春夏秋冬の旬の食材を使って作る、

私的で趣味の一環として行っている

コース料理作りも

2022年度最後となりました。

幸せと愛をテーマに、

2種類のコース料理を

少しでも料理人の方々に近づけるよう、

その都度勉強しながら

今回も今やれることを表現しました



アミューズブーシュ:

冬の昆布茶


前菜の前の前菜は

去年の冬のコース料理同様に

昆布、干し貝柱、鰹節、牡蠣で取った

だしに昆布茶を合わせて。

寒い冬に身体を温めてから

食事をするというイメージもあっての

アミューズブーシュです



前菜:

ホタテとアワビのサラダ仕立て

豆乳のスキューマを添えて


前々からやりたかったスキューマ(泡)

は豆乳に水分の2%の大豆レシチンを加えて

混ぜ合わせ、

さらにその泡だけをすくってまた混ぜて。

少し時間が経ってしまったので

泡が少なくなってしまいましたが、

冬の雪に埋もれている食材、

をイメージしながら。

生のホタテと

酒と昆布で2時間柔らかくなるまで

蒸して冷やしたアワビに

アンチョビを中心に作った

ドレッシングを和えています。

アスパラは

土に生えている野菜をイメージして

立てたのですが、

見せ方はまだまだ勉強しないとなあと。

春は逆に雪から出てきた食材や命、

をイメージして一皿を

構成したいと思います



パスタ:

牡蠣とおぼろ昆布のパスタ


冬のパスタなので

今回はクリームソースを作るつもりで

考えていましたが、

コースの流れから

悩みに悩んでオイルソースのパスタに。

仕上げにおぼろ昆布を添えていたのですが、

彼女的には

そのおぼろ昆布がすごくよかったと。

こういう時は悩んだ挙句の選択に

ほっとするのでした



魚料理:

あんこう彩々

ほうれん草のソースを添えて


イサキのアラと昆布のだし

生ハムのフォン

あんこうのアラのだし

ほうれん草のピュレ

などを合わせたソースは

作る時間はかかるものの、

自分自身も満足のいく出来になりました。

旨味、舌から喉への感触や味わい、

色合いなど

今回の料理の中で一番の出来。

あんこうにしたのは

ひらめきからでしたが、

セルクルに

バターソテーしたあんこう

だしで煮たあんこう

昆布、酒で蒸したあんこう

揚げたあんこう

と4種類の技法で調理したあんこうを

型取りました。

こういうひらめきがあった時は

すごく嬉しい。

彼女も今回はこの一皿が

特によかったと言ってくれました



肉料理:

鴨のロースト

ごぼうのソースと共に


メインはローストした鴨と

揚げたり茹でた野菜を

ごぼうのソースでいただくもの。

手羽中と昆布のだしに

一時間カリカリになるまで

バターソテーしたごぼうと玉ねぎ

赤ワインビネガーと合わせて

煮詰め、

それを濾したものに

鴨をローストした際に出た脂

シェリービネガーなどと合わせて

ソースを作ります。

メインのソースは

レストランですら

なくてもいいのでは、

と思うソースも時々あって、

商業的にだけ必要なものではなく

本当に必要で

意味のあるソースを目指しているのですが、

前回は友人に

今回は彼女にもソースがよかった、

と言ってもらえたのが

悩んだだけに嬉しく思いました



ごはんもの:

蟹とごぼう、にんじんの炊き込みご飯


食事の〆は

湯河原にあるフレンチレストラン

エルルカンビスの 

〆の一口ピラフをイメージしたもの。

昆布、干し貝柱、鰹節、牡蠣のだしに

ごぼうとにんじんを加えて炊き込み、

仕上げに蟹の身を加えました。

朝5時から起きて

仕込みして、

料理スタート12時から

ごはんを出したのが13時30分。

人に料理を出す時は

自分は食べないでぶっ通しで

準備と料理を作るので、

〆のごはんを出した時は

無事にここまできたことに

ほっとします



デザート:

苺づくし


2022年最後の一皿は

苺のアイスクリー厶

苺のシャーベット

苺のソース

生の苺の上に

ストロベリー風味のわたがしを

のせたもの。

アイスの固まり方が

今ひとつでしたが、

わたがしでうまくごまかしました(笑)。

アイスクリームは

今後は2日前に作って

余裕を見ておこうと思います


2022年の料理は

いい形で幕を閉じることができました。

今年もさらなる進化を目指して、

もっと貪欲に勉強していきたいと思いますし、

表現の幅や奥深さを広げていければと

思います