柳目線・・・・
屋上での出来事から数日、
あれから精市の様子がおかしい・・・・
部活をしている間でも、休み時間でも、ふと精市を見てみると
下を向きながら何かを考え込んでいる・・・・
一体どうしたのだろうか?
ここは精市に直接聞いてみなければいけないか・・・・
だがヘタに精市に触れてしまうと、後々厄介なことになってしまうのは
長年の経験上、その辺はわきまえているつもりだが・・・・
まったく、この世に精市以上扱いにくい人間などいないだろう。
とりあえず部活内で聞くのはまずいな。
ほかのレギュラー部員にきかれてはまずい。
特にうちのペテン師には・・・
よしっ。今日の昼休み聞いてみるとするか・・・・
まさかとは思うが精市が夜雲に・・・・
まぁそれはないだろう。
男子「やなぎー!次移動だぞ?俺日直だから鍵閉めてーんだけど、
お前まだ出ないのか?出ないなら鍵しめてくれよ。」
おっと、俺も行かなくては・・・・
柳「すまない。またせたな。俺が閉めていくから鍵を置いて行ってくれて構わない。」
男子「りょーかい。お前は遅れないと思うけど、遅れんなよ。」
柳「わかっている。」
男子「じゃな。」
そろそろ行くか。
夜雲については俺も興味深いところがある。
精市とどうなるのか、楽しみだ。
柳は一人笑みを浮かべると、教室の鍵を閉めて理科室に向かった。
それを一人影から見つめる人物に気づかずに・・・
仁王「ほーう。なんかたくらんどるようじゃのう。うちの参謀は。」
まるで獲物を見つけたような狼の目で柳の背中を見つめていた。
そして意味ありげな笑みを浮かべ
仁王「さて、俺もいくとするかのぅ。」
と自分の教室へと戻っていった。
~END~