昼食後、喉が渇いたので売店でおチャでも買いに行こうと廊下を歩いていると、パック牛乳のストローを咥えたリョーマの姿を見つけた。
リョーマも私に気づいたようで、軽く左手を上げる。
「リョーマまた牛乳飲んでるの?」
「なに?悪い?」
「別に~。」
悪くはないけど、そんなに身長低いこと気にしてるんだ・・・・。
なんにでも自信満々なリョーマが、身長にコンプレックスを抱えているというのがなんだか可愛い。
本人にとっては大きな問題で、『可愛い』なんて言ったら怒られるだろうから口が裂けても言わないけど、
乾先輩の指示通りに毎日牛乳を飲む姿はやっぱり可愛いと思う。
牛乳を煽るリョーマを微笑ましい気持ちで見ていると、2本あった牛乳をなぜだか私に差し出した。
「なに?」
「亜衣梨も飲んだほうがいいんじゃない?」
「え?なんで?」
別に身長が高くなりたいわけでもないし、必要ないけど・・・・・・。
首を傾げる私に、リョーマが意地悪そうな笑みを浮かべる。
な、なに・・・・その笑い。
「牛乳飲んだら胸大きくなるらしいよ。」
「はぁ!?」
一瞬にして、火が噴き出そうなほど顔が熱くなる。
学校の廊下で、なんて事を言うんだいったい。
確かにね、私の胸は小さいですよ。
牛乳を飲めば大きくなるって話しも聞いたことありますよ。
でもそれを彼氏に言われるってどうなの?
恥ずかしいやら悲しいやらでその場から走って逃げたい気持ちになる。
もう知らない!とリョーマに背を向けると、リョーマが私の腕を掴んだ。
ちょっとやり過ぎたって反省してくれたのかな?
って思ったんだけど・・・・・・・
なぜだかリョーマは私の二の腕をプニプニと揉んでいる。
「・・・・・・・何してるの?」
「二の腕と胸の柔らかさは同じって言うけど、亜衣梨の胸ってこんなに柔らかくないよね。」
「なっ・・・・・!?」
「それとも、これからこんな風になるってこと?」
もう~信じられない!!
反省するどころかさらに私をからかって・・・・。
さっき以上に顔を真っ赤にさせて口をパクパクさせる私に、リョーマは「金魚みたい」なんて他人事のように笑っている。
誰のせいだと思ってんのよー!!
あまりの恥ずかしさに涙が滲みそうになる。
だけどリョーマはさらに私に追い討ちをかけてきた。
「身長を高くするのを手伝ってもらうのは無理だけど、胸を大きくするのは協力できるよね?」
「は?」
「よかったら手伝うけど・・・?」
目を細めて妖艶に微笑むリョーマに、その言葉の意味を理解する。
「もう!!リョーマの変態!!」
胸を両手で覆って睨みつけるも、どこ吹く風と牛乳を啜るリョーマが腹立たしい。
ムキーッ!むーかーつーくー!!!
ぜ~ったいに大きくして、参ったって言わせてやるんだから!!
『今日から私も牛乳を飲もう』
私はそう心に誓ったのだった。
Let's drink milk
(どちらが先に大きくなるか勝負する?)
(しないよ!!)
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ギャグ微エロ・・・・なのかこれは?(笑)
でも書いてて楽しかったです。ww
「よかったら手伝うけど?」の後、手で揉みもみする仕草をつけようかと思ったけど、変態っぽいのでやめました。ww
リョーマは爽やかにエロいくらいがいい。
亜衣梨さん、リクありがとうございました!