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亡き父親との親子関係を証明する書類が必要になり、父の故郷・東北の村役場に戸籍謄本の申請書、そして手数料分の定額小為替を郵送した。
数日後、留守電にぼそぼそ聞こえないメッセージが入っていて。
音量を最大限にして、やっと村役場からの「折り返し電話されたし」と聞き取れた。
戸籍謄本の手数料は450円、除籍謄本は750円。
除籍謄本とは、その戸籍の人が全員なくなったり結婚したりで籍を抜けたもの。
母が存命なのだから除籍謄本ではないと判断し、450円の定額小為替を同封した。
…のだが。要するに、手数料が足りないという。
その村の住民は、大半の人がわたしと同じ姓。まさにわたしのルーツな場所だと思う。
その役場の、同姓の職員による説明はこのようなものだった。
あなたが結婚して籍を抜けた数年後に、役場のシステム改修で戸籍が改製された。
そのため、それ以前からの戸籍は「改製原戸籍」と区別される。
改製原戸籍謄本の手数料は、除籍謄本と同額の750円。
ついては差額の、300円分の定額小為替を郵送されたし。
役場のシステム改修って、そっちの都合じゃんか。
なんでそのために、こっちが余分な手数料と切手代と電話代を払わにゃならんのか。
と思ったけど、追加の手数料を支払う以外の選択肢はない。
「承知しました、すぐ送ります」と言って電話を切る。
その瞬間。電話の向こうで、ニヤリと笑う同姓の顔が見えた気がした。
額面300円の定額小為替、手数料が1枚あたり200円。
村役場へ750円の支払いに、400円も余分に払わにゃならんとは。
なんというお役所感覚、郵便局って民営化したんじゃなかったっけ?
…と思ったのが午後4時、それでも今日中に済ませてしまおうと窓口に急いだ。
「300円分の定額小為替をお願いします」
「すみませんが今日はもう出せないんです、機械が4時で止まってしまうんで」
ヱッ?どゆこと??
「窓口は5時までですよね?」
「そうなんですけど、機械は9時から4時までしか動いていないんです」
「大きい郵便局に行っても同じですか?」
「はい、全国どこでも9時から4時までの扱いになります」
なんというお役所感覚、郵便局って民営化したんじゃなかったっけ??
…と思ったけど改めて翌朝9時ちょうど、同じ窓口に立った。
カウンターの向こうに、昨日いた顔がニヤリと笑うのを見た気がした。
ユッコこと岡田有希子さんがいた1985年頃、定額小為替の手数料は1枚10円でした。
この40年、デフレに苦しむ日本でこっそり20倍も値上げしていたとは!ノスタルジーなんて…。
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