イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ頒布会 ☆ 2009.4 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
先日、よ~いドン!の「本日のおすすめ3」 でご紹介させていただいた
イルプルさんのガトーバスク。
実はご依頼をいただく数日前に、頒布会のお菓子として送られてきたんですが・・・
ひと口いただいた瞬間に、なんていう美味しさなのかしら~(❤ ❤)と、
衝撃を受けた逸品だったんです。









IL PLEUT SUR LA SEINE イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ

フランス語で、「セーヌに雨は降る」という意味の店名です。
  
お菓子好きさんの間では言わずとしれた有名なお店であり、
シェフの方々の中にも、オーナーの弓田亨シェフを
尊敬してやまない方々が多くいらっしゃいます。
弓田シェフの考えられるお菓子、ひいては弓田シェフのフランス菓子にかける想いは、
お客様だけでなく、多くのパティシエさんに、今も感動を与え続けている・・・
そんな…イルプルさんは、お菓子業界を牽引し続けている素晴らしいお店です。

「けっして時代の雰囲気に身を任せず、
おいしさとは何か、フランス的な味わいとはどのようなものか、
自己の存在をかけて追い求めてきました。」と語られる弓田シェフは、
現在の日本の食の偽りだらけの実態に警鐘を鳴らしつつ、
ご自分が考えられる真実の味わいを作り、その技術を伝えることに、
今も全身全霊を傾けてらっしゃるのです。

  
イルプルさんは、1986年のオープンなので今年で23年目。
東京代官山にパティスリーとお菓子教室、フランス料理教室を構え、
恵比寿にあるエピスリーも今年9月に代官山に移転が予定されています。
「味わう=パティスリー」「学ぶ=教室」「本物の素材に出会う=エピスリー」
が代官山に集結することで、イル・プルさんの作り上げる“本当のおいしさ”を、
より総合的に享受することができるようになるわけですね。

  
私が初めてイルプルさんのお菓子をいただいたのは、いつごろだったかしら・・・
遥か記憶の彼方ですが・・・多分大学時代に上京したときだったかと。
そしてこの数年、色々なパティスリーさんのお菓子をいただくうちに、
私が好きなお店のシェフは、イルプルさんのお菓子教室ご出身だったり、
弓田シェフがフランスで修行してらした「ジャン・ミエ」で
修行経験のあるシェフが多いことに気づいたんです。
  
そこで、自分の好きなお菓子の系譜を辿る・・・ではないですが、
私の好きなお菓子の原点を探ることができるのではないかと思い、
この4月から、イルプルさんのお菓子が毎月届く頒布会
お届け菓子の日」を申し込むことにしました!

     

  
  




  
  
4月のお菓子は、ガトーバスク
フランス・バスク地方の銘菓です。
バスク地方は、フランスの南西部~スペインの北東部にまたがる地域で、
フランス3地域、スペイン4地域から構成されています。

ガトー・バスクは、ソフトタイプのクッキー生地の中に、
カスタードクリームやさくらんぼのジャムなどをはさみ、焼きあげたお菓子です。

  
ガトー・バスクが17Cに誕生した当時は、とうもろこしの粉とラードでできた
クッキーのようなものだったそう。
その後進化を重ね、プルーンや無花果などのジャムをに挟むようになり、
特に黒さくらんぼのジャムを挟んだものが有名になります。
そして19C末に現在のような、ソフトタイプのクッキー生地に
カスタードクリームを挟んだものが登場してくるのです。
  
現在ではフィリングは、カスタードクリームにアーモンドクリームを加えたフランジパーヌと、
バスク地方が黒さくらんぼの名産地ということで、さくらんぼのジャムをはさんだものの
2種類が多く見られますね。
  
表面の模様は、格子模様が一般的ですが、
昨年のガレット・デ・ロアとフランス伝統菓子講習会
島田会長が作ってくださった、バスク・オ・マロンのように、
バスクの象徹である、ローブリュー(バスクの十字架)が描かれたものもあります。
今回のイル・プルさんのように、円模様が描かれたものもあるんですね。


        
    
  



  
 
美しい焼き色の、さっくり、ソフトなクッキー生地の中に、
バニラとアーモンドの薫り高い、まったり濃厚なクレーム・フランジパーヌ。

冷蔵状態のままだと、生地もクリームもしまったままなので、
30分ほど常温に戻してからいただくと・・・

さくっ、ほろほろっ・・・バターの香り高い生地が美味しい~(*^^*)❤
やっぱり焼き菓子は、生地の美味しさを堪能できるものでないと!
そしてまったり、とろ~んとバニラの薫り高く、
まるでカスタードクリームのようなフレッシュ感のあるクリームとの
ハーモニーが本当に素晴らしい逸品です。
余韻にふわりと上品なラム酒の香りが広がります。

  
焼き菓子に関して、私の好きな食べ方・・・
ホイルに包んで、トースターでちょっぴり温めなおしていただくと
(最後は、ホイルをはずして表面を軽く焼き戻して)
生地はさらに、ふわっ、さくっ、ほろほろっ・・・
クリームはとろ~りとやわらかく、一層なめらかな口あたりに。
余韻は甘く馨しいバニラの香りに包まれて・・・なんて幸せなお菓子なのかしら~❤

  
ガトーバスクは、小さなサイズでも販売されていますが、
私はこんな風に、大きなサイズ(直径18cm)の方が断然好き。
生地とクリームの食感のコントラストがより際立ち、
それぞれの風味や香りの美味しさも、より一層堪能できるんですもの。


          
  
  

  
  
こんなにシンプルな2層構造なのに、この美味しさはどこから生まれてくるんだろう・・・
ガトーバスクは焼き菓子の中でも大好きなお菓子なので、
よくいただくんですが、今まで食べたバスクの中で一番好みの美味しさかも❤
お口に入れた瞬間の、美味しい!っていう驚き度が断トツ一番でした!

これが弓田シェフがおっしゃる、「五感に働きかける多様性に満ちた豊かなおいしさ」
真実のおいしさ・・・なんですね。

  
このガトーバスクに添えられているカードには、 
「弓田が我が人生の誇りとする最もおすすめしている一品!
 フランスのバイヨンヌで食べた味の記憶をもとに、忠実に、
 しかしさらに味わい深く作り上げたお菓子です」と書かれています。

頒布会の一品目に、こんなに素晴らしいフランス菓子に巡り会えて幸せ・・・❤
これからの11か月が本当に楽しみです。
毎月大きなお菓子が送られてくるので、一人占めしないで(しちゃいたい美味しさだけど・・・)
大切な方々におすそ分けしたいと思います(*^^*)♪

おまけにつづきます・・・

  
  
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店名:イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ
住所:東京都渋谷区猿楽町17-16 代官山フォーラム2F
電話:03-3476-5211
定休日:火曜日(祝日の場合は営業、翌水曜日を振替休日に)
営業時間:11:30~19:30