[米山雅彦シェフ編
]
[藤生嘉治シェフ編
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メゾン・ド・プティ・フールの西野之朗シェフは
タルト・ノルマンドをご紹介してくださいました。
‘ノルマンド’と名がつくと、リンゴが入っているイメージという通り
リンゴがたっぷりと入ったお菓子です。
生地はパータ・ブリゼ。練らないように混ぜ合わせて
2mm厚にのばし、18cmのタルト・セルクルにフォンサージュしていきます。
西野シェフと寺井シェフが仲良く並んで、無言でフォンサージュ^^;
滅多に見られない、貴重なショットですよね!
寺井シェフがされているように、最後は少し持ち上げて角をしっかりと入れるのに
私も初めは四苦八苦していました。。。
ポンム・ソテーには、りんごプレザーブを使用されています。
紅玉やフジなど生のリンゴを使われることもあるそうですが、
酸味が出過ぎてしまうということで、今回はプレザーブを使用。
糖分が入っているタイプのリンゴなので、バターで炒めた後に
少量のグラニュー糖を加え、カルヴァドスでフランベ!
ブリゼ生地にポンム・ソテーを敷きつめ、クレーム・フランジパーヌを流していきます。
クレーム・フランジパーヌは、ダマンドとパティシエールを2:1の割合で合わせ、
カルヴァドスを加えて。
どっしりとしたフランジパーヌがたっぷりと加えられたタルトに仕上げられていきます。
冷蔵庫で少し休ませた後、170℃で1時間以上焼成。
焼き時間は、焼き上がったらというオーボンヴュータン流です(笑)
7~8分まで焼き上がったら、グロゼイユをのせてさらに焼成していきます。
このグロゼイユのえぐみが味のポイントになるんですよ。
リンゴの爽やかな酸味とグロゼイユの土っぽい酸味、
バターとアーモンドのふくよかな香り、そしてバニラの芳醇な香りが溶けあい
素朴なビジュアルから想像する以上に贅沢な風味と香りのハーモニーを奏でています。
さらに西野シェフは、クレーム・エペスの酸味を添えてサーブしてくださいました。
乳製品が豊富なノルマンディー地方では、色々なお料理にも使われるという
このクレーム・エペスは、豊かなコクと香り、やさしい酸味、
そして乳脂肪分30%とさっぱりとした後口が特徴です。
工程はいたってシンプルながら、色々な酸味のマリアージュが楽しめるこのお菓子は、
リンゴの美味しい季節に作ってみたいなぁ…と思わせるほどの美味しさでした。
つづきます・・・