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さて9月に入って早くも一週間、月日が経つのはじつに早い。
仕事を終え、23時の下り電車を降りてほっと一息。改札を通ろうとしたその時、わたしは見知らぬ誰かの悲劇に気付いた。
自動改札機のディスプレイには、定期券の期限が近づくと日付が表示される。すぐ前に通ったであろう人の日付は「8月31日」になっていて。もう過ぎちゃってる、ということは…。
たぶんその人はスマホの定期とクレジットカードを紐付け、オートチャージ設定にしているのだろう。昔は改札口に駅員さんが立ち、定期の期限を券面のデカい日付で確認していた。いまの親切な自動改札機は、期限が過ぎたってフツーに通してくれる。
通常の往復運賃を、毎日キチンと引き落としながら。
やるせない気分でたどる帰り道、また誰かの悲劇に気付く。
コインパーキングにポツンと停められたクルマは、ヘッドライトとテールライトが煌々と灯されたまま。エンジンは停止していて周囲に人影もない、ということは…。
おそらくクルマの持ち主はライトの消し忘れに、戻ってきて初めて気付くはず。そしてたぶん、バッテリーが上がって頭を抱えることになるんだろう。
それはきっと放っといたらダメなやつ、気付かなきゃ泣いちゃうやつ。何とかしてあげたい、どうにもできない夜だった。
1984年9月5日は、ユッコこと岡田有希子さんのデビューアルバム「シンデレラ」がリリースされた日でした。悲劇なんて言葉から、きっと彼女は最も遠くにいたのでしょう。
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