こんばんは。

昨日は夕方から

お酒による頭痛がひどくて、

帰ってからは

すぐに寝てしまいました。

生まれつき肝臓が弱いので

人一倍疲れやすいのですが、

近年度重なるストレスと

仕事による不規則な生活で

肝臓の数値が悪化してしまい…

ワイン2杯飲んだだけで、

もうアルコールを分解できないようにまで

なってる…

あらためて生活の見直しを

考えなくては、

と疲労している身体を見つめながら

思っています



土曜日は
前々から行きたかった
南青山の
4000 Chinese Restaurant
に行きました。
以前
菰田シェフが
赤坂四川飯店グループの
統括総料理長だった時代に
インタビューに答えている記事を読み、
こんな方が独立されたのなら
行ってみたい
と思っていまして…
 



菰田シェフが
4000 Chinese Restaurant
の前に立ち上げた
ファイヤーホール4000には
何回か行ったことがあるのですが、
こちらは1000円ちょっとで
普通では考えられないような
ハイクオリティな料理がいただけるので、
菰田シェフが
自分の目が行き届く形で
レストランを開きたいとおっしゃっていた
レストランはどんなものなんだろう、
と何年もこの日を楽しみにしてきました
 


あらためて

インタビューを読みましたが、

これを読んで

菰田シェフに

昨日自分がお会いして

感じた思いを再確認できました


当日はあいにくのザーザー降りで、
広尾駅からタクシーをひろって
レストランへ。
お店のロゴって僕
すごく気になるんです。
僕だけですかね?
自分が万が一レストランやるなら
la piccola felicità
というレストラン名は
デザインかなりこだわると思います。
コックコートも(笑)。
それくらい
デザインとか
結構気にして見ているのですが、
この4000 Chinese Restaurantの
デザインや色、
シンプルで素敵だなあと


いつもぎりぎりが嫌なので
早めに待ち合わせして向かったら
20分前に着いてしまいましたが、
すぐにスタッフの方が気づいてくださり
中に入れてもらえました


店内は
カウンター10人ばかりと
テーブル席(別室)のみ。
しかもこの日は
後でスタッフの方から
教えていただいたのですが、
急遽2組キャンセルが入って
カウンターは貸し切り状態。
夢のような展開に
ただただ感謝


赤のランチョンマットが素敵です。
シェフのお料理はもちろんですが、
レストランの装飾や空間、
建築物や陶器など
ひとつひとつに
そのシェフの個性と表現が
垣間見えるので、
そこから刺激を受けて
学ばせていただいています


ちょっとしたこういうのが嬉しい。
ひとつはピリッとした辛さ、
もうひとつは甘みのあるもの


ワインソムリエの方が
若い方でしたが
話が上手な方、
相手の話す内容や
発するタイミング、
空間に流れる空気を読まれた上で
柔らかく言葉を
出してこられるので
すごいなあと。
こういうのって
さりげなくされてますが
誰でもできるサービスじゃないんですよね。
すべてが勉強になります。
この日の一杯目はロゼを。
口に含むとフワッと
順番に果実の軽やかな味わいが
広がっていきます。
美味しい〜...
その上品な味わいにうっとり


最初の前菜は鮑。
上には
桜海老を麻辣醤で和えたものとチャイブ、
下には鮑の肝で和えたそうめん。
海老の甘みとピリッとする辛さ、
やさしいチャイブの香りに
柔らかい鮑が美味しい。
肝で絡めたそうめんがまた美味しく、
聞いてみたら
肝以外にも何か入れているようで。
その味のバランスを生み出すために
どう配合しているのかを知りたかった(笑)。
菰田シェフが出てこられた時に
聞けばよかったなあ…


最中は
どんなものを挟むのかと
気になっていましたが、
入っているのは
フォアグラ。
フランス料理では
よく使うフォアグラですが、
パテにしたフォアグラの中には
紹興酒が。
一緒に
ドライパイナップルも添えられていて、
これらを最中として挟んで
いただきます。
口に入れた瞬間
紹興酒の香りが口いっぱいに広がり、
後からドライパイナップルの甘みや
フォアグラの脂の旨味を感じます。
しっかり中華料理。
フォアグラは
どうしても脂の重さや臭みが
あったりするのですが、
それをまったく感じさせない
軽やかな一品にびっくり!
今回どれもとても美味しかったのですが、
その中でも最高の一品でした

でもフォアグラ、
もうすぐ食べれなくなるんですよね。
噂では聞いていましたが、
スタッフの方が言うには
そろそろその日がきてしまうらしく…
クイーンアリスのスペシャリテ、
フォアグラのソテー大根添えも
食べれなくなってしまうなんて…


次はスープですが、
器がまた素晴らしい。
シンプルな美しさに惹かれます。
菰田シェフが選ばれた有田焼らしく、
どれも欲しくなる器(笑)


スープは
鶏の旨味と
衣笠茸
乾燥山芋
干し貝柱など
乾燥により旨味を凝縮させた食材を
じっくり蒸してスープにしたもの。
書けば簡単なようにありますが、
この手の料理は
気の遠くなるような作業を
ひとつひとつ丁寧に行っています。
これをいただいて
身も心もゆったりとした気分になり
温まりました


次に運ばれてきたのは
豚肉の料理。
菰田シェフが
食材探求の旅に
脇屋シェフと行かれたそうで、
その時に出会った
鹿児島徳之島の豚肉を
東坡肉(トンポーロー)にしたもの。


こちらは
徳之島に行かなければ
譲ってもらうことのできない
貴重な豚肉らしく、
くどくない脂と
上品な肉の甘み、
舌触りのよい箸を入れると
崩れるような甘い旨味


これに
芽菜(ヤーツァイ)と
柑橘の爽やかな酸味が加わった
春キャベツの和え物が添えられていて、
甘みと旨味のある豚肉と
酸味のある爽やかな春キャベツの
美味しさが組み合って
素晴らしい肉料理に。
こういう料理をメインに
自分のコース料理にするのも
よいなあ、
と思ったりして


点心もまた素敵な器。
子供の時に読んだむかし話で
高そうな器を返さなかった男の話を
なぜか思い出しました。
こういう器が欲しい(笑)


小籠包は
口に入れると
黒トリュフの香りが
ふわっと広がり、
そこに豚肉の甘みと旨味が加わります

もうどれも美味しい、
という言葉で片付けるには
あまりに惜しいくらいの
次元の違いすぎる世界の料理で、
スタッフや菰田シェフが
来られた時以外は
黙々と真剣に食べてました


ソムリエの方の説明が
非常にスマートで
かつ魅力のあるワイン紹介をされていたので、
スイスの白ワインを追加。
すっきりした味わいなんですが、
単純にすっきり!
ではなく、
喉元にすーっと
控えめでやさしい味わいの清涼感と
果実を感じるワイン。
これは…
うっとりしちゃいますね。
デレデレになる美味しさ(笑)


毛鹿鮫(もうかざめ)
とメニューにあったので
フカヒレかなと思ったら、
やはりフカヒレのメニューでした。
惜しみなく
大きな鮑を半切れにしたものと
深谷ねぎ、
それらを鶏のスープで
じっくりと時間をかけて作ったもの。
菰田シェフにも
聞いてみたのですが、
フカヒレは本来味がないものなので
だから大抵の店は
味を濃くしているとのことですが、
今回いただいたフカヒレは
柔らかな味わいの中に
それぞれの食材の旨味が
立体的に感じるもので、
実はフカヒレスープの
あの濃い味が苦手な僕も
一緒に来ていた会社の方も
美味しくいただけました


そして鴨料理、
北京ダックかな、
と思っていたら
北京ダックを持って
憧れの菰田シェフ登場!
カウンターごしだから
尊敬するシェフが目の前に…
嬉しくて
北京ダックのメニューは
菰田シェフの解説
あまり覚えていません(苦笑)


北京ダックの
料理について説明してくださった
菰田シェフが
自らカットしてくれました

自分にとって
このクラスのシェフの方々は
神様みたいな存在なので、
見られるだけでも
来てよかったなあと…


北京ダックは
菰田シェフが
通常の北京ダックは
皮しか食べないところを
肉の中にも
様々な旨味の要素を詰めて
その味をさらに昇華させたもの。
自家製ジャムで巻いたものと
甜麺醤で巻いたものの二種。
どちらも甘みのある味ですが、
果実感のある甘みと
味噌の甘みの違いがまた面白い


そして伊勢海老はチリソースで。
日本でいうチリソースは、
赤坂四川飯店創始者の陳建民氏が
日本人にも食べれる中華をと、
ケチャップを加えたものに
馴染みがありますが
こちらはそのケチャップを
抜いたチリソース。
豪快に伊勢海老の大きな身を
辛味と深みのあるチリソースで
いただきます。
これでもか、
というくらいに
豪華な食材を使ったメニューの
オンパレード。
それでいて
料理は
実に繊細で
四川料理の辛さよりは
素材のもつ旨味を
香りを絡めることで
より豊かに複雑な奥深い料理。
中華料理は奥が深い…


ジャスミン茶は
スタッフの方や
菰田シェフが会話しながら
常に気配りされて入れてくださるという、
贅沢な時間を味わいました


お食事は三択でしたが、
やはり菰田シェフがいらっしゃる中での
麻婆豆腐は違うのではないかと思ったので、
麻婆豆腐に。
ごはんはつや姫!


4000 Chinese Restaurantの
麻婆豆腐は
辛いように見えますが、
辛さは控えめ、
そのかわり様々な上品な香りと
旨味が素晴らしい一品。
お腹いっぱいじゃなければ、
ごはんおかわりしたかった…
おかわりできるって
知らなかった(笑)。
後で菰田シェフに聞いたのですが、
この麻婆豆腐は
牛肉や豚肉の甘みのある脂身や部位を
使っているので、
甜麺醤は入れていないとのこと。
そういう方法があったのか、
とすごく勉強になりました


ちなみに三択のひとつの麺は
一緒に行った方々のお一人が
食べられていたので、
画像を分けていただきました。
こちらも食べたかったんだよなあ…

後編に続きます