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凄まじい雷雨の翌日、わが家に鎮座するiMacの異変に気付いた。
電源いつ落としたっけ?いつものように背面の電源ボタンを十秒長押し…起動しない。
そんな時は慌てず騒がず。コンセントを外して暫し放置、繋げ直せば…起動しない。
いろいろ試したけど、iMacのモニタは真っ黒のまま。それを見つめるわたしの顔は真っ青、頭の中は真っ白だ。
もはやこれしかない。
体温超えの酷暑の中、夕方の予約が取れたApple Storeに一縷の望みを託し、重くて嵩張るiMacを担いで向かう。
実は当日の昼に献血したばかりで、重い荷物は持たないよう注意されてたけど仕方ない。
初めて訪れたApple Store。
Vision Proの説明を受ける客とiPhoneのバッテリー交換に来た客、その対応に追われる大勢のスタッフで、広い店内はとても混んでいた。そんな中、デスクトップを持ち込んでいるのはわたしくらいだ。
しばらく周りの様子を伺ってわかった、ここに来るならAppleIDのパスワードは必須だ。隣にいた女性は思い出せず、無念そうに帰っていった。
えっ予約してない?明日改めて来てください。Apple Store、パスワードと予約がない客にはとてもハードルが高いのだ。
いよいよわたしの番。起動不能です、昨日までふつうに使ってました。そう伝えると、学生さんみたいなスタッフの男性はiMacの電源コードを「これで済めばいいんですが」と呟きつつ取り替え、電源ボタンを長押し…反応なし。
「残念ですが寿命です。お客様が購入されてから13年経っていて、もう直せる部品がないんです」
そう言って彼は業務用iPadの画面を見せた。そこにはわたしのiMacの品番、先頭に大きく「OBS」と書かれていた。
製造後7年過ぎるとAppleではオブソリート(obsolete)製品とされ、修理受付と部品供給をしないらしい。…そういうこと、予約時に教えてくれればいいのに。
「暑い中持って来るのは大変だったでしょう、よろしければリサイクルに回しますので置いていかれますか?」
そう聞かれたけど断り、単なる置物と化したiMacを担いで帰る。虚しい。
obsoleteは〝廃れた、時代遅れの〟という意味らしい。
電車の中で重くて嵩張るデスクトップを抱え、シケた面して立ってるわたしは…誰が見ても時代遅れなやつだった。
そういえば、ユッコこと岡田有希子さんは当時パソコンのCMにも出ていたのですね。
カタログに載った彼女の笑顔は、いつまでも時代遅れになりません。
photo by yukikostarlight