関西からの2品は…
*レコルト/プレーン
今回唯一のブーランジェリーは、神戸で大人気の「レコルト」さん。
松尾シェフがわざわざ焼き立てを届けてくださいました♡
松尾シェフは「ビゴの店」で修業をされたので、
基本的にはビゴのガレット・デ・ロワを踏襲しつつも、
勉強熱心なシェフらしく、様々な独自の工夫を凝らされています。
フィユタージュは、三つ折り5回。
通常より一回少なくし、生地の油脂量も
通常のフィユタージュより少なく仕上げられています。
三つ折り5回の後伸ばして、分量に合わせて分割し丸め、
それを丁寧に綿棒で伸ばします。
だから端は閉じています。これがビゴ方式です。
パン屋さんの一番のこだわりは生地。
ホロホロ、サクサクのフィユタージュとは違い、
結構ざくっと噛み応えのある食感を目指して。
粉は、フランス産の小麦を数種類混ぜ合わされているそう。
癖味のある小麦と、サクミのある小麦、
癖のない纏まりのいい小麦などを組み合わせて、
低温でじっくりと焼かれたときに、小麦の味と香りが
口いっぱいに広がるよう考えられています。
バターは四つ葉バターを使用。
クレームダマンドは、今はカリフォルニア産の
アーモンドを使われていますが、アーモンドの勉強中だそうで、
いろいろ比較研究されているところとのこと。
仕込み方は、ダマンドを包んで焼くことが前提なので、
膨らませずしっとり焼きあがるように、混ぜ方も調整されています。
香りづけに、バニラビーンズとラム酒を加えて。
模様のこだわりは、ビゴ時代のシェフが描いていたものをアレンジ。
ガレットを仕込んでいるとき、いつもビゴの修業時代を
思い出されているそう。厳しかったことを。
「でもいつもこれがあるから、ニュートラルに戻れるんです。戒めですね。
ガレットは、今までビゴ式を教わっててそれが全てでした。
もちろんこれでいいと思っていました。
パン屋が作るガレットは、気取っちゃいけないと。
袋に入れてぶら下げて持って帰るくらいの距離感がいいと思います。
でも…最近パティシエさんの作るガレットに虜になっちゃっています。
僕もあんなの作ってみたい!と。
ちょっと色気づいてきてるんです(笑)」と松尾シェフ。
また来年、進化したガレットをいただくのが楽しみですね!
*ドゥブルベ・ボレロ/ショコラ・フランボワーズ
定番のプレーン、マロンに続き、今年初登場の新作を早速いただいちゃいました!
ショコラテイストのパートフィユテに、ショコラテイストのアーモンドクリーム、
さらにバトンショコラとフランボワーズのコンフィチュールがサンドされています。
渡邊シェフは これまで、ココアパウダーを加えた
パートフィユテ・ショコラを美味しいと思えたことがなく
なかなかチャレンジする気になれなかったそうですが、
今回中身でショコラ感を強化しようというイメージで作られました。
パートフィユテにもパート・ド・カカオを混ぜ
ショコラテイストにされているのですが、控え目にしてあるので、
プレーンとショコラのフィユテの中間ぐらいのショコラ感に仕上げられています。
クリームは、クレーム・フランジパンヌにパート・ド・カカオを溶かし混ぜてあります。
これに関しては杏仁香は不要なので、カリフォルニア産のキャーメル種の
アーモンドホールを自家製タンプルタンにしたものを使用。
このフランジパンヌ・ショコラをディスク状に絞った上に、
パン・オ・ショコラに使用するヴァローナのバトンショコラを並べ、そ
の上に堅めに煮込んだフランボワーズジャムが塗られています。
定番の2種のガレット・デ・ロワに比べると明らかに中身の質量が多いので、
かなりしっかりと焼きあげられています。
今年は成形もレイエも精度を上げ、さらに焼成方法を変えることにもチャレンジ!
通常は平釜で焼くガレット・デ・ロワを如何にコンベクションで綺麗に焼くか!?
に挑戦され、(とはいえ、最後の粉糖キャラメリゼは平釜というこだわりようです。)
これが功を奏し、焼成もやりやすくなり、かつ焼き具合も揃うようになったとのこと。
年末から毎日40台のガレット・デ・ロワを仕込み続けた渡邊シェフ。
今年のガレット・デ・ロワ大会の収穫は、「ボレロのガレットの焼成の仕方はこれだ!
と決まったこと」と自信を漲らせてらっしゃいました。
中には、ドゥブルベ・ボレロさんの人気商品である
アイアシェッケを象ったオリジナルフェーブが。
今年一年皆さまに沢山の幸せがおとずれますように!
じっくりと焼き上げることによってパートフィユテとクリーム、
そしてフィリングが三位一体となり、芳醇なショコラのテイストに
上品なフランボワーズの酸味がマリアージュし、
非常に味わい深いガレット・デ・ロワに仕上げられています。
ここまでショコラ感が芳醇かつ濃厚なガレット・デ・ロワは私も初体験です。
でもショコラテイストはかなり濃厚ながら、
フランボワーズのプチッと弾ける酸味がアクセントとなり、
意外なほどするするっと食べられてしまう危険な美味しさ!?
サクッ、はらっとお口の中で崩れ落ちるリッチな食感もたまりません。
ドゥブルベ・ボレロさんのガレット・デ・ロワに、
3つ目の美味なる定番の誕生です!
今年は限定100台という狭き門でしたが、
来年はぜひお早めにご予約して召し上がってみてくださいね!
そしてさらに…
ガレット・デ・ロワばかりでスイーツ三昧だと皆さんもしんどくなってしまうので、
今年も、トランテアンさんにはサレ系のプティフールを作っていただきました。
オシャレなビジュアルもさることながら、手が込んでいてお味も抜群!
スイーツ、サレ、スイーツ、サレの危険なスパイラルにはまりながら、
皆さんスイーツもサレも完食してくださっていたのが嬉しかったです(*^-^*)
フェーブが当たった方も当たらなかった方も…
2017年が、皆さんにとって幸せな一年になりますように(*ˊૢᵕˋૢ*)
ご参加くださった皆さま、ご協力くださったシェフの皆さま、
幸せな時間をありがとうございました♡
広瀬さんとのコラボガレットイベントも、いよいよ来年は5回目。
ちょっとスペシャルな会を妄想中です♡♡♡