第2回 ORIGINE KOBE 講習会 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ





6月29日(月)「第2回 ORIGINE KOBE 講習会」を開催させていただきました。

ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

講習会後すぐに、ORIGINE KOBEメンバーも日替わりで出店しました

スイーツコーディネーター 松本由紀子セレクション Part2 @ 阪急うめだ本店
に突入し、ご報告が遅くなり申し訳ありません。


第2回目の講師を務めたのは、パティスリー アキトの田中哲人シェフと

MOTOMACHI CAKE kobe 1946の大西達也シェフ。


今回は、プロ向け(一般の方も参加可)の講習会ということで、

田中シェフはスペシャリテを、大西シェフはシャルルプルースト杯グランプリ獲得作品を、

そしてお二人ともが、ORIGINE KOBE春夏コレクション商品をご紹介させていただきました。





まずは全員でORIGINE KOBEの趣旨を説明し、ご挨拶をさせていただきました。
(ORIGINE KOBEの詳細はこちら をご覧ください)


何度見ても…このメンバーが揃うと圧巻ですね!







田中哲人シェフはまず、スペシャリテの『ラクテ・シトロン』を。

何度も進化を重ね、現在のバランスに到達したこちらのお菓子。

私も何代も前からずっといただいていますが…

本音の本音で、今のラクテ・シトロンが一番好き♡

でもまだまだ進化し続けるかもしれませよね!?


スペシャリテとなるからには誕生秘話がありまして・・・ 
田中シェフが、ホテル阪急インターナショナルに勤めていた当時、
林シェフと多田シェフと一緒に、コンクールの作品を
車で東京まで運んだことがあったんです。

その時に東京でケーキ屋さん巡りをされたそうなんですが…
銀座の「ルショワ」で買って食べたラクテ・シトロンが、
当時の田中シェフにとっては衝撃的な美味しさだったのだそう。
今では当たり前となっているショコラ×酸味という組み合わせですが、
ミルクチョコの甘さとレモンの酸味とのバランスが絶妙で、
その時はすごく斬新に感じられたんだそうです。

最初は物真似からスタートし、菓子sパトリーのシェフになられてからは、
自分のラクテ・シトロンを作るべく何度もアレンジを重ね(私が出会ったのはこの時期ですね!)
そして、御自身のお店 パティスリーアキトをオープンされるにあたり、
自分でも本当に納得するバランスにまで到達されました。

シトロンのムースリーヌは、ゼラチンを使わずバターで固めているので
とてもなめらかで口溶けがよく、やわらかな酸味に仕上げられています。
ミルクチョコレートのガナッシュには、ヴァローナのジヴァララクテという
田中シェフが好きなミルクチョコのひとつが使われています。
ビスキュイアマンド2枚と、底にクッキー生地をしき食感のアクセントに。

何度も試行錯誤を重ねた末に辿りつかれた、レモンの酸味と
ミルクチョコの甘みの黄金バランスを、ぜひご堪能いただきたい一品。
このお菓子なくして、田中シェフのパティシエ人生は語れない…
ミルクジャムと双璧をなす田中シェフの代名詞とも言える一品です!










 
今回はプロ向けの講習会ということで、大西達也シェフは、
シャルルプルースト杯2014 グランプリ獲得作品である
『Sur(シュール)』をカップ仕立てで再現させていただきました。
「Dali(ダリ)」というテーマで、その中のアントルメとして作られた作品です。
このお菓子はパーツが多いので、デモをする側も聞く側も大変!
あらためてルセットを見ると、私も頭をフル回転して、
一生懸命メモを取りながら、写真撮影をしていたもようです^^;

クランブル・オ・ノワゼット、クロカン・ショコラ、
ビスキュイ・ショコラ・ノワゼット、ピンクグレープフルーツとオレンジのジャム、
クレーム・ショコラ、クレーム・ノワゼット、クレーム・パンプルムース、
ピンクグレープフルーツとマンダリンのジュレが層構造を成し、
メレンゲ・パッションがトッピングされています。
もちろんコンクール作品は、さらにさらに素晴らしいものだったんでしょうが、
このカップの中でも充分にその素晴らしさを堪能できました!
ノワゼットの香ばしさ、ショコラの芳醇な香り、オレンジ&グレープフルーツの爽やかな酸味、
そして幾重にも織り重なる食感のコントラスト。
全層を一緒にいただくと、味、香り、食感の目くるめくグラデーションに
感動せずにはいられませんでした。

実はこのSur。
先日の阪急催事の際にも、限定数で登場したんですが…
皆さんよくご存じなのか、あっという間に売り切れ!
講習会の試食では数口しかいただけなかったので、私もなんとか入手して
あらためていただきましたが・・・やっぱり素晴らしい☆
コンクール作品はやはり、全てのバランスがピタリと決まっています!
実はコンクールと同じアントルメバージョンが、昨年のクリスマスケーキでは
登場していたそうなんです。
私もいつの日か・・・きっとお願いしたいなぁ♡








田中シェフの2品目は、ORIGINE KOBE 春夏コレクションの『エレガンス』

シャンパンをアンビベしたビスキュイ・ショコラと、ローズとフランボワーズのジャム、

フランボワーズのガナッシュ、グラサージュショコラを重ねて。

シャンパンの香りをまとわせたシャンティショコラ、

ローズの花びら、フランボワーズをデコール。

ずっしりと重厚ながらも華やかに香り立つ、ビターなショコラと

シャンパン&ローズのエレガントなアロマが大人のマリアージュを演出。


最初はショコラ・クラシックのオリジンバージョンとして、

シャンパンテイストの半生ガトーを作ろうと思っていたそうなんですが・・・

試作を重ねるうちに、マルキーズ・ショコラに路線変更。

そこでシャンパンをどう活かすのがベストかを考え、

アンビベとシャンティにしっかりと効かせることに。

さらに隠し味として田中シェフの十八番 コンフィチュールをサンドし、

ローズとフランボワーズの香味をギュッと凝縮しています。


田中シェフご自身も自分らしくないとおっしゃる

全てがギューっと凝縮した濃厚なテイスト&テクスチャー。

たしかにショコラはかなり芳醇で濃厚ながら、

フランボワーズのシャープな酸味と、ローズ&シャンパンの麗しい香りが

余韻をふわりと包み込みエレガントな気分に♡










大西シェフの2品目、ORIGINE KOBE 春夏コレクションの『エレガンス』


ピスタチオのジョコンド、フランボワーズとイチゴのムース、

ローズの香りのフランボワーズジュレをぷるん♪と弾むシャンパンのムースでとじこめ、

軽やかな泡をイメージしたキュートなフォルムに。

シャンティイ・ロゼ、ローズの花びら、フランボワーズ、金箔でエレガントにデコール。


最初から春夏コレクションのテーマ素材 シャンパン、ローズ、フランボワーズの
3素材のみで構成しようと考えられていた大西シェフ。

シャンパンのムースに少しだけコアントローを加えることで香りを引きあげ、

グラサージュにシャンパンのジュペを加えることで、より一層印象的に!

シャンパンの泡をイメージしたころん♪とキュートなフォルムから、

想像をいい意味で裏切るエレガントなアロマが広がります。


このフォルムの謎が、今回の講習会で解けました!

今までに見たことのないユニークなフォルムの型で作るムース。

凍らせたものを型から抜くのが、初めてのシェフ達には難しいようでしたが、

大西シェフは剥くようにスルリ、スルリと。

ここに練乳入りのホワイトチョコレートのグラサージュをかけると、

こんな風にトゥルンとした球体になるんですね。


このシリーズの型はまだ日本には未入荷だそうですが、

大西シェフはすでに何種類かを入手されているそうで、

次回の秋冬コレクションにも、その型を使ったお菓子が登場予定です!













今回も最後に素敵なプレゼンテーションを!

第1回目の林&多田シェフの講習会は、私も今までに数限りなく受講してきましたが、

田中&大西シェフはレアなので、私自身にとっても、とても貴重な講習会となりました。


今回はプロ向けの講習会ということもあり、一般的な事項の説明ははぶき、

スピーディに進めたので一般の方には少し難解なところもあったかもしれませんが、

ご家庭で作るお菓子とはまたひと味違う、プロの技を垣間見ることのできる

内容だったのではないかと思います。






すでにオフィシャルFacebookにてアナウンスさせていただいていますが、

次回は7月27日(月)に一般向けの講習会を実施させていただきます。


もちろん次回も、メンバーの7名のシェフが全員集合予定です。

詳細、お申込みはORIGINE KOBEのオフィシャルFBからのみとなりますので、

まだいいね!をされていない方は、ぜひこの機会によろしくお願いします。

https://www.facebook.com/originekobe


このたびは、ORIGINE KOBE 第2回目の講習会にご参加いただきました皆さま、
そして会場をご提供くださった日仏商事さま、本当にありがとうございました。

また次回、よりブラッシュアップした講習会をお披露目できるよう、

ORIGINE KOBE メンバー一同頑張っていきたいと思います!