私は9年前に息子を産みました。
産後は自分の身なりに構う時間がなくなることを見越して、長かった髪を妊娠中にバッサリと切りました。
以来ずっとショートカットでしたが、短い髪を整った状態で保つには、結構な頻度で美容院に行く必要があります。
これがちょっと大変だった時期に、ふと夫に私の髪を切らせてみたら、ものすごく綺麗に仕上がって衝撃を受けました。
そこから私はずっと自宅散髪で、髪にかけるお金は0円に近い状態でした。
ところが夫は言いました。ゆきんこは髪を伸ばさないのか、と。
「妖精みたいな女」というのが女性についての夫の好みです。
繊細なレースがあしらわれたワンピースをサラッと着る女子が好きで、毛玉だらけのイオンのセーターを着る私のようなタイプはとてもとても、夫の好みではありません。
髪型も個性的なショートより、ゆるふわロングの方が基本的には好きなようです。
私もそういう諸々を知っていましたから、最近子どもからも手が離れるようになったので久しぶりに、髪を伸ばしてみることにしました。
そうしたら、まーびっくりしました。
髪が長いというだけで、
ものすごくお金がかかります。
シャンプー、トリートメント、ヘアオイル、ヘアアクセサリー、そして絶対ではありませんが、ドライヤーもそれなりの物を使わないと長い髪がなかなか乾かない…
うっかりしていたのが、20代のロングは何もせずとも美しかったのに、アラフォーのロングはそれなりに手をかけないと見た目にものすごく老けるということです。
髪を伸ばした途端にこういうものや、
こういうものなんかも買うようになって、
ただ髪が長いというだけで、お金が湯水の如く流れ出ていきます。
節約したけりゃ私の場合、髪を伸ばすのは禁忌だなと思いました。(もう手遅れ。)
髪の毛をえっさほいさするのも、ヘアアクセやオイルを選ぶのも楽しいのですが、財布のお金が減ることについては全く楽しくありません。
なんだかなーと思って、私は夫にこぼしました。
「なぜ君はロングが好きなんだ・・・」
そうしたら夫が言うのです。
「別に、ロングが好きなわけじゃないよ。」
・・・・・・え?違うの?ウソやん
びっくりしすぎて二度聞きしたところ、彼は憎たらしい顔でこう説明してきました。
「俺が好きなのはロングじゃなくて変化だよ。髪型に変化があるのが好きなんだよ。」
ロングの方がセット次第で何かと変化が生まれる。対してショートは、マンネリ化しがち。
「ロングでもショートでもどっちでもいいんだよ。変化が大事なんだよ。」
なんか、くそめんどくさいこと言いやがるな。
じゃなくって、広く女というものについてちょっと一理ありそうなこと言いやがるな。と思いました。
そんなわけで私はこのまま髪を伸ばす意味というものを失ってしまったのですが、今ショートにしたらまた変化の無い向こう十年が始まる気がするので、とりあえずこのまま髪を伸ばし、変化とやらに気を払ってみたいと思います…。
※ヘアゴムも買おうかと思ってる…頭痛になりにくいヘアゴム探してる…
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