水野直己氏@サロン・デュ・ショコラ(ジェイアール京都伊勢丹)  | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
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サロン・デュ・ショコラ@ジェイアール京都伊勢丹5日目。
セミナー&デモンストレーション最終日。
この日は5コマすべてのセミナーを拝見しました(もちろん立ち見も含めてですが)

 
 
 


 
「ど~も~ 水野直己です♪」 と芸人さんのようにご自分で拍手をしながら登場した水野シェフ。
パン♪ パンパンパン♪と手拍子もリクエストされていました(笑)
しかもやり直しまで・・・水野シェフってそういうキャラでしたっけ?!

今回はショコラティエだけの特権、“できたての美味しさ”を味わってほしいということで、
この場で作ったボンボンショコラとオランジェットを、すぐに試食させていただきました。

 
 
 


 
まずはボンボンショコラのガナッシュ作りから。

沸騰させた生クリームを刻んだクーベルチュールに加え、
すぐに混ぜ始めず暫くおきます(←生クリームの温度がショコラに伝わるまで) 
 
空気が入らないようにへらをボウルの底につけたまま静かに混ぜます。
左の写真は、まだ乳化していない状態。表面がザラザラとしていますね。

 
 
 


 
なめらかに乳化させるために、ハンドブレンダーをかけていきます。
中心部に浮かさずにさし、まずは一点集中。
次第に外側へ広げてかけていきます。

ここでもまた、水野シェフのオモシロ小話が(笑)
シェフはこれとは違うメーカーのブレンダーを使ってらっしゃるそうなんですが、
リーズナブルな価格だけに、すぐに止まってしまうそう。。。
でも壊れたら先端だけを交換できるので、厨房には先端がたくさんあるそうですよ。
今度チェックしてきますね~。

 
 
 


 
溶かしたショコラが入っているウォーマーに、クーベルチュールを投入し、
テンパリングをしていきます(フレーク法)

このウォーマーがまた優れものだそうで。。。
この大きさのボウルであれば交換可能なのだとか。
いちいち洗わなくても、色々な種類のショコラをテンパリングできるわけですね。

 
 
 


 
先ほど加えたクーベルチュールがこちら。Naomi Mizuno66%
なんと水野シェフのお名前を冠したショコラなんです。
こちらは、フランスカカオバリー社のオールノワールと呼ばれるブレンドによる
オリジナル製法で誕生したショコラで、日本で作ってもらったのは
水野シェフがお初なんだそう。
 
まずシェフが大体の好みを伝え、それを元に何種類かが作られ、
そこから微調整を重ねて数か月をかけて完成されたのだとか。
水野シェフは、マダガスカル産のショコラのテイストがお好みなんですが、
結果的にかなりの割合でマダガスカルがブレンドされていたそう。
ただ、細かい配合は水野シェフご自身にも教えてくださらないんですって。
(分かったら、自分で作ることができちゃうので^^;)

一人のショコラティエのためだけに配合されたクーベルチュール・・・素敵ですね☆

 
 
 



コーティング作業に入ると、水野シェフは無口になってしまわれるということで、
ご自分がチャンピオンに輝かれた、ワールドチョコレートマスターズ2007の
DVDを暫しご鑑賞くださいとのこと。。。
続いて、グランドハイアット東京の平井茂雄氏が優勝した2009年版も・・・
このDVDはお店でもずっと流れているので、私この瞬間を何回見たことかしら^^;

 
 
 



 
えっと・・・さっきまでとは打って変わってとても真剣な眼差し。
本とにひと言も喋ってくださらないんですね。。。

できたてのオランジェットの美味しさは、12月にパリから帰ってきたときに
私もず~っと力説してたと思うんですが・・・
パスカル・ルガックさんで試食させていただいて、
今まで食べたことのないそのあまりの美味しさに、とっても感動したんです☆
普通オランジェットのコーティングって、口に入れると
パリンとオランジュから剥がれてしまうものですが、
できたては、ショコラとオランジュの一体感が素晴らしくて!
味がどうこうというよりも、今まで味わったことのないテクスチャーに感動でした。

手前のドーム型のボンボンは、「デフィ」という5個セットに入っている一品。
中には宇治産の抹茶のガナッシュが入っています。
美しい濃茶色で、とても香り高いボンボンでした。
右奥は、お店でも通年販売してらっしゃる人気商品の「ショコラピエール」
Naomi Mizuno66%を使用していて、杏の酸味と香りが広がります。
  
 
 

 




こちらは、ジャンドゥジャに柚子を加えたガナッシュを
センターにしたボンボンショコラ。
水野シェフは、福知山の素材を使うことをとても大切にされていて、
こちらの柚子も、お友達の早川さん家の柚子を使ってらっしゃるそう。
爽やかで馨しい柚子のアロマは、日本人でよかった。。。と思わせる癒しの香りですよね。

 
 
 



 
パティシエになるために上京してから12年目となる昨年5月、
地元福知山に戻り、お父様のお店「洋菓子マウンテン」の
シェフパティシエに就任された水野氏。
フランスでも地方が好きで、ルルーさんのお店でも2日間研修されたことがあるそう。
福知山を愛し、ここでしか手に入らない素材を使って
お菓子やショコラを作りたいという想いを本当に強くお持ちですよね。

ワールドチョコレートマスターズ2007で優勝した時には、
水野シェフが“兄貴”と慕う和泉幸一シェフが自らのもつノウハウを
すべて教授してくれて、優勝の瞬間には男泣きされたんだそう。
でも当の本人は、ポカン…としてたんですって(笑)
そして昨年ワールドチョコレートマスターズ2009に、
平井シェフが出場して優勝した瞬間は・・・
水野シェフが大泣きし、平井シェフはポカン…とされてたそう。
その時初めて、兄貴の気持ちが分かりました!と水野シェフ。
きっと、同じ場面が脈々と繰り返されていくんでしょうね。。。
この大会だけでなく、クープ・デュ・モンド、WPTCを見ていても、
日本のサポート体制は万全で、層が厚く、結束が固いなぁと感じます。
 
 
東京の製菓学校で講師を務め、コンクールに多数出場したために、
東京での友人関係がとても広い水野シェフ。
でも関西には帰ってきたばかりで、友達が少ないので、
今日から皆さん友達になってくださいね!とおっしゃってたけど。。。
全然大丈夫ですよね。
私も想像以上のファンの多さにびっくりしちゃったほどですから^^;

今後水野シェフのご活躍とともに、福知山が活性化されていくのがとても楽しみですね。
ぜひ皆さんも福知山のお店に足を運んでみてください。
私も3月になったら、お伺いする予定です(*^^*)♪