「ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望 」トーマス・ラッポルト
■大成功した投資家の投資哲学は、しばしばあきれるほどシンプルだ。もっとも成功した存命の投資家ウォーレン・バフェットに「能力の輪」という有名な言葉がある。「投資は自分が理解できている範囲に絞れ」という意味だが、ティールにとってその「輪」とは、「スタンフォードから半径5マイル(約8キロ)以内」だ。ティールはここで起業家としての基礎を築いた。
■イーロン・マスクのスペースXは、『15年以内に人間を火星に移住させる』という、ぶっ飛んだビジョンに動機づけられています。ぶっ飛んだビジョンこそが、我々はその他大勢とはひと味ちがうぞという自覚をメンバーに与え、結束を高める
■成長を刺激し、ユーザー数をクリティカルマス〔商品やサービスの普及率が一気に跳ね上がる分岐点となる普及率〕に届かせるには、スピードこそが決定的な要因だということを知っていた。ペイパルではまさにこれに成功した。バイラル効果が生じ、成長が自律的に進むようになったのだ。
■スタートアップの核は、同じ嗜好と関心を持つ人間で構成されなければならない。
■理想的な創業者は、20代半ばで、家族のない自由な身で、自分の考えを最優先して行動できるタイプだ。「シリコンバレー」がドイツやフランス、英国や日本にはないのは偶然でもなんでもない。こうした国々では、人々はあえて定められた軌道を外れようとはしないからだ。
■「壊れているものを探せ」――スタートアップの出発点は、いつでもこれだ。
■すぐれた企業には三つの段階がある。第一に、価値を創造する。第二に、長く市場にとどまり、必要とされている。第三に、創造する剰余価値の一部を資本に転化できる状態にある。
■成長率を企業評価に反映するために、「PEGレシオ」を用いる。これはPERを利益成長率で割って求める数値で、この指標によって株式を成長値で評価することができる。PEGレシオは成長企業を評価するすぐれた指標であると考えている。経験豊かな投資家はこの簡単な公式を使って、その成長企業が有利か高すぎるかを見分けることができる。PEGレシオが1倍以下だと、その企業は実際の価値よりも過小評価されていることになり、1倍を超えると過大評価されている。
■もっとも才能に恵まれている若者たちがみな同じエリート大学に入って、みな数少ない専門分野のいずれかを学び、数少ない人生コースの選択肢を選ぶとしたら、社会のためにいいとは思えないですね。人生で何をすべきかという問いを考えるとき、それじゃあまりに視野がせますぎます。社会にとっても、学生にとってもいいはずがありません。
■エリート事務官を目指すという彼の目標は、未来を見据えた計画というよりは、むしろ「現在のためのアリバイづくり」だった。両親や周囲に対して人生は万事順調だと弁明するためのアリバイだ。だがその道がどんな未来につながっているのかを吟味せず出発してしまったことが最大の問題
■起業家・投資家として「独占主義」をモットーにしている。他人と競争するのは、彼にとっては愚の骨頂だ。彼にとって「競争」とは、それに巻き込まれた時点で負けなのだ
□調査を繰り返しロジカルな正解を求めれば、最終的にはみんな同じところに行き着くというのは様々な研究結果出てている。そういう意味でオリジナリティーのあるビジョンは、企業行動の差別化をする上で、改めて重要だなと思う。
□独占主義、という視点は自分に欠けていたなと改めて思った。
□自分の20代の過ごし方、それを吟味するメンターがいた方が良かったなと改めて思った。もっと未来の見据え方を、自分の子供が出来るのなら伝えた方がいいなと思った。
![]() |
ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望
Amazon |



