「フェードル」は4年前に観ています。

その時の感想はこちら↓

 


演出は栗山さんと変わらずですが、フェードル役のしのぶさんとエノーヌ役の緑子さん以外は全キャスト一新。
前回、テラメーヌ役の谷田歩さんはテゼに役替わりでした。

感想は前回観た時も思ったことですが、テゼがちゃんと話聞いていたらこの悲劇なかったわなということ(身もふたもない)。
前回はしのぶさんに持っていかれましたし、やはり締めは流石だと思いましたが、今回は谷田さんが抜群に良かったと思います。
谷田さんの実力からしてわかってはいたけれど、想像していた以上に良かったです。
谷田さん中心で観ると本当に愚かで本当に悲しくなってきました。
そしてラストシーンは残酷ながらも絵画のような美しさがあり印象的でした。

お目当てはフェードルに恋い焦がれるイッポリット役の林遣都くん。
生で観るのは初めてでしたがいやあ、麗しかったわ。
やはり、映像の人だからか発声が舞台では弱いと感じましたが、フェードルが狂ってしまうのもわかるわという王子様ぶりでした。
そして意外(でもないか?)にガッシリしていて背も高いので見栄えが良くて舞台に映えました。
相手役の瀬戸さおりちゃんが小柄で華奢だからかもしれないけど。
しのぶさん&緑子さんのドロドロコンビに対して遣都くんとさおりちゃんカップルがあまりにも清廉でありいい対比となっていて、キャラ的には前回の平さんと麦ちゃんカップルよりあっているように思いました。

カテコは5回?6回くらいありました。
何度も登場してくれるのは嬉しいけど(役者さんも嬉しそうでしたが)、無理しないでとも思いました。
残念だったのはブラボーおじさんがいたこと。
誰かつまみ出せと思いましたわ(苦笑)。
劇場は感染拡大対策をしっかりとっていましたが、他にも観客の意識が緩いなと思うことが多々見受けられて残念でした。

安心して舞台を楽しめるようになる日はいつになることでしょうか。

今年初観劇です。

「スルース」は四季で2回観ているのでストーリーは知っていたのですが、
なにぶん観たのがはるか昔だったもので覚えているかなと思いながら観ていました。
意外に覚えているものだった。
ちなみにその時のアンドリューが日下さん、ミロ(今回はマイロという表記)が下村さんでした。
今回はアンドリューが吉田鋼太郎さん、マイロが柿澤勇人くんで演出も鋼太郎さんということで気になったので足を運びました。

登場人物は裕福な推理作家アンドリューと貧しいが美貌のイタリア系青年マイロ。

アンドリューの妻の愛人であるマイロが彼の邸宅を訪ねる事から話ははじまります。

アンドリューの妻は金がかかる女、よって貧しいマイロに自分の宝石を盗ませ、それを金に換えればいい、

自分は保険金が入るからという計画にマイロが乗り・・・というお話。

やはりよくできた戯曲だなというのが最初の感想です。
一幕より二幕の方が面白かったのは、カッキーが良かったということ。
あの鋼太郎さんと渡り合えるカッキーいい役者だなと思いました。
で、一幕が乗り切れなかったのが「自分の宝石を盗ませる」というゲームをマイロが乗るというところが無理矢理だなと感じたところ。
うーん、あのアンドリューの誘いではマイロがこのゲームに乗ってこないだろうと思いました。
四季版ではそんなとんでも設定でも謎な説得力があったと思うのです。
吉田版スルースはなんだろう?一言でいえばベタな演出なんですよね。
一幕はバタバタしているのでおかしみがあって笑いがあるのはわかるんですけれど、

不穏な空気が同時にあるので笑いとあわさってぞくぞくするはずがそこがなかった。
カラッとしているんですよ、もう少し緊迫感が欲しいなと思いました。
二幕で面白くなったのはカッキーのターンに入ったからかもしれません。
一幕よりも自由に演技をしていたような気がします。

あと、四季版との大きな違いは・・・というとネタバレになってしまうので言えない(笑)。
明らかな違いはおいといて。

アンドリューがマイロにゲームを仕掛けたのはプライドを傷つけられたからだと思うのですが、

どの部分のプライドかが2人のアンドリューでは違うと思いました。
日下アンドリューは人種家柄が明らかに下に思っていた相手に妻を取られたという点、

鋼太郎アンドリューは男の機能が働かないという性的な点でプライド傷つけられたのかなと。
マイロ(ミロ)は単純にカッキー若いっ!と思った(笑)。
いや、下様はあまりツバメに見えなかったから(おい)。

しかし、リアルイタリア人には見えましたね。

観客の数は2階席はわからなかったけど、1階席は8~9割は入っていたように思います。

鋼太郎さんが「外に出るなと言われているのにこんなに来ていただいてありがとうございます」と言ってた(苦笑)。

カッキーは、「大阪大好きなのに口にしたのホテルのハンバーガーとカレーだけ」と。

次に来る時は美味しいもの食べて帰って欲しいものです。
 

 

 

今年のまとめです。

【1月】

1/11 ICE EXPLOSION2020×2@新横浜アイススケートセンター
1/12 はみだしっ子×2@シアターサンモール
1/18 蜜蜂と遠雷コンサート@シンフォニーホール
1/25 CHESS@梅田芸術劇場メインホール

【2月】

2/15 シャボン玉とんだ宇宙までとんだ@新歌舞伎座

【7月】

7/18 リトルマーメイド@大阪四季劇場

【10月】

10/31 ビリーエリオット@梅田芸術劇場メインホール

【11月】

11/27 NHK杯(女子SP・アイスダンスRD・男子SP)@東和薬品ラクタブドーム
11/29 NHK杯(EX)@東和薬品ラクタブドーム

観劇6、スケート4、コンサート1。
まさかこんなに行けない年になるとは思いもしませんでした。

チケット取っていたけど中止などで行けなかった分(中止されなかったけれど行くのを控えたもの含む)
「Y'sLive」「天保十三年のシェイクスピア」「死の泉」
「アナスタシア」「ホィッスルダウンザウィンド」「ミスサイゴン」「MMS」「ロートレック」
そして、「アラジン」は中止で返金されたものもあるけれど、やっぱり行けないとなって出品したものも多数。

有料配信で観られたもの
「浦井健治のDRESSING ROOM」「大地」「ジャージーボーイズコンサート」「SHOW-ISMS」「プレイタイム」
「ダディロングレッグズ配信限定イベント」「石丸幹二コンサート」「ロートレック」「獣道一直線」

「ロボット・イン・ザ・ガーデン」「海宝直人のSMILE SESSION」「NINE」「THE MUSICAL DAY」
「Y's Live」「バタフライはフリー(イベント)」「言葉の奥ゆき」(順不同)
書き漏れあるかもしれないけれどこんな感じ。
無料配信はいっぱいありすぎて略。

コロナの影響もあるけれど、個人的に家の事情で動けないというのもあって配信には本当にお世話になりました。
四季で配信があったのがいちばん驚いたことですが、やむをえずという感じなんでしょうね。
権利上仕方ないかもしれないのですが、なかなかリアタイするには厳しい時間のものが多くて見逃しているものも多々あります。
劇場に行くなら全然問題ない時間でも、自宅にいるとその時間空けられないというのもありますから。

正直、劇場に行くまでに気持ちが追い付いていません。
昨年までならちょっと興味あるなというのはチケット取っていましたが、今はその気になれない。
来年分は少しずつチケットを増やしているのですが行けるかどうか、果たして幕が上がるのかどうかがわからないというのが現状です。

そしてなんといってもいちばん行きたいのは「アラジン」なのです。
来年こそは来年こそは(大事なことなので2回言う)。

早く心置きなく舞台を楽しめる日が来ることを願っています