大葉)、夫が庭に種を蒔いたら、わっさわっさ生えてきた。
こりゃ楽だな一。
ええっと、何円分くらい生えたかな♡
自宅で育て始めてから、何かにつけシソを食べることが増えたが、そのたびに庭へ摘みにいくのは面倒くさい。
そこで、チョキンと茎ごと切って、キッチンに束で置いている。
水を張っておけば、冷蔵庫に入れなくてもこのまましばらく生きているので、ごはんのたびにちょっと摘んでは食べる。
なんと便利な…!
しかしこんな調子ではとてもとても、庭に生えたシソを食べ切れないので、目新しいものも作ってみた。
見た目が悪くてスンマセン。
シソを、にんにく、しょうゆ、ごま油に漬けたものだ。
ごはんにのせたり、冷双にのせたり、納豆を食べても美味しい。
「家事ヤロウ!!!」というテレ朝の番組で、「無限青じそ」として紹介されたものらしい。
ネット検索で出てきた。めちゃめちゃ簡単で美味い。
ただし塩分多め油多め感ハンパないので、食べ過ぎてはいけない…。
夫も夫で、大量のシソで何か作っていた。
青じそドレッシングだ。
酢、醤油、刻んだシソ、ごまを混ぜるだけ。
スーパーで売られている「ノンオイル青じそ」そのまんまの味で、びっくりした。
お好みで、これまた庭で育てた唐辛子を混ぜることもあるらしい。
こんなに使える庭のシソ。
種まき後は放置で育ち、ラクなことこの上ない。
が、
この上なく虫にも食われるので虫が苦手な人は要注意だ。
人間が食べて美味しいものは、虫が食べても美味しいんだなぁ。
夫の育てた野菜に虫食いを見つけると、「虫も私も同じ地球の生き物」っていう、生命の基本みたいなものを思い出す。
そして、「何円分くらい生えたかな♡ 」という庭のシソへの期待虚しく。
育ったものをよく見ると、どの葉にもいつの間にか、売り物にはならないような小傷ができていた。
家では平気で食べるけど、
誰かに売るなら0円だ。
こんな難しい葉っぱを100円、200円でいつでもすぐに買える環境って、実は恵まれてたんだなと思った。

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