イベントスペースにて開催される
第3回「フランスパティスリー&ブーランジェリーフェアー」
今回もプロデュースをさせていただきました。
8日(金)9日(土)10日(日)の3日間ご出店のドゥブルベ・ボレロさん。

<サント・ヴィクトワール>
ボレロ流和栗のモンブラン。
タルトレットの上にきんとん風にした和栗のペーストと
イタリア栗をのせ、あっさりとしたクレーム・シャンティで表面を覆って。
ミルクチョコレートをピストレし、夕日に照らされた岩山のイメージを
表現しています。
土台は薄くサックリとしたパート・シュクレに、マロンペースト入りの
クレーム・フランジパンヌを絞って焼いたタルト。
アルマニャックV.S.O.Pのシロップを染み込ませて。
マロンペーストは、愛媛県産の砂糖不使用の和栗ペースト
「媛マロン」と濃厚なクレーム・パティシエールを合わせ
栗きんとん風に作ったペースト。
この中に、シロップ漬けにしたイタリア産
マロンダイスを、アルマニャック・ナポレオンで
香りづけしたものが散りばめられています。
クレーム・シャンティは、和栗の風味を殺さないよう
あっさりとしたテイストに。
渡邊シェフにとってのフランス菓子のモンブランとは、
ムラング・シャンティ・オ・マロン。
でもムラングを主役と捉える渡邊シェフにとって、
そのムラングを納得できる状態で提供できないのであれば、
このフランス菓子の王道たるモンブランを作るのは難しいと断念。
そこで生まれたのが、一見してモンブランとは分からない、
この栗きんとん風の変化球モンブランなんです。

<マロンスフレ>
ロールケーキと思わないで下さい! by 渡邊シェフ
フランス菓子店でこのようなロール状のお菓子が登場する時に
シェフの皆さんがよく口にされる言葉ですね(笑)
以前から渡邊シェフが、いつの日か作りたい!と
おっしゃっていたお菓子が、この秋、満を持して登場しました。
実はこちらは、渡邊シェフの師である三輪シェフのスペシャリテ。
渡邊シェフの知る限りでは最も難易度の高いビスキュイで、
作るのがかなり難しく、ボレロさんでは今まで出してこられなかった
という、シェフにとって大変思い入れのある一品なんです。
生地はスフレ生地をシート状にのし、低めの温度で
慎重に焼き上げられています。
その中に、和菓子で使う和栗の甘露煮を刻み、
生クリームと一緒に巻き込んで。
といういたってシンプルな工程・・・ではないんです!?
ここからがフランス菓子たる真骨頂!
それを冷やし固め、生地とクリームをなじませて、
サバランのシロップをひたひたに染みこませてからカット。
スフレとロールケーキ、サバランが合体したような・・・
一見シンプルなロールケーキと見せつつ、実は お酒をたっぷりと使用した、
ロール状の “大人のためのガトー”に仕上げられています。