小学3年生の息子の夏休みも、終わりが近付いた。

 

夏休みといえば、昼ご飯どうしようかなとか、毎日何をして過ごそうかなとか、そういう「大変な1ヶ月」だというのが、子を産んでからの私の認識だった。

 

でも、今年の夏休みは違った。

 

何が違うんだろうと考えたが、一番は息子の成長である。

 

これまでは親の私が、「子どもに何をさせようか」と考える夏だった。

しかし今年は、息子がその日したいことに、親の私はただただ付いていくだけの夏だった。

 

添乗員についていくだけの旅行客みたいなものだ。

自分で何を考えなくても、ただ付いていくだけて面白い場所へ行けるし、何かしらの変化がある。

 

親子の関係性がちょっとひっくり返ったような、新鮮で不思議な夏休みだった。

 

 

 

 

さて休みに入る前、我が家の庭で、カマキリの卵が孵化した。

わらわらっと200匹近い赤ちゃんカマキリが出てきたのだが、厳しい自然界で生き残れるのは僅からしい。

 

 

 

 

その、逞しくも生き残った数匹のうちの一匹が、ちょうど夏休みに入る頃に、リビングの網戸で脱皮をした。

 

若いカマキリの透けて見えそうに薄い体が、夏の間ちょこちょこ見かけるそのたびに、少しずつ濃い色に変わっていた。

 

休みが終わる頃にはしっかりとした緑色になっていて、気がつけば庭の草の間に、しっかりとした顔付きで潜んでいた。

 

あのカマキリは、おそらくもう、大丈夫だろう。大人になるまで生き残れると思う。

 

 

 

 

 

虫が毎日成長するのは当たり前なんだけど、毎日毎日見ているうちは成長具合があんまり分からない。

数日見ない日があって、久しぶりに見たと思ったらあっと言うほどに大きくなっている。

 

 

息子の成長も、毎日毎日見ているうちはそんなに分からないが、「去年の夏休み」と「今年の夏休み」という長いスパンで見てみると、これまたあっと言うほどに変わっていた。

 

こんな感じで毎年毎年、どんどんどんどん息子が大きくなって、あと8年もすればこの家から巣立つのだろう。

 

 

おかあさん、と息子がまだたくさん話しかけてくれる今のうちに、「大変な夏休み」じゃなくて「楽しい夏休み」を過ごせたのは、幸せなことだったと思う。

 

こういう夏がもうあと何回あるだろうか。カマキリの成長具合をいちいち母と語らうような夏休みなんて、片手で数えるほどもないだろう。

 

「夏休みが終わるのが寂しい」

 

自分が母となって以来、私の中に初めて生まれた感情だった。

 

 

 

 

 

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