デセール・ドゥ・ラ・プライム2009 ☆ 興野シェフ編 -2 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
金子シェフ編 -1
金子シェフ編 -2
金子シェフ編 -3
興野シェフ編 -1

  
  
  
  


  
興野シェフの2皿目は・・・タルト・シトロン・モデルヌ
「伝統菓子のタルト・シトロンをアシェットデセール仕立てにアレンジ。
 よりデリケートに仕上げた食感をお楽しみ下さい。」


  
昨年夏、お店で販売されていたタルト・シトロン・モデルヌの
ヴェリーヌ(グラスデザート)をデセール仕立てにアレンジ。
ヴェリーヌでもギリギリのテクスチャーを表現できるけど、
デセールにすると、さらにどこまで表現域が広がるのかしら?
昨年のヴェリーヌを思い出しつつ・・・いただきま~す♪

 
レモンクリームの上にはシュトロイゼルと泡状のレモンゼリー、
(ヴェリーヌではこの3層構造でした)
下にはレモン風味のミルクのコンフィチュール。
はちみつ酒を使ったアイスクリームと、パリパリのレモンチップが添えられています。

あっ、どうでもいいことなんですが・・・
トッピングされているレモンのあわあわ?!・・・どんなテクスチャーに見えますか?
私が、モハモハって表現したら・・・モハモハって~と総ツッコミ^^;
シェフはバフバフっておっしゃってたけど、それも違いますよね~(笑)
素直にモフモフとかふわふわ、ほわほわって表現すればよかったのかなぁ。

   
 

 
 


 
このあわあわフォルムのレモン風味のゼリーは、
レモンのゼリーを砕いて、メレンゲ風に泡立てたものだそう。
メレンゲよりもしっかりとコシがある口あたりです。

まったりとなめらかなレモンのクリームはとても濃厚で、
まろやかさの中からシャープなレモンの酸味がキュン♪
バターの香り高く、ザクッ、ほろっと小気味いい音感を添える
クランブルとの相性も抜群です!
私はクランブルの食感って大好きなんですが、
通常はアクセントに、ちょこっとだけ添えられるだけのことが多いので、
こんなにたっぷりと、土台代わりになるぐらい添えてもらえると嬉しい♪

 
クリーム、クランブル、ゼリー。
食感と風味のアンサンブルは、この3層だけでも充分素晴らしいんですが、
さらにレモン風味のミルクのコンフィチュールをからめていただくと、
ミルキーなコクがUP!
レモンの酸味が、まろやかなミルク感に包まれていきます・・・

そこで酸味と苦味がギュギュッと凝縮した
パリパリのレモンチップを、パリン♪とひと口いただくと、
またまた酸味がキリリと効いた世界へ逆戻り・・・
このレモンチップは、かな~り酸味が強いので苦手な方もいらしたようですが、
アカシエさんの酸味ファンの方には人気が高かったようです。

  
  
  
  







  
サイドメニューながら、とってもお気に入りになってしまったはちみつ酒のアイス。
蜂蜜と水を加熱し、澄まし、発酵させた甘口の白ワインで、
アペリティフやデザートと一緒に楽しむワインなんだそう。
興野シェフは、某ガレット屋さんで出会われて、惚れこんじゃったそうなんです。

アイスクリームに使われると、お花畑にいるような華やかなアロマが余韻にふうわり。
でも後口はさっぱりとしていて、これからの季節にぴったりのアイスでした!

  
    

  
  


  
 
興野シェフのご性格からすると・・・きっとさらにレベルUPして、
来年もこのイベントに参加したい!と思ってくださってることでしょう。

イベントを終えて、シェフにお話をおうかがいすると・・・
なんかいつもと違うタイプの疲れが、ドッとでてきました・・・って(笑)
 
人前に出ることには全く緊張されないそうなんですが、
スーシェフのしんさんと二人で、デセールを組み立てる
シュミレーションを事前に一度もされていなかったそうで、
やはり最初の1時間はリズムがつかめず、どうすればスムーズに、
なおかつ楽しんでもらえるんだろう・・・って悩まれていたそうです。
でも徐々にリズムもつかめ、いつもの笑顔でトークに花を咲かせてらっしゃいましたね。

 
そして、このイベントは最高に楽しくて充実感がありました!と嬉しいお言葉も。
お客さまから、「会社休んで来てよかったぁ~」「感動しました」
「早退してきたんです」ってコメントをもらったり、
1部も2部も来てくれる方、2日間とも来てくれる方がいらしたりと、
お客さまと直に接する機会にとても感動されたご様子で、
「感動、そして感謝、そして感激・・・。」と表現されていました。

  
さらに、整理券を取る手間や、決して安くはないお値段のことなど
お客さま側の負担もちゃんと分かってくださっていて、
「そこまでして来てもらえるなんて、そんなの当たり前じゃないし、
 すごく特別な時間で、その時間を共有できることがめちゃくちゃ幸せでした。」とも。

 
「どんなに有名でどんなに美味しいものが作れたって
 パティシエひとりでは結局何もできないし、何も成り立たない。

 誰かに伝えて、誰かに伝わって、何かを感じて、何かを思って・・・。
 そこには人と人とが必要で、だからこそ成し得たときの感動が大きい。

 僕は有名になりたいんじゃない。ただ美味しいものがつくりたいわけじゃない。

 伝えたい。伝わる感動を味わいたい。

 そして自分自身がそれに喜びを感じたい。

 そうすれば、結果的に人と喜びを分かち合えるに決まっているから。」

 
興野シェフとは今までにもたくさんお話をさせていただいて、
たくさんの熱い想いを聞かせていただいていたはずなんですが・・・
この言葉は今までで一番、本当に素敵だなぁ・・・と、胸に深く突き刺さりました。
 
シェフとして、そしてひいては、“人間・興野 燈”の人となりを、
見事に表現している言葉だなぁ…と感動したので、
なんだか私1人の胸にとどめておくのが勿体なく、申し訳ない気がして・・・
一人でも多くの興野シェフファンの皆さまにお伝えしたいなぁ…と思い、
ここに書き留めておくことにしました(*^^*)♪

 
 
でも、きっと・・・
興野シェフがご自分で思ってらっしゃる以上に、
シェフが真摯にお菓子作りに傾けてらっしゃる情熱は
私だけでなく、たくさんの興野シェフファンの皆さまに伝わっていると思います!
興野シェフがこのイベントで、感動や感激を味わわれたのと同様に、
私たちもいつも、シェフからたくさんの感動や感激をいただいているからこそ、
色々な苦労には目をつぶってでも(笑)、
シェフのデセールを味わうためだけに、集結したんですもの!

 
関西から通うのは大変だなぁ・・・今年は我慢しようかなぁ・・・と
実は今年はちょっぴり思ったりもしたんだけど・・・
やっぱり頑張って行くことにして本当によかったです。
シェフからも、東急のスタッフの皆さんからも、
そしてもちろん、たくさんの大切なお友達からも・・・
たくさんの温かい想いをいただき、喜びを分かち合えた素敵なイベントでした。
皆さま本当にありがとうございました(*^^*)❤

関西でも、こんな素敵なイベントを開催してくれる百貨店さんがあるといいのになぁ・・・
私にできることがあれば、めいいっぱいご協力させていただきます!