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お彼岸も終わる頃。妹からきた久々のLINEに、正直困ったわたし。
そんなこと、ちらりとも考えていなかった。
〝やらなきゃと思っていてすっかり忘れてたんだけど…墓地所有者の名義変更、どうしよう?〟
〝私名義にする?兄名義にする?〟
両親はわたしたち子供が高校生の頃、将来自分たちが入る墓を既に購入していた。
だから墓地の「所有者」は父だったのだけど、いま彼はその墓の下にいる。
母は認知症が進んだ。筋として、長男のわたしが承継しなければなるまい。
手続きには「現所有者(故人)と承継所有者の関係を示す戸籍謄本」が必要とのこと。
でも故人は、戸籍から除外されてしまっているのでは?
今回初めて知ったのだが、ある戸籍の全員が故人の場合は「除籍謄本」、一人でも存命であれば「戸籍謄本」に区別され、いずれも取り寄せることができるらしい。ただし故人の謄本はマイナンバーカードでコンビニ手続きの方法は取れず、役場に直接依頼するしかないようだ。
そんなわけで。
両親とわたしたち兄妹、かつての家族は一枚の紙の上で、時を超え再結成を果たすことに…。
時代遅れの郵送手続きは、暫し現実を離れセンチな気分にさせてくれたのだけど。
父を送ったとき知った。人生を終えたあと、ひとはどうなってどこへ行くのか。
灼熱に焼かれて、骨になって拾われて、小さな壺に詰められて。
そして、墓石の下の狭い暗闇にそっと置かれて、それきりだ。
誰でもいつかは必ず、あの暗闇に逝かねばならない。
その前に残された時間が、どれほどかは知らないけど。
この空の下にいる間に何ができるのか、何をなすべきか。
そして、最期は何処に辿り着くのか。
ぼちぼち考えなきゃ、墓地だけに。
ユッコこと岡田有希子さんはその日まで、あの暗闇に逝くなんてきっと思いもしなかった。
彼女がさいごに望んだのは、立派な墓石なんかじゃなかった筈です…。
photo by yukikostarlight