ナイトフラワー 母子家庭の苦しさを描いていて、胸が痛くなりました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ナイトフラワー」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

借金取りに追われ、2人の子どもと東京へ逃げてきた永島夏希は貧困生活を送っていた。ある日ドラッグの密売現場に遭遇した彼女は、自らも売人になることを決意。格闘家・芳井多摩恵と出会い、彼女をボディガードとしてタッグを組み、危険な取引に手を伸ばす。しかし、ある女子大学生の死をきっかけに二人の運命は転がりはじめる。

というお話しです。

 

 

借⾦取りに追われ、⼆⼈の⼦供を抱えて関西から東京へ逃げてきた夏希は、昼夜を問わず必死に働きながらも、明⽇⾷べるものにさえ困る⽣活を送っていた。夫は借金を作って逃げてしまったのだ。そんな中、娘はバイオリンの才能を認められ、夏希は習い事を続けさせたい。

ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。夜の街のルールを何も知らない夏希を見かねて「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。



 

多摩恵は格闘技の選手としてリングに立っていたが、ジムの会長がギャンブルの借金で逃げてしまい、格闘家として戦う場所を失いそうになるが、トレーナーが総合格闘技の有名な試合への参加権を交渉し、手に入れてくれる。バイトをしながら格闘技の練習は大変で、夏希の仕事を手伝うことにする。

タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。
ところが二人の客としてドラッグを買っていた女子大生が警察から逃げる途中に交通事故で亡くなってしまう。ドラッグの元締めが取り締まりを警戒し、売人である二人を危険視し始める。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

母子家庭のリアルが描かれていて、辛いお話しでした。何でどうしてって思うけど、八方塞がりなんですよね。お金が足りなくて、役所に児童手当の前借りが出来ないかと言いに行く場面があったのですが、その時に近くにいた老人が「くれくれって貰うことばかり言うな。」と怒って言うんです。

 

母子家庭で子供が小さかったらそんなに我慢なんてさせられないし、子供の面倒を見ながら十分に稼げる仕事なんて出来ないし、老人ならそれくらい分からないのかなと思いました。お爺さんだったから自分の事しか考えない昭和のおっさんとして生きてきたんでしょうね。奥さんにありがとうも言ったことが無いんじゃないのかな。

 

 

私もおばさんだから言わせて貰うと、子供を育てるのに苦しんでいる母親がいたら、話を聞いてあげるくらいの余裕はないのかな。何年も生きてきて、あんたはなんかの役に立ったのかよって言いたくなりました。私はそういう母親の方との接点がないけど、何か出来るなら助けたいと思います。

 

こども家庭庁なんて作るより、母子家庭のみに融資する基金とかを作って、もっと融通出来るように出来ないのかしら。色々な場所にある古い団地をリフォームして、そこに住んで貰って、お金だけじゃない手助けもしてあげられないのかな。同じ団地に住んで貰えれば学童と同じような預かりも出来るので、安心して仕事もして貰えると思うのよね。もちろん融資だから、子供が手を離れたら返済するようにすればいいんじゃないの?

 

 

母子家庭だと本当に大変だと思いました。だからって犯罪に手を染めて良いとは言わないけど、それでも子供に”餃子が食べたい”と言われれば食べさせてあげたいし、”バイオリンを習いたい”と言われれば習わせてあげたいよね。母親なら当たり前です。その為に何としてでもお金を手に入れたいという執念が見えて泣けました。

 

ドラッグの元締めのサトウは悪い奴なんだろうけど、そんな頑張っている母ちゃんの夏希を認めていたんじゃないかな。そこまで子供のために生きられる母ちゃんってあまりいませんからね。母親の頑張る姿を見て育っていればドラックの売人なんかにならなかっただろうし、夏希に関わったことで彼らの生きてきた人生も垣間見る事が出来ました。

 

夏希と組んでドラックを売る多摩恵も幼馴染の池田との会話で不幸な子供時代を歩んできたことが判ります。格闘技で強くなりたいと思っている多摩恵ですが、まだまだ練習中なのでお金を稼ぐためにデリヘルをしているんです。格闘の練習をしながらバイトを続けるのは辛くて、夏希と組むことでお金を稼ぐことにするんです。格闘技をしながらのデリヘルバイトはちょっと無理よね。

 

 

そんな多摩恵の幼馴染の池田は、実は多摩恵を思っていていつも彼女のことを心配しているんです。でも彼の思いは一方通行で、ドラックを扱うなんて危ないと言っているのに売人になるのを止めることが出来ません。それでも池田の思いは一途で、とても切ない場面がたくさんありました。本当は多摩恵は池田と幸せになって欲しかったなぁ。

 

夏希の娘は無料のバイオリンレッスンに行くと言って、習い事をしています。娘はバイオリンの才能があるようで、先生にプロに習った方が良いと言われますが、そんな習い事の月謝を払えるほどお金は無く、母親を困らせないように悩みます。夏希もそれを感じていて、娘に気を使わせていることを悩むんです。習い事に行かせてあげられない自分を不甲斐ないと思ったんじゃないかな。そのこともドラッグの売人になるきっかけだったように思います。

 

北川さんは、美しくて上品な顔を封印しオーラを消してドロドロでボロボロの母親を演じていました。本当に凄かったです。そして多摩恵役の森田さんが凄かった。あのシティハンターの香を演じた方とは思えないような強い女を演じていて、格闘技をやっている時も怖いほどでした。この演技力が認められて朝ドラが決まったんでしょうね。

 

 

夏希の家庭と対照的な家庭を、田中さん演じる星崎家として描いていました。星崎家はお金持ちのようでしたが夫が家庭に全く興味が無く、妻のことは家政婦くらいにしか思っていないようでした。そして娘のことも妻にまかせっきり。娘がどうなろうと知ったこっちゃないようで、酷く冷たい家庭でした。どんなに両親がそろっていてお金があっても、こんな家庭では子供は不幸だし、ちゃんと育ちませんよね。

 

最初、星崎家が出てきたときは何の意味があるのかなと思ったのですが、観ていくと同じ家庭なのに温かさが全く違うんです。対照的な星崎家があることで、夏希が大切にした家庭がどれだけ希少なことか分かるんです。でもどちらの家でも母親が子供を思う気持ちは変わらなかったと思いました。

 

 

感動作でした。このキャストでこの監督だったからこその作品だと思います。私は、超!超!お薦めしたいと思います。母ちゃんとはこういうモノだし、子供も母親が愛ししてくれた以上に母親を思っているんです。でもこういう家庭が希少になってしまっている現実は恐ろしいと思いました。家族は大切にしたいよね。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ナイトフラワー」