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The Sence of Wonder

呼吸器医として、喘息・結核の診療の傍ら、卒煙支援もしています。
二児の母として、妻として、医師として・・・
日常のほんのちょっとした Sense of wonder を発信しています。

娘の保育園の卒園式で、先生方が
心をこめて合唱してくれた曲。
とても素敵な歌詞で、
卒園児の母ではなかったけれど
ちょっと、うるうるしてしまいました・・。

「こころのねっこ」  作詞・作曲 南夢未

いつのまにか 大きくなった
いつのまにか 仲良くなった
いつのまにか こけなくなった
いろいろ できるようになった

はじめての出会い はじめての仲間 
はじめて知った たくさんのこと
泣いて笑った 毎日が
みんなのこころのバネになった

いちにちいちにち 大きくなった
いちにちいちにち 強くなった
いちにちいちにち じょうぶになった
いっぱいの 思い出になった

これからの出会い これからの仲間
これからわかる たくさんのこと
ここですごした 毎日が
みんなのこころのねっこになれ

はじめての出会い はじめての仲間
はじめて知った たくさんのこと
ここですごした 毎日が
みんなのこころのねっこになれ
みんなのこころのねっこになれ


「あそび工房ゆめみ」を主宰されている
元保育士・幼稚園教諭 
南夢未さんの曲で、
幼稚園や保育園の卒園式でよく歌われているみたいです。

あそび工房ゆめみ  http://yumemi.boo.jp/



子供の居場所がないことや、
子供の自己肯定感が低いことが、
自殺やいじめ、虐待の世代連鎖につながるといわれています。

以前に聞いた話では、喫煙開始の低年齢化と
自己肯定感の低さにはとても関連があるそうです。

この曲のように、
子どもたちの心の、ばねになり、ねっこになるような
素敵な出会いや経験を、たくさんたくさん、積み重ねて、
自分を大切にして、生きることを楽しめる子どもたちが
もっともっとふえたらいいな・・・。
そんな世の中になっていって欲しいなあと
笑顔を輝かせている園児たちを見て、心から願いました。

今日のお昼休みは、みんな五輪に釘付けでしたね!

先日、北多摩地区の呼吸器ドクターで
主に喘息を診療している人たちが集まって、
ディスカッションをする機会がありました。

話題は主に、1月中旬に発売されたシムビコートと
これまでのアドエアの使い分け。
どちらも、吸入ステロイドと長時間作動型ベータ刺激薬の合剤で
特に成人の喘息コントロールには欠かせない吸入薬です。
革新的な薬で、喘息治療の歴史を大きく変えたといってもいいほど。

どちらがどうという話はさておき、
話の流れで全員が一致したのは、トータル的に見て、
軽症喘息は増えているが、
重症喘息は明らかに減っている、ということでした。

成人発症の場合、合剤が実地医家に浸透してきた事もあり、
まずまずコントールされてきて、重症例に移行するケースが少ない。
つまり、これまでは、喘息と診断してから吸入薬を処方していたが、
最近だと、とりあえず、咳が続くならと、合剤をだして反応を見る、
というやり方が多くなっているのです。

結局、今、専門医が喘息外来で難渋しているのは、
小児喘息の持ち上がりのバリバリの気道リモデリング進行症例か、
吸入ステロイドがない頃から長期間喘息に罹患していて
ずっとアンダーコントールであった高齢者。
そして、慢性副鼻腔炎(いわいる蓄膿)合併の感染がらみ喘息。
小児領域も吸入ステロイドで早期介入されつつあり
おそらく、持ち上がりの喘息も今後減ってくることが予想される。

つまり、喘息は、罹患率は上がっているが、
軽症が多くなり、専門医でなくても
比較的適切な治療ができるようになってきている
という証拠でもあります。

私自身、特に喘息の研究をしたわけでもなく、学位もなく、
アレルギー認定医や専門医を持っているわけでもなく、
ただ、この6~7年、喘息外来を担当して
多いときには月に250名ぐらいの喘息患者さんと
ひたすら、向き合ってきただけです。
そんなわけで、正直、これまで、
自分が喘息専門医だと自負したことがなかったので、
「専門というほどでもないですが、
 呼吸器、特に喘息と結核を診てます、あと禁煙」と答えてました。

あるセミナーでそんな話をしたら、
「それは、十分に専門です!もっとプロ意識を持って」と
言われたことがあります。

自分の専門や強みを知るという事は、
よくコーチングや自己啓発系などでもいわれてる事ですが、
それを知ったうえで、さらに生かすということになると
なかなか難しい・・。

女医・ゆきみんと先生の診察室から

私の場合、どちらかというと
海外の最新文献をまじめに読んでレビューを紹介したり、
基礎的な研究データを考察したりという事は、苦手な方・・。
だとすると、私が、生かせる能力って何だろう。
発信できる情報って何だろう。
最近、自分でも、すごく、模索している感じです。

ツイッターもブログも、情報収集のツールとして
注目を浴びてますが、本当のところ、
その真髄は「情報発信していく力」ですよね。
情報発信に魅力あるツイートをするひとは
本当に多くのフォロワーがいるので納得。

喘息が誰にでも治せる病気になってきた今、
自分の専門性をどんな風に生かしていったらいいのか。

結核の罹患率が減って、ドクター、患者とも高齢化している
現状で、若手(?)の自分にできることって何なのか。

禁煙支援が浸透して、その道の専門家が増えてきている今、
自分はどんな風に、関わっていったらいいのか。

結局、資格云々より何より、
まずは、一歩一歩、自分の専門はこれだと思って、
自分でできるかぎりの情報発信をしていくことなのかな。

なんだか、その道一筋の職人さんのような人が、
ちょっとうらやましく思う今日この頃です・・・。

今日は2月14日。久しぶりの青空でした。
世間はバレンタイン、オリンピックで盛り上がっているようですね。

子どもと一緒に地元の地域交流館主催のお祭りに行ってきました。
私のお目当ては、お昼にふるまわれる美味しい豚汁。
娘のお目当ては、ポップコーンと綿菓子。

いつも絵本の読み聞かせ会があって、
子どもより、私の方が楽しみにしているのですが、
今年のテーマは「天体」。
読み聞かせを担当してくれるのは、
「文京子どもと本を楽しむ会」のボランティアスタッフの方々。

会場に入ると娘が「あ!ドードーだ!」
なんと、中心スタッフの「ドードー」さんは、
娘の保育園に、毎月「科学のお話会」に来てくださる方でした。

この保育園での「科学のお話会」
いつも報告を聞くのが楽しくなるような内容で、
科学のテーマの絵本のよみ聞かせのあと、
実際にみんなで実験をしてみるという試み。

絵本「てのひらおんどけい」を読んでから、
いろいろな温度を測ったり氷やお湯を使った実験をしたり。
今月は「あぶりだし」でした。

今日のお祭りでのよみきかせ絵本は、
「おひさまパン」と「たいよう」の二冊。

女医・ゆきみんと先生の診察室から

お話の後は、太陽や地球、月のおおきさ、月の満ち欠けの実験、
そして、日時計の工作と続きます。

会場には図書館から集めたお勧めの天体関係の本がいっぱい。
宮沢賢治から、本格的な科学図鑑まで。

そこにあった、一冊の本「ボイジャーくん」(遠藤賢司、荒井良二)。

女医・ゆきみんと先生の診察室から

なかなか、素敵な本で、思わずじっくり読んでしまいました。
ああ、そういえば、ボイジャーってまだ飛んでるのかしら・・。

帰宅して調べたら、ボイジャー1号は1977年9月5日に打ち上げられ、
なんと、2010年の現在も航海して続けていて
とうとう、太陽圏から星間空間へと
地球から最も遠い距離に到達した無人探査機なのでした。

そのボイジャー1号が最後に地球に送ったのは
太陽系の全ての惑星を写した太陽系家族写真。
moon.jaxa.jp/TNPJP/nineplanets/overview.html
撮ったのは、1990年の今日、2月14日のこと。

これを見ると、本当に地球は小さい・・・。

JAXA宇宙科学研究本部の竹前俊昭先生の言葉より。

 この写真は人類が太陽系全体を振り返って
 撮影した初めての写真になります。
 惑星としての「地球」が本当に小さな太陽系の一粒だ
 ということがわかります。
 また、地球から約150億km離れたはるか宇宙から
 「ボイジャー」が私たちへ贈ったプレゼントとも
 とらえることもできます。
 現在、「地球」は唯一生命体を確認できている惑星で、
 「私たちは自分たちの住む星を大切に扱わないといけないのだ」と、
 ボイジャーが語りかけているような気がしました。

今頃、ボイジャーの目は
どんな景色を見てるのでしょうね。

なんだか、子供のお話会をきっかけに遠い宇宙の果てまで
想いをはせた、2月14日の出来事でした。