ガレット・デ・ロワ講習会2010@大阪 - 藤生嘉治シェフ編 | ボヌール☆花粉 松本由紀子オフィシャルブログ
米山雅彦シェフ編

  

 


 
パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウの藤生義治シェフ
ミルリトンをご紹介してくださいました。

ミルリトンは、ノルマンディーのルーアンで昔から親しまれている家庭的なタルトレット。
フィユタージュやパータ・ブリゼなどのタルトレット生地に
アパレイユを流し入れて焼いた素朴なお菓子です。

このお菓子は配合や呼び名を少しずつ変えながらフランスの各地に点在していて、
パリ近郊では、詰めるクリームにオレンジの花の水で香りをつけたり、
アプリコットジャムを加えたり、また南仏ではくるみを入れたりと
様々なバリエーションで作られています。
ただ残念ながら、ルーアンのミルリトンは今ではほとんど作られていないのが現状だそう。
(新版 私のフランス地方菓子 大森由紀子著 参照)

 
 
 


 
藤生シェフの生地は、パータ・フォンセ。
材料をカードできるように混ぜ、1.5cm厚にのばして
タルトレット型にフォンサージュしていきます。

 
 


 
グラニュー糖、全卵を空気が入らないようにブランシールします。
空気を入れないように混ぜ合わせることで、アパレイユがそのまま浮き上がって
一枚皮ができたようにパリッと焼き上がるのだそう。

ここに溶かしバター、レモンペースト、ビターアマンドなどを加え、
このアパレイユを生地の8分目まで流し、スライスアーモンドを飾り、
さらに酸味をだすために、フルール・ド・セルをはらりと散らします。

 
 
 


 
最後に粉糖をたっぷりとふりかけていきます。
なんと1mm厚に! 上から見るとまるで真っ白なお山のようです。

 
 


 
サクッ♪と軽やかな食感のミルリトン。
フィリングにはなにも入っていないんですが、
意外にもアパレイユのレモンがしっかりと効いています。 
いくつでも食べられちゃいそうな実に軽やかな美味しさでした。

 
つづきます・・・