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「これ、何かに使えるかも」──
そう思って取っておいた紙袋やレジ袋、空き箱。
気づけば押し入れの下段を占拠していました。
別にコレクションしているつもりはない。
むしろ、いつか使う日のための“合理的な保管”のつもりでした。
でも、その「いつか」って、いつ来るんだ?
紙袋は、
少し良い店でもらったものが多く、
丈夫でかっこいい。でも実際に使う機会はほとんどない。
手土産を持って行く場面も少ないし、
持ち手がちぎれかけてるものを使う気にもなれない。
レジ袋はゴミ出し用に便利だけど、
数を絞れば十分足りる。
自分ひとり暮らしだと、1日1枚も使わない。
なのに、引き出しの中には50枚近く詰まっていた。
空き箱に至っては、
スマホの箱、時計の箱が残っていて、
「箱を残す=男の美学」みたいな雰囲気を勝手に感じていました。
でも中身はもう使っていないか、
説明書すらない。
これって、ただの“過去の自分の痕跡”じゃないか。
試しに、紙袋を10枚だけ残して処分してみた。
レジ袋も1週間分+予備5枚。
空き箱は、潔く捨てました。
するとどうだろう。
収納ケースに余裕ができて、
探し物をする時間が明らかに減った。
押し入れの前にしゃがみ込んで「あれ、どこいった?」
とゴソゴソする時間がなくなりました。
使わないものに占領されていた空間が、
ちゃんと“使える場所”に戻った感覚がある。
「もったいない」っていう感情は、
物に対してじゃなく、
使われないまま置いておく時間や空間のほうに
向けたほうがいいのかもしれないです。
物がなくなることで、
思考がスムーズになる瞬間って確実にある。
捨て時の判断基準はシンプルでした。
「使う予定があるか」ではなく、「今、使っているか」。
それだけで、家の中の風通しが変わった。
ちなみに、
箱を捨てたことで「新品じゃないから売れないな」と思っていたものにも、
やっと手放す決心がつきました。![]()
モノを減らすって、
物理的な行為以上に、
自分と向き合う時間だったのかもしれないです。

