シャルル フレーデルさんの古典&進化系フランス菓子 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
シャルル フレーデルさんのルリジューズ


 
マカロン スプランドゥール



 
こちらも元々はお客様のオーダーから生まれたお菓子なんだそう。

スプランドゥールは、仏語で華麗なという意。
そのネーミングどおり、シャルルフレーデルさんには珍しく
ショコラとナッツの層が豪華に何層も積み重ねらています。
 
でもスプランドゥール×門前シェフというと、私には
別の意味(?)が先に頭に浮かんできました。それは・・・
東京・久が原にある「ラ・スプランドゥール」さん。
こちらのお店の藤川シェフと門前シェフは大阪の専門学校時代の同級生。
プティトゥ・ペッシュの込山シェフとともに、その後も親交が続いてらっしゃいます。
だから、どこか藤川シェフをイメージされて?と思ったんですが・・・どうなのかしら?!

 
 
 



マカロン・ショコラ、ジャンドゥーヤ、プラックショコラ、ガナッシュ、
クレーム・ピスターシュ、クレーム・プラリネという構成。
ひと言で表現すると、食感と香ばしさのコントラストが素晴らしい一品。

マカロンは、しっとり、ねっちり。
クレームはまったりと濃厚で、パリンと分厚いプラックショコラと
ザクザクッ♪と香ばしく響くジャンドゥジャが、
さらに食感のインパクトをUPさせています。

そしてアーモンドとピスタチオのナッティでコクのある香味と
ショコラの芳醇な香りと甘み・・・全てが渾然一体となりながらも
それぞれが強く自己主張をしながら押し寄せてきます。。。
 
シェルルフレーデルさんのお菓子は、門前シェフのオリジナリティが
少しずつ加えられながらも、クラシックなフランス菓子のスタイルを
守り続けているので、しっかりと濃厚なお菓子が多いんですが・・・
その中でもこちらのお菓子はかなりインパクト大!
男性的で絶対的な圧倒感のあるお菓子です。

マカロンバーガーのように両手で持って、全層一緒に頬張って・・・
は無理ですが、ぜひ上から下まで全層一緒にお口に入れて、
その食感のコントラストと香味のハーモニーを堪能してみてくださいね。

 
 
 
 
フォレ・ノワール



 
ドイツ、アルザス地方の伝統菓子フォレ・ノワール。
クラシックなお菓子の中でも、大好きなお菓子のひとつです。
 
以前講習会で、フォレノワールを教えてくださった某シェフによると・・・
ドイツのフォレノワールは、ショコラバージョンのショートケーキのような構成で、
ココアのスポンジ生地にキルシュをアンビベし、生クリーム、ショコラのコポー、
グリオットチェリーのコンポートを合わせて。
一方パリのフォレノワールは、生クリーム無しor少なめのショコラ×グリオットの構成で、
ショコラのムース、キルシュのムース、キルシュに漬け込んだグリオットチェリーを
合わせたものが多いそうです。

こちらのフォレノワールは、ショコラのコポーは少なめで
ショコラバージョンのショートケーキに、ムース・ショコラが一層挟まれています。
そして、グリオットチェリーにはしっかりとキルシュを効かせて。
ドイツとパリの中間のような構成ですね。

特筆すべきは、キルシュがかなりガツンと効いているということ。
しかもよくあるぐにゅっとした食感ではなく、しっかりと固めの食感。
噛みしめると麗しのアロマを放ちながら、キルシュが迸りでてきます。
 
シャンティはミルキーでコクがあり、ショコラはスッキリとビターテイスト。
生地にもキルシュがたっぷりとアンビベされているので、
しっとり、ほろほろっとシャンティに溶け込んでいく至福の口溶け感。
一見シャンティと生地が多めで重厚そうに見えますが、
キルシュのキレのある香りが広がるので、後口はスッキリ。
香りの余韻に酔いしれてしまいそうになる大人のフォレ・ノワールです。





タルト パンコンプレ




 
一見パンのように見えますが・・・全粒粉のパンに似せたフランス伝統菓子。
 
フィユタージュでクレーム・ダマンドを包み込みこみ、
表面に卵白とタンプルタンを混ぜ合わせたものを塗って焼き上げ、
粉糖をかけて、まさにパンのような表情に。

外側はさっくりとマカロンのような食感で、中はしっとり、ほろっとした口あたり。
まるで餡のような、やさしく懐かしい口あたりで、
バターの旨みとアーモンドの香りがじわ~っと広がっていきます。
ガレット・デ・ロワよりもさらに素朴で、基本的な素材の美味しさを
あらためて感じることができるお菓子。
 
オーボンビュータンさんご出身のシェフのお店では時々みかけるんですが、
残念ながらあまり目にする機会のない伝統菓子ですよね。
実は私・・・門前シェフのお菓子は、生菓子以上に
これらの焼きっぱなし菓子のファンなんです。
素朴ながら、じ~んわりと心に染みわたってくる美味しさ。
その香りを胸いっぱいに吸い込むだけで幸せになれちゃいます❤
 
シャルル・フレーデルさんは、郊外にありながらも、
時間をかけて、着実にフランス菓子の美味しさを地元の方々に
伝えてくださっているとても貴重な素晴らしいお店・・・
足をのばして行ってよかった~!と必ず毎回美味しい驚きと発見がある
私も大好きなお店です。
今度はご無沙汰してしまって…と恐縮しなくていいように、
近いうちにお伺いさせていただきます。

 
 
 
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店名:フランス菓子 シャルルフレーデル
住所:大阪府泉佐野市日根野4356-1  
電話:072-461-2919  
定休日:不定休(基本的には月曜日)
営業時間:10:00~20:00