WPTC2008記念講習会 ☆ ガトー編 -1 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
チームJAPAN ☆ WPTC2008 記念講習会
WPTC2008記念講習会 ☆ introduction編
WPTC2008記念講習会 ☆ アメ細工編 -1
WPTC2008記念講習会 ☆ アメ細工編 -2
WPTC2008記念講習会 ☆ チョコレート細工編 -1
WPTC2008記念講習会 ☆ チョコレート細工編 -2
(WPTCオフィシャルサイト・PCG参照 )

  
  
  


  
味覚の審査は、審査員が公平に審査を行うことのできる環境を保つため
審査員を2チームに分けて行われました。
 ・皿盛りデザート、ボンボンショコラ、アントルメグラッセ の審査を行うチーム
 ・皿盛りデザート、アントルメ、プチガトー の審査を行うチーム

味覚部門をメインに担当されたのは、前回大会にも出場された和泉シェフ。
この講習会では、一番上村氏からのフリに答えていただいていました(笑)

  
和泉シェフは、9種類のガトーの仕込みを、淡々とかつ着々と同時進行されていたので、
ピエスが出来上がっていくプロセスの写真のあいだあいだに、
ガトーを仕込んでらっしゃる和泉シェフの写真があまりにもたくさんあって・・・
これはどのガトーなのかしら???と、自分で撮影しておきながら
紐とくのに時間がかかってしました(悩)

  
「イマジネーション」のテーマに合わせ、様々な素材を組み合わせて
一つの味を出すことでテーマを表現しようと考え、
すべての作品で分かりやすく、美味しく、印象に残るレシピをと考えられたそう。
新しいテクニックを取り入れたインパクトを与える作品であることも大切ですが、
どの国の審査員にも理解できる、分かりやすい美味しさということも
このような大会では重要なポイントとなってくるんですね。

  
  
  







 

 







  
本番では、1日目のアシェット・デセールのアクシデントがあり、
このアントルメ・ショコラのモンタージュはたったの10分で完成させることに!?
しかし和泉シェフは、トラブルにそなえ、10分でモンタージュできるように
個人練習を重ねられていたので、見事に乗り切ることができたそうです











  
【ENTREMET(アントルメ) : 
MIRAGE(ミラージュ)】
  
ムース・ショコラ・オレ、クレーム・オランジュ、クレーム・ショコラ・オランジュ、
ビスキュイ・ノワゼット、アーモンド・クルスティヤンを13層に重ね、
グラサージュ・ショコラをかけ、サイドにノワゼット・クランブルが並べられています。

 
本来は2日目に、ボンボン・ショコラに続けて試食されたアントルメですが、今回は1日目に。
ショコラ、オレンジ、ノワゼットは世界各国の人が理解できる味だが、
クレーム・オランジュには、パッションのピューレとビターオレンジピューレで個性を出し、
味の調和を考え、夏の大会なので軽めのテクスチャーに仕上げられたそう。

  
このアントルメは、川村シェフのアメ細工の中に(下部の長方形のプレートの上に)
飾られるので、アメ細工とのバランスの良さも考え、
どこを食べても同じように美味しく、カット面が美しく、
モンタージュの合理性にも配慮して、長方形というフォルムを選択されたそう。

ノワゼット・キャラメリゼを加えた4mm厚のダックワーズ生地は、
焼きすぎても戻りがよく、モチッとした食感。
ビスキュイが半分ぐらいを占める構成で、カリカリとした食感をアクセントに。
食感は全部で3種類ぐらいにおさえ、ナイフがスッと入り、
きれいなカット面になるような構成をと考えられたとのこと。

 
13層という多層構造を感じさせない、風味と食感のマリアージュ。
このアントルメは、スリジェさんのX’masケーキに限定で登場するそうですよ!

  
  
  



 

  
大会1日目 唯一の試食である「PLATED DESSERT(皿盛りデザート)」は
全審査員が審査をする部門であり、同大会の中で初めて食する作品であるため、
各審査員に与えるイメージは必然的に大きくなります。

  
ところがオーブンが弱かったり、冷凍庫が効きすぎるといったトラブルが重なり
苺のソルベもクレーム・ショコラも完全には解凍できず、
オーブンを180℃から220℃に上げる対応も遅れ、
完成とは程遠い仕上がりのアシェット・デセールになってしまったそう。
温かいものと冷たいものを組み合わせた、温度差がポイントとなる
デセールだったので、悔やまれる結果となってしまいました。

  
一方優勝したチームUSAは、オーブン不具合のため、
時間を変更して提出することになりながらも
アクシデントの中、最高の状態で審査員にデザートを提出してきました。
スプーンをはずすと滑車が外れて、冷たいオレンジのソースが
温かいバナナのタルトにかけられるといった手の込んだ仕掛けのデセールは、
賛否両論はありながらも、味は審査員全員が理解できるシンプルなもので、
ひとつひとつのクオリティが高く、インパクトが大きく、
最高のプレゼンテーションだといえる作品だったとのこと。

そんなアシェット・デセールに、ある意味この講習会でリベンジです!

  
  






  
PLATED DESSERT(皿盛りデザート) : 
Aurora (オーロラ)】

温かいビスキュイ・アマンドにムラング・ココ、
ライム風味のクレーム・ショコラブランを重ね、
ホワイトチョコレートのチュイールをかぶせます。
その上にバルサミコを効かせたいちごのソルベとラズベリー風味の薄い生地を飾り、
ライム風味のアングレーズとバルサミコを効かせたいちごのソースを流し、
ジュレ・シトロン・ミエルを添えて。


  
三選手が並んで、同じ作品に取りかかられたのは
2日間を通してこのアシェット・デセールのみだったんですが、
今回は完璧な仕上がりだったんでしょうね・・・とても楽しそうな笑顔。
このデセールに関してのみ、全員分で5皿しか用意されなかったので
お味見程度でしたが・・・
リファリーヌを使ったもちっとした食感のビスキュイとパリンと繊細なチュイル、
なめらかなソルベやクレームの食感のコントラストが素晴らしかったです。


  
2日目につづきます・・・