高校サッカーから、「勇気づけ」を考える

こんにちは、子育て＆自己実現アドバイザー牛島有希子です。

年末から年始にかけて
高校生のスポーツ全国大会が行われています

私はスポーツ観戦が趣味のひとつなので
この時期の高校生のバスケットボール、サッカー、バレーボールの試合を見るのが楽しい

息子(大学生)、娘(高校生)も同じくスポーツ観戦が好きなので一緒に盛り上がっています

息子いわく
高校生の試合が一番おもしろい、と。

確かに、高校生は
フィジカルもスキルももう子どものレベルではなくなってきますし

「このメンバーで戦えるのは今だけ」だから
一試合にかける気迫はプロをも上回るところがあって

興奮と感動がいっぱいです

さて…
サッカー全国大会を取材した番組で
試合後、敗退したチームのロッカールームに訪れ
選手たちの様子を映していました

がっちりした身体の高校生男子たちが
人目をはばかることもなく号泣している。

この子たちが
全力を尽くしたことが伝わってきます

できる限りの努力を重ねてきて
全力をぶつけても、勝てるとは限らない。
優勝校以外はみんな負けるんです。

アドラー心理学では
人のライフスタイル(思考のあり方)は
10才ころまでに固まる、と言われています。

それ以降は基本、思考パターンは変わらないのですが
一生に一度のような特別な出来事があると
思考が変わることがあると言われます。

号泣するくらいのこの出来事は
一生に一度あるかないかのもの。
彼らの思考はどう変わるのでしょうか？

私は、人それぞれの思考を
「その人の辞書に書き込まれている言葉」と表現しています。

彼らの辞書には
「全力を尽くしても、達成できないことがある」と書き込まれるのでしょうか？

「結果はどうあれ、自分は全力を尽くして物事に取り組むことができる」と書き込まれるのでしょうか？

もちろん、それ以外の言葉かもしれません。

ロッカールームでの様子を見ていて、
この経験を、どう辞書に書きこむのかに
監督の対応も大きく影響するのだろうと感じました。

どのチームの監督も

最後まであきらめない、素晴らしい試合を見せてくれてありがとう
たくさんの人の応援があって、支えがあってここまでこれたことに感謝しよう
遊びではない、本気でやってきたからこんなに悔しい。この悔しさを、何らかの形で次のステージで活かしてほしい

…そういった言葉を選手たちにかけていました。

親子関係講座では
「ほめる・叱る」ではなく「勇気づける」ことをしよう、とお伝えしています

全力を尽くして、でも敗退した選手たちに
「ほめる・叱る」をしようと思いますか？
それは彼らの心に響くでしょうか？

監督たちがしていることは「勇気づけ」です。
信頼している人からの勇気づけの言葉は最強です

この敗退の経験と
その時に監督たちがかけた言葉によって
彼らの辞書に、きっと何らかの前向きな言葉が書き込まれたことと思います