パティスリー・タンドレス ☆ リニューアルオープン 4 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
間もなくリニューアルオープン
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パティスリー・タンドレス
さん、リニューアルオープン初日のメニュー。
つづきましては・・・




●ヴィオレット・デ・ボワ



     
 
 
すみれの香りのフロマージュブランのムース。
ブルーベリーのコンフィチュール入り。
(断面が、ちょっぴり歪んでしまってごめんなさい)

フロマージュブランのムースの中には、
自家製のブルーベリーのコンフィチュールがたっぷり。
これが、主役ではないのに、主役級の美味しさなんです❤
とろ~んと濃厚で、プチっと弾けると甘酸っぱい酸味がキュン♪
フロマージュブランのほのかな酸味を引き立てています。

このムースはとてもやわらかいので、緩んでしまわないようにと、
実はクレーム・オ・ブールで目張りがされているんです。
とても薄い層なので、写真では見にくいですが、
ムースとクラックランの間に一層忍ばされているんですよ。

底にはホワイトチョコレートを塗ったサブレアマンド。
カリン♪と響くクラックランとともに、食感のアクセントを添えています。
このサブレも、とっても美味しいんですよね・・・

そしてTOPには、すみれの香りのシャンティ。
すみれの香りって、好き嫌いが分かれると思いますが、
このシャンティは、ほんのり、やわらかな香り・・・
バニラシュガーのやわらかな甘い芳香と相まって、
鼻腔をふっと春色の香りがくすぐります。
まるで可憐なパステルカラーのすみれが眼の前に浮かんでくるよう・・・(*^^*)❤

 
 
 
 
●コントゥ・ドゥ・シャンパーニュ



 
 
白桃の入ったロゼシャンパンのムースとヘーゼルナッツのマカロン。
オレンジの香りが広がります。

箱をあけた瞬間から、白桃の甘く馨しい香りがふうわり。
ムースはお口の中でとろけるように崩れ、土台のマカロンの裏に貼りつけられた
ヘーゼルナッツがカリン♪と食感のアクセントを添えています。

そして余韻に、ロゼシャンパンのムースとビスキュイ・ジョコンドから
オレンジの爽やかな香りが広がり、白桃の馨しい香りと相まって、
上品でフェミニンな香りのアンサンブルが奏でられます♪

見た目は全く派手ではないのに、なぜか記憶に刻まれる
エレガントで奥ゆかしい、大人の貴婦人を髣髴とさせるお菓子。
こちらも香りの印象が素晴らしい一品でした。

 
 
 
 
 
●抹茶とオレンジ



 
 
抹茶とオレンジの軽いバタームース、クレープシュゼットをイメージした
オレンジキャラメルのジュレ。

ダックワーズに抹茶のバタームース、ビスキュイ・キュイエール、
オレンジのバタームース、最後にオレンジのキャラメルのジュレを重ねて。
とてもシンプルな構成ながら、口溶けの速度がそれぞれ異なるので、
抹茶とオレンジの風味が時間差で追いかけてくる感じ・・・
冷蔵庫から出して、少し涼しい所に置いてからいただくのがポイントですが、
バタームースながら全く重くなく、舌の温度でとろりととろけていきます・・・
オレンジの酸味ってコーヒーとも合わないので、
最初は、抹茶とオレンジって合うのかしら?と思っていたんですが・・・
意外なことに、相性がとてもいいんですね。

インパクトのある抹茶の苦味とオレンジの酸味。
それぞれが自分の個性を存分に発揮し合いながらも、
お互いのそれを引き立てあい、見事なハーモニーを醸しだしています。

山口シェフの抹茶使いは、このビビッドな抹茶色から想像するものとは異なり、
苦みや渋みが舌にガツンとくるのではなく、余韻にスーっと、
澄んだ苦みと渋み、そしてほんのりとした甘味が広がっていく感じ・・・
高級なお抹茶をいただいた時と同じ感覚ですね。
抹茶の趣のある奥深い香りと、オレンジの爽やかで華やかな香り・・・
お抹茶を一服いただく時のように、目を閉じて心穏やかにしていただくと・・・
心が研ぎ澄まされ、澄んだ香りが鼻腔から抜けていくとともに、
細胞の隅々にまで行きわたっていく感じがします・・・
そして最後にオレンジキャラメルのジュレで、心軽やかに・・・

いただくときの自分の心の状態が映し出されるような・・・
不思議なマリアージュのお菓子でした。

 
 
 
 
 
●タルトレット・オ・ピニョン







 
 
プロヴァンス風、松の実とオレンジマーマレードのタルトレット。

以前にラムレーズン入りのタルト・ピニョン をいただいた時に、
オレンジバージョンもあるんですよ! とうかがってはいたものの、
巡り会い運の悪い私は(笑)結局いただけず仕舞いだったんですが・・・
まさかタンドレスさんの初日にいただけるなんて!
こちらのタルトはナパージュがかかっているので、
以前のタルト・ピニョンの素朴な印象とは少し異なりますが、
カットしてみると・・・まずたっぷりと敷き詰められた
クレーム・パティシエールの甘く馨しい香りに一気にテンションがUP!

そして、油脂分たっぷりのスペイン産の松の実は、
しっかりと焼きこまれているのに、ぷっくり、ふくよかな姿のままで、
艶々に輝きながら、香ばしい香りをはなっています!
それにしてもこの松の実の数・・・贅沢すぎますよね☆

ラムレーズン入りのタルト・ピニョンは、バニラとラム酒の
甘く妖艶な香りのマリアージュにうっとり…❤だったけど・・・
こちらのオレンジマーマレードのタルト・ピニョンは、
松の実のローストされたふくよかなビター感と、
オレンジマーマレードの酸味に寄り添う程良い苦み、
そしてパティシエールのバニラの甘い芳香とバターの香りが
渾然一体となって、どこか懐かしい温かみを感じる味わい。
それにしても、やっぱり山口シェフのタルト生地は素晴らしいですね。
焼きこみ感と厚みが絶妙なんですよね☆
このしっかりと焼きこまれた焼き色の美しさと、
凛と立ちあがったエッジのラインの美しさには、
本とにいつも惚れぼれしちゃいます❤

今回唯一の焼き菓子という位置づけだったけど、
直径7cm程で、大きさもお味も充分に存在感のあるタルトなので、
初体験の方は、驚かれただろうなぁ・・・
素朴なビジュアルからは想像できないほどの、
本当に贅沢な味わいのフィリングですものね。

たっぷりの松の実を受け止めるに足る、力強いタルト生地と贅沢なアパレイユ。
カリッ、サクッ、とろん、じゅわ~・・・食感のアンサンブルも素晴らしい逸品。
山口シェフのお菓子って、スペシャル感のある華やかな生菓子も勿論素晴らしいんですが、
一見素朴に見える焼き菓子にも、ビジュアルからはとても想像できないほどの
サプライズな美味しさが潜んでいて、私は大ファンなんです(*^^*)❤

 
  

 


 
 
以上8種類が、パティスリー・タンドレスさん初日の、
山口シェフが自身のあるラインナップです!とおっしゃるお菓子の数々でした。

お菓子には、本日のメニュー表が添えられ、以前と同じように
食べ頃の温度が、3段階に分けて記載されています。
一番美味しい状態で食べていただきたい!というシェフの想いの表れですね。


タンドレスさんのHP
では、毎日のメニュー表が更新されていて、
その日購入できるお菓子を確認することができます。

以前の週末のみ営業というスタイルであれば、
メニューは事前に分かっていた方がありがたかったですが、
リニューアル後の週5日営業という、いわば他のお店と変わらないスタイルであれば、
これは他のお店ではされていないことですよね。
でも、遠くからいらしてくださるお客さまのために、
そしてできればお電話でのお問い合わせが少しでも減るようにと考え、
シェフのお父さまが、日々色々な情報を更新されています。
お母さまも初日から店頭に立たれて、初めての経験のなか、
お客さまの対応に、笑顔で追われてらっしゃいます・・・

本当に少人数でできることには限りがあると思いますが、
そんなご家族一丸となって、シェフを支え、お客さまを大切にしていきたい・・・
という想いに私はいつも胸が熱くなってしまうんです・・・
山口シェフのお菓子が素晴らしいというのは勿論なんですが、
シェフのお菓子作りに対する真摯な姿勢、愛情の深さに、
私はいつもとても感銘を受けています。
だからはるか遠い道のりでも、シェフの想いをうかがいに、
そして渾身の作品を味わいに通い続けることができるんでしょうね。

まだリニューアルオープン直後で、これから!ということが色々おありですが、
今後もずっと、タンドレスさんの進化を見つめ続けていきたい!
心に響き、記憶に刻まれる、そんな・・・
1年3か月ぶりの素晴らしい作品との再会でした。

 
 
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店名:パティスリー タンドレス
住所:京都市左京区一乗寺花ノ木町21-3
電話:075-706-5085 (定休日を除く、9:00~21:00までの間でお願い致します)
FAX:075-702-4984 (9:00~21:00までの間でお願い致します)
定休日:火曜日・水曜日
営業時間:11:30~19:00